SEVENTEENはエンディングなき成長を続けている CARATメンバー限定ショーケースレポ

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2019年06月25日 18:01  リアルサウンド

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リアルサウンド

SEVENTEEN((c)PLEDIS)

 昨年5月の日本デビューから1年にして、今春には20万人を動員する日本ツアーを成功させたSEVENTEEN。飛ぶ鳥を落とす勢いの13人からなるボーイズグループが6月7日、日本初シングル『Happy Ending』を引っさげて『SEVENTEEN JAPAN 1ST SINGLE 『Happy Ending』SHOW CASE』を開催した。


(関連:SEVENTEEN、「Happy Ending」で描くCARATとの物語 グループの魅力引き出す振付も


 同日パシフィコ横浜で、12日には神戸ワールド記念ホールで昼夜計4公演行われたイベントは、オフィシャルファンクラブ・CARATのメンバー限定というスペシャルな空間。SEVENTEENの魅力がたっぷり詰まったイベントの、横浜公演夜の部のレポートをお届けする。


「HEY! HEY!」


 ブルーのライトに包まれた会場に「CALL CALL CALL!」のイントロが流れると、ピンクのダイヤモンドをかたどったペンライトが揺れる。ひとり一人のソロでつなぐキレのいいダンス、そしてジョンハンのウインク。客席からは息の合ったコールとともに「近い! 近い!」という声が聞こえてくる。


 東京・中野サンプラザで初の来日コンサートを果たしたのは、2016年8月。それからわずか3年足らずで、数万人規模のアリーナを瞬時にソールドアウトにするグループへと急成長したSEVENTEEN。約5000人を収容するパシフィコ横浜は決して小さなホールではないが、ファンにとっては彼らを近くに感じる特別な場所なのだ。激しいダンスを終えると、マイクを通じて聞こえる息づかい。リアルな臨場感が伝わってきた。


 「ショーケースということで、ライブともファンミーティングとも違う世界をみなさんと共にしていきたいと思います」と、スペシャルな場にふさわしく、MCの古家正亨もタキシード姿で登場。スングァンが古家にハグするなど和気あいあいとした雰囲気の中、トークがスタートした。


 「初来日からもうすぐ3年ですね」と古家が語りかけると、会場からは大きな拍手が送られた。日本で訪れたお気に入りの場所について「CARATのみなさんと一緒にいられる場所」と答えたホシ。ミンギュは「小さな会場からだんだん大きなホールになったのが記憶に残っています」と、日本語で答えた。


 3年の間に日本語が一番伸びたと古家が太鼓判を押すジョンハンが最近覚えた日本語は、「木漏れ日」。「みなさんは木漏れ日みたいです。キラキラですから」というと会場はうれしい悲鳴が。そこに「ジョンハンさんの趣味はのんびりする、です」「ごろごろジョンハンさん」とウォヌとホシから日本語でツッコミが。「ごろごろするのが、僕の趣味です」と切り返すジョンハンに爆笑となった。


 「Oh My! -Japanese ver.」で盛り上げ一体感が高まった後、事前に行ったアンケート「今回のショーケースで見たい曲」から2曲をチョイス。1人ずつのソロの歌声でつなぐ明るいミディアムテンポの「Thinkin’ About You」から一転、力強いダンスで魅せる「Shining Diamond」へ。デビュー前のリアリティ番組『SEVENTEEN プロジェクト〜デビュー大作戦』から生まれたSEVENTEENの輝く魅力を凝縮した曲に、会場はさらにヒートアップした。


 だが、ここまではイベントの序盤、いわばオードブル。メインとなる、新曲「Happy Ending」のショーケースはここからが本格的なスタートだ。


 曲の見どころについて、「パフォーマンスはソフトでロマンチックなところと、パワフルなところの切り替えが魅力です」と語り、「Happy Ending! Happy Ending! Hey!」と会場に向けてコールのポイントを教えたホシ。


 ミュージックビデオ撮影の裏話については、「簡単な料理を作りました。キムチラーメンとワンタンとご飯を全部入れました。目に見えたもの全部入れましたが、成功しました」とミンギュが明かすと、「本当においしかったです」とニコニコのドギョム。一方でディノが「ソロのカットを撮るときに車が僕に向かってくるのが怖くて、それに耐えるのが大変でした」と言うと、ウォヌが「服が本当に重かった。たぶん8キロぐらいで防弾服みたい」と見えない苦労も明かした。


