交流戦で首位打者に!オリックスの新人・中川の計り知れないポテンシャル

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2019年06月26日 16:22  ベースボールキング

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1回オリックス二死一、三塁中川が右前に先制打を放つ=京セラドーム(C)Kyodo News
◆ オリ熱コラム2019〜第9回・中川圭太〜

 オリックスのドラフト7位ルーキー・中川圭太が、今年のセ・パ交流戦で打率.386と好成績を残し、新人選手としては初となる交流戦の首位打者に輝いた。

 開幕は二軍スタートだったが、4月20日に一軍初昇格を果たすと、同24日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に「7番・三塁手」で初スタメン。5月29日のソフトバンク戦(京セラD大阪)では、「5番・右翼手」でクリーンナップ入りを果たし、交流戦では主に「5番・一塁手」でスタメン出場を続けた。

 交流戦が終了した25日時点で、今シーズンは49試合に出場、打率.321(165−53)、得点圏打率は「.432」と勝負強さを発揮している。その中川の潜在能力を買っているのが、田口壮野手総合兼打撃コーチだ。

「彼は(ボールを)見定める時間を持てるので、反応ができる。観察もしてるしね。いつも僕を質問攻めをしてきます。体幹に関するアドバイスもしていますが、まだ1年目の選手。3年も経てばもっと化けます。楽しみですよ。体力がついたら一気にくる選手」

 中川も「見定める時間」については、「“間”のことですね。左足を上げてから置くまでの数秒の間に、狙い球を絞った中で、瞬時に見極める。ピッチャーの“間”に関してはネクスト(バッターズサークル)で考えてます」と語り、「練習のときはすり足にしたり、すり足にすると球が詰まるので足を上げたり、ピッチャーの“間”に合わせて対応できるようにやっています」と試行錯誤している。


◆ 飽くなき向上心

 プロとアマの投手の違いについては「ベース上の強さ。球の速さは落ちているけど、プロは(ボール)一個前で詰まる。レベルの高いところでやらせていただけていると感じました」と語り、今の課題については「ウエイト。遠征先でもジムがあれば行きますし、ジムじゃなくてもできることはある」と身体づくりにも励んでいる。体重の変化はあまりないようだが、「少しずつ体つきは変わってきた」と、手ごたえを感じているようだ。

 ベンチでメモをとるのは大学時代から。「ピッチャーの特徴」や「自分の感覚がどうだったか」など、気づいたことを書いている。“最後のPL戦士”としてクローズアップされることが多いが、目標とする先輩は、阪神などで活躍した今岡真訪(現役時代は誠)現ロッテ二軍監督。「今岡さんみたいにたくさん安打を放って、勝負強いバッティングが出来る選手になりたい」と話す中川だが、まずは怪我なく1年目を乗り越えることが重要となる。

 京セラドームの球団オフィシャルグッズ売場では、タオルやユニフォームなどのグッズが売り切れ状態になっており、人気も爆上げ中。中川も「ファンの皆さんが応援してくださっているのは分かっていますし、タイムリーを打ったときは、いつも大きな声援を送っていただけて嬉しいです。これからも負けん気でプレーする姿を見てもらいたい」と、ファンの熱量を肌で実感している。

 中川の活躍もあり、チームは交流戦を2位で終え、最大「12」あった借金も「6」に。Aクラスの3位西武まで4.5差と、上昇機運の中で公式戦の再開を迎える。これから先、中川がどこまで化けるのか、その成長する姿が楽しみで仕方ない。


取材・文=どら増田

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