【人気私立小を大分析】「専業主婦」を求める学習院、質問を繰り返す青山学院、子どもの「生活」を見る早稲田実業

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2019年07月06日 20:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

園で農大稲花小学校の学校説明会を行った様子です。学校で行う説明会の何倍も面白かったです

 先日、経営している「駒沢の森こども園」「衾の森こども園」に通う保護者を対象に、東京農業大学稲花小学校の学校説明会を行いました。担当の方からは通常の学校説明会では聞けないざっくばらんなお話が聞けて、参加者は大満足。この学校をお受験の候補にしていなかった保護者からは、「角川さんが農大を勧める意味がよくわかりました。候補として考えることにします」、以前から第一希望にしていた保護者からは「農大以外受けたくない!」など、とてもいい反響を呼んだ説明会になりました。

 私立小の説明会の申し込みが始まる季節になってきました。前回は慶應幼稚舎と慶應横浜初等部を取り上げましたが、今回は、学習院初等科、青山学院初等部、早稲田実業学校初等部について書いてみようと思います。

毎日の宿題で……親が一苦労する学習院初等部

 まず、学習院は従妹の娘が通っています。従妹が嫁いだのは元華族というお家柄で、大人なら誰でも知っている〇〇家の末裔になります。とはいえ、現代では財閥系の会社に勤務する父親と、娘が学習院に通うことになったため、正社員から泣く泣く専業主婦になった母親(こちらが従妹。現在はフリーで仕事をしていますが、初等科の頃は仕事ができる状態ではありませんでした)が両親です。

 「学習院に通うことになったために専業主婦」というのは、学校が家庭に求める事柄が多いからです。具体的には「子どもの宿題」。「回答の丸付けだけお願いします」という私立小が多いなか、学習院は指導の仕方、様子など、毎日事細かく親が書かないといけないそうなのです。家庭教師ではダメで、あくまでも「ご家庭の方が行う」というルールで、「宿題は母親が見るのが当然!」らしいです。学習院に関しては、通っている子の母親はほとんどが専業主婦です。保護者会はお受験服のような紺服。鞄もブランドのロゴが入っていないもの選ぶのだとか。学校が強要しているわけではなく、目立たないように先輩ママと同じことをする校風があるようです。

 仲のいい病院経営者のお子さまが通っているので、青山学院の内情を詳しく聞くことができました。その方は先妻との子も青山学院に通っており、腹違い兄弟を合わせるとかなりの人数が青山に。「最初の子だけ幼児教室に通ってしっかりお受験対策をやったが、2人目からは幼児教室へは行かず、親は面接5分で終了」だったそうです。もちろん毎年学校へ寄付をし、成績が悪い子どもには(進級が厳しいため)しっかり勉強を教えているそうです。入ってからも大事ですね。

 青山の試験の特徴として、難しい「二次試験(正式名称は適性検査A)」があります。例えば「バケツにボールがあります、これを取るにはどうしたらいいですか?」と質問された時、普通なら「ボールをひもに引っ掛けて取ります」など1解答で済みますが、青山は解答するたびに「他の方法はありますか?」と聞かれ、いくつも解答できる子が合格しています。芸能人家庭にも寛容なので(芸能人は絶対にダメという学校もあります)、かなりの芸能人のお子さんが通われているようです。過去に通われていた園児の1つ前の受験番号の子が、女優とギタリストの愛娘でした。

早実はお母さんの“お手伝い”ができるかがカギ!?

 過去に弊社でお預かりをしていたお子さんが早稲田実業に通われているのですが、そこの家がちょっと変というか、だから合格できたのかもと思うエピソードがあるので書いてみたいと思います。その子が年中のとき、夜8時に駒沢公園のランニングコースをひとりで走っていました。危ないので、すかさず、「ママは?」と聞くと、「ママも走っているけど、どこを走っているかわからない」とのこと。留め置こうかいろいろ考えた結果、「ママに慶子さんと会ったことを必ず伝えてね」と言い残しました。少しは抑止力になるかなと思ったのですが、ママのブログを見たら「ダイエット中 駒沢公園を毎晩走っています」と書いてあって、愕然としました。どうやらその子はお母さんのダイエットに付き合わされていたよう。

 早実の試験で特徴的なのは、「生活」の問題が出るところです。生活というのは、服を畳むことができるか、手を洗ってきちんとハンカチが使えているか、箸が使えるかなど、ペーパーと絵画(製作)、行動観察以外の試験になります。早実を希望するお子さんには、「お母さんのお手伝いをするように」と指導します。ただ、早実は園から遠方の位置にあたるので、見学に行かれた保護者はみな、「繁華街(ガールズバーがあるらしい)を通り抜けて学校があるので、受験はしないです」と言います。弊社の経営の園からすると慶應義塾横浜初等部の方が近いので、早実ではなく横浜初等部を選択される方が多いのかもしれません。

角川慶子(かどかわ・けいこ)

1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月に認可外保育園「駒沢の森こども園」、16年4月からは派遣ベビーシッター「森のナーサリー」、17年4月に認可外保育園「衾の森こども園」をオープンさせる。家庭では11歳の愛娘の子育てに奮闘中。

このニュースに関するつぶやき

  • で、大学受験で普通の子や旧家の子どもに抜かれて英一郎する訳ですね(((o(*゚▽゚*)o)))
    • イイネ!10
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