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関西電力、発電ゼロの日本原電に年100億円超の支払いか…各自治体の脱原発要求を拒否

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2019年06月25日 20:01  Business Journal

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写真原子力事業への抗議デモ
原子力事業への抗議デモ

 原発再稼働を目指す大手電力会社を取り巻く環境は、ますます厳しくなっている。原子力規制委員会は4月24日、テロ対策拠点として義務づけられている「特定重大事故等対処施設」に関して、原子炉の工事計画の認可から5年という設置期限の延長を認めないことを決めた。再稼働済みの5原発9基も施設が完成しなければ、運転停止となる。


 そんななか、関西電力は21日、大阪国際交流センター(大阪市天王寺区)で株主総会を開催した。業績報告・事業報告では、2018年度(2019年3月期)のグループ連結売上高が3兆3076億円と前年度より伸びたものの、経常利益は2036億円で前年度を下回ったことなどが発表された。原発の再稼働などにより4期連続で黒字となり、業績は回復基調にあると説明された。


 会社側の報告後、質疑応答に移り、会場で13人が質問した。3番目に質問に立った京都市の門川大作市長は、原発に依存しない社会が市政の根幹だとして、経営陣に脱原発への経営方針転換を求めた。また、昨年9月の台風21号では京都府内でも大規模な停電が発生し、復旧までに2週間以上もかかった地域があったことに苦言を呈した。京都市は昨年も門川市長が総会に出席し、脱原発を求めている。


 5番目に質問した神戸市の副市長は、原発に過度に依存しない経営基盤の構築こそが経営陣の使命ではないのかと質した。また、昨年8月の台風20号では神戸市内で5万戸が停電になったことに触れ、災害対策の充実を求めた。


 6番目の女性株主は、「電力需要が減っているにもかかわらず、なぜ原発にしがみつくのか」と質問したが、会社側は電力自由化による顧客獲得競争激化に勝つために原発が必要との回答だった。


 7番目の男性株主は、「安全対策に何千億円もかけると、電気料金に上乗せして回収しなければならない。せめて、半世紀近く前につくられた原発だけでも廃炉にしたらどうか」と迫ったものの、会社側は「40年以上たったとはいえ、自動車の保守点検とは違う」と珍妙な答弁に終始した。


 8番目の女性株主は、テロ対策施設の建設費用はどのくらいオーバーしそうなのか質問したが、会社側は「これからコストダウンを図る」と明言を避け、「早期完成に向けて努力する」と説明している。


●役員報酬、5000万円に近づく


 質疑応答の後、会社提案と株主提案の議案について、それぞれ趣旨説明が行われた。


 株主提案説明で、ある男性株主は「大株主である大阪、神戸、京都などの自治体が脱原発を提案しているのに、なぜ耳を貸さない。会社は『今後もご指導・ご鞭撻を』などと答えるだけで、ウソばかりじゃないか」と怒りを露わにした。


 ある女性株主は役員報酬について、「以前は5000万円だったものが4年前には1650万円に減った。しかし、今はまた5000万円に近づいている」と指摘した。


 また、ある男性株主は日本原子力発電(日本原電)への債務補償を追及した。日本原電は原発専業の電力会社だが、2012年以降、1Wも発電していない。しかし、大手電力各社から毎年1000億円もの電気料金収入を得て延命している。この男性株主によれば、関電は17年に180億円の債務補償を行っており、これは株主利益に反すると訴えている。電気という商品を受け取っていないにもかかわらず、日本原電に対価として大金を支払っている関電経営陣は、背任というべきではないのか。


 なお、今年は会社提案の議案は5つあるが、そのなかで定款の変更が目を引く。事業内容を定めた定款に、「ホテル事業」と「介護サービス事業」「放送事業」が新しく加えられたのだ。いよいよ電力事業で食えなくなったときは、ホテルでも建設しようということなのだろうか。
(文=編集部)


このニュースに関するつぶやき

  • 原発が停止しているせいで安定した利益を出せないし、太陽光風力のせいで火力依存度が高まっている。そんな状況で停電を発生させるなて、脳ミソブラック企業かよ。
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  • 2011年に原発依存からいくらでも脱却する機会はあったはず。原発動かしたから黒字、というのはビジネスモデルが変わっていない証拠。株主にとってもいい話ではない。
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