 さらに曲名にちなみ、「もしCARATが泣いてしまったら、どのようにHappy Endingにしますか」という質問も。「CARATが泣いてるなんて、心が痛いですね……」とおもむろに椅子から立ち上がったドギョムは、「カメラどこですか?」と準備万端。「CARATちゃん、泣かないで。僕が支えてあげる」とカメラ目線で言った直後、自ら「キャー!」と口元に両手を当て、恥ずかしそうに絶叫。近くにいたジュンとホシも盆踊りのように両手をあげて、なぜかくねくねダンス。


 続いてスングァンが「この瞬間だけは、僕は俳優ですから!」と立ち上がり、「泣け、もっと泣け……泣き終わった?」と、ハンカチを取り出しカメラに向かって涙を拭いてあげるそぶりをすると、会場からは最大級のどよめきが。「なかなか良かったですよ!」と古家が褒めると、スングァンは顎に指をあげ、ドヤ顔を見せた。


 「最近困ったことが起きたけど、メンバーが助けてくれてHappy Endingになったことは?」というお題では、「誰かとご飯が食べたいと思っていた時、ジュンさんが来てくれました」と明かすディエイトや、「練習生の頃、つらくて涙ずっと泣いていたら、そばにいたホシさんが『大丈夫?』って」と語るディノのエピソードに、メンバー同士の強い絆を感じる瞬間も。


 また、「最近困ったことはありませんが……作ってみます!」といいながら、立ち上がったジョンハン。「ある日雨が降りました。僕がどうしようと思っていたら、ジョシュアさんが、自転車で坂……じゃなくて傘を持ってきてくれて」と、一生懸命演技する姿に、ジョシュアが立ち上がり、ジョンハンの肩を抱きながら握手。日本語での即興劇を終えて「緊張しました」とはにかむジョンハンに、大きな拍手が送られた。


 そして、会場の雰囲気が最高潮に達する中「Happy Ending」のステージへ。一人ひとりの歌声でつなぐソフトでロマンチックな導入部からパワフルなサビの群舞。「Happy Ending! Happy Ending! Hey!」とコールで答えるCARATたち。トークやコールの練習が伏線のように回収され、会場が一つになった瞬間だった。


 「SEVENTEEN! SEVENTEEN!」


 ステージを去るとすぐに湧き上がるアンコール。再びステージに登場したメンバーは、CARATへのメッセージソング「Love Letter -Japanese ver.」を笑顔で歌った後、一人ずつ挨拶をした。


エスクプス「今日は空が嫉妬する日なんじゃないかと思います。雨の中、こうしてきてくださり、感謝しています。タイトルは『Happy Ending』ですが、僕たちにエンディングはありません」


ウジ「みなさんひとり一人の『Happy Ending』のために、僕たち全員が努力します。『Happy Ending』をたくさん愛してくださいね」


バーノン「SEVENTEENとCARATが一緒なら、いつも『Happy Ending』。今回の曲でも幸せな思い出を作りましょうね」


 全員からのメッセージが終わりフィナーレを迎えたと思いきや、「CARATの方もこの方に熱いメッセージを送りたいと思ってるんじゃないでしょうか!」という古家の声と共に、テージの袖から小さなショートケーキが。6月10日が誕生日のジュンのサプライズパーティーだ。


 「ん?」という表情のジュンに、「本当のケーキはこれからだよ!」とステージの袖から似顔絵入りのフルーツがたっぷり乗った大きなバースデーケーキが登場する、ダブルサプライズ。会場のCARATがペンライトを高く掲げ、ジュンが左から吹くのにあわせ、手を下ろす。その様はまるで大きく輝くキャンドルが吹き消されるように美しかった。ジュンは「僕はBluetoothで消えるのかと思いました」と笑わせながらも、「うれしいですね」と笑顔を見せた。


 最後の曲は笑顔のジョシュアから始まる「Healing -Japanese ver.-」。ファンに手を振るディノ、肩を組むディノとホシ、ドギョムとジョシュア。そして自由奔放に踊りまくるバーノンとジュン。思い思いにステージを歩き、ジャンプするメンバーたち。「ありがとうございます!」と全員でしっかり手をつなぎ、深く一礼してステージを去っていった。


 3年前の初来日のライブからSEVENTEENを見続けて感じるのは、今も変わらぬ、初心を忘れない誠意と、メンバー同士の絆。一方で、毎回上達する日本語には驚かされる。キレが増すパフォーマンス、そしてCARATと呼応するトーク。エスクプスが語るように、彼らはエンディングなき成長を続けている途上。さらなる大きなステージが待ち遠しい。(桑畑優香)


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