VTuberの成長戦略も熱く議論! 未来のIT人材を育てる「VANTAN TECHFORD ACADEMY」

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2019年07月09日 13:31  リアルサウンド

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 6月30日、東京・恵比寿のクリエイター養成学校「バンタンデザイン研究所」にて、多彩なテック・デザイン分野のトップランナーによる、パネルディスカッションと体験型イベントが開催された。


 クリエイティブ業界に特化した人材育成機関を運営する株式会社バンタンが、2020年4月に実践的なIT技術が学べる学校「バンタンテックフォードアカデミー」を開校する。それに伴い今回、IT業界を目指す学生を対象に「デジタル変革時代におけるIT戦略とテック人材の在り方」を論じるパネルディスカッションと、実在するVTuberのプロモーション戦略を考えるワークショップが行われた。


 パネルディスカッションでは、ドワンゴ代表取締役社長の夏野剛氏、ZOZOテクノロジーズ執行役員の今村雅幸氏、タレント兼エンジニアの池澤あやか氏の3名が登場。自由闊達な議論が繰り広げられた。


(参考:世界初、VTuberがランウェイを歩く日ーーVR時代の本格ファッション&ライブイベント「FAVRIC」開催決定


 壇上に上がった夏野氏は「エンジニアってお金持ちになっちゃうと育たないんですよ。西麻布に遊びに行っちゃうから(笑)」と場を和ませつつ、ITを志す生徒たちに向けて「“プログラミングを学ばなきゃ”という風に考えると、面倒くさいものを仕方なく学ぶっていうふうに思えてくる」と一言。「そうじゃなくて、もっと簡単に勉強できるようなツールをつくれないかなとか、もっと簡単に自分の趣味ができるようにならないかなとか、身近な自分の困っていることを解決するために活用してほしい」と、プログラミング学習が目的ではなくあくまで手段の一つであることを熱弁した。


 すると今村氏も「ZOZOTOWNも、もともとはネットで買えないブランドをネットで買えるようにしたいというのがはじまりだった」と自社の話を引き合いに出しながら、「プログラミングは課題解決のためのツール」という考えに同意した。


 さらに、女性エンジニアの可能性について聞かれると夏野は「もしかすると、女性のほうがエンジニアに向いているかも知れない」と語る場面も。


 「性別関係なく個性の問題ではあるけれど」と前置きしつつも、「デバック(バグを見つけ、それらを排除する作業)は絶対、いろいろなことによく気が付く女性のほうが向いている」と私見を述べた。そして、「日本社会の生産性・効率性を高めるためには、エンジニア的バックグラウンドを持っている人が社会のあらゆるところで活躍するほかない」とエールを送っていた。


 その後、株式会社ホリプロデジタルエンターテインメントに所属するVTuberの更なる人気向上を目的とした、生徒たちによるワークショップが行われた。対象となったのは、ホリプロに籍を置く伊達あやの。


 2019年にクラウドファンディングMakuake のプロジェクトで目標金額である300万円を達成して誕生し、同年2月よりYouTubeチャンネルを開設しているこの新人VTuberが今後、“VTuber 戦国時代”と言われている現在において成長していくためにはどのような戦略を立案すべきか、グループにわかれて議論されることに。


 伊達あやののプロデューサーを務める鈴木秀氏よりワークショップの概要が説明されると、講師役を務めるプロデューサー・コンセプター・外所一石氏によるサポートのもと、生徒たちの間で様々な議論が展開されていった。


 プログラミングを学ぶ意味からVTuberの成長戦略まで、トピックを横断してプロフェッショナルからの生の声が伝えられ、学生たちの話も弾んだ今回のイベント。ここから、柔軟な発想と高い志を持った未来のIT人材が生まれることに期待したい。


(こじへい)


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