三浦大知、小田和正「キラキラ」カバーで新たな魅力が開花? メロディの特徴踏まえ考察

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2019年07月13日 07:11  リアルサウンド

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三浦大知『片隅 / Corner』

 7月13日放送の音楽特番『音楽の日 2019』(TBS系)に三浦大知が出演。「汗」をテーマにした「カバー応援ソングメドレー」で、小田和正の「キラキラ」をカバーする。小田の持ち味であるハイトーンボイスがいかんなく発揮された、ライブでは必ず披露される小田の代表曲を、三浦はどのようにカバーするのかに注目が集まる。


(参考:三浦大知のボーカル表現を徹底分析 新作『片隅 / Corner』に見る、発声の繊細さとグルーヴの鋭さ


■三浦大知は5年連続で『音楽の日』出演
 『音楽の日』は、2011年の東日本大震災に際して、「音楽で日本を元気づけること」をコンセプトに第1回が放送され、以降毎年夏に放送されている。9回目となる今年は、大御所アーティストから、新進気鋭の歌手やバンド、ポップス、演歌/歌謡曲など幅広いジャンルのアーティストが100組以上出演。出演者が合唱する中島みゆきの「時代」、5元中継による全国総勢300人の学生と合唱する長渕剛の「乾杯」、滝沢秀明が演出・プロデュースを務める企画、さらに三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEによるダンスコラボ企画など、さまざまなコラボレーション企画やカバーメドレーが繰り広げられる予定だ。


 三浦大知は、2015年に初出演して以降、今年で5年連続の出演になる。これまでには、2016年にRADIO FISHとのコラボで「PERFECT HUMAN」を披露した他、2017年には鈴木雅之、CHEMISTRYの川畑要とコラボや、青森大学新体操部のダンスをバックに「Cry & Fight」を歌った。また昨年は、「平成アノ日の歌メドレー」の一環で、久保田利伸の名曲「LA・LA・LA LOVE SONG」を歌い、素晴らしい歌声に賞賛の声が多数あがった。


 今年の三浦は、新曲の「片隅」を披露する他、”汗”を流して頑張る人たちの背中を押す名曲を豪華アーティストがカバーする、「カバー応援ソングメドレー」に登場して、小田和正の「キラキラ」をカバーすることが発表されている。


■名曲「キラキラ」で三浦大知の新たな魅力が開花?
 「キラキラ」は、2002年に発表された小田和正の楽曲で、ドラマ『恋ノチカラ』(フジテレビ系)の主題歌として話題を集めた。小田の楽曲のなかでも、2000年代に入って最高位のセールスを記録している曲で、ライブでは必ず歌われているほどファンに人気。聴く者の背中をやさしく押してくれる楽曲として、幅広い世代から指示されている楽曲だ。


 陽の光を浴びて水面や朝露が輝くような様子を、ストリングスやウィンドチャイムの音色で表現した、まさしくキラキラとした輝きに満ちたイントロで始まる「キラキラ」。歌詞の〈ゆらゆらゆら〉〈キラキラキラ〉といった繰り返しの言葉は、心地よいリズムを生み出している。小田の透明感のあるボーカルもまた実に瑞々しく、注目すべきは、スッと音が引いて歌声が浮き彫りになるオチサビ。裏で鳴っているベースの裏メロも秀逸だが、小田の力強いハイトーンボイスはとても聴き応えがある。


 “生”のきらめきが歌われているような歌詞にも注目したい。夢、目標、恋……一生懸命になれるものがあれば、人は年齢に関係なく誰でも輝くことができる。心が揺れることもあるが、思い悩んでいるその時間もまた愛おしく、かけがえのない一瞬一瞬を、悔いなく生きようというメッセージが伝わってくる。また〈今だから出来ること/それを決して/忘れないで〉という歌詞は、人生の先輩としての小田からのかけがえのないエールという印象だ。


 メロディの特徴は、高低差が激しい音程の上がり下がりを、何度も繰り返しながら、徐々に全体的に上がっていくところだろう。それを歯切れ良く、確実にその音に当てていくことで、心地よい軽やかさが生まれている。またハイトーンはかなりの高音で、普通の男性ならファルセットを使うところだが、それを地声で歌っているのが、小田のすごいところ。71歳の現在もライブでは、そのキーのまま歌っているのだから驚きだ。一方Dメロは一転して、やさしくメロウな歌い回しに変化する。細かいニュアンスを付けながらの歌唱は、AメロやBメロとは雰囲気が異なり、そのギャップによってより印象的に胸に響いてくる。そして終盤はハイトーンの連続。張り詰めた糸を切らさずテンションを保ち続けるのは、決して容易なことではないはずだ。


 では、こうした「キラキラ」を、三浦はどのように歌うのか? 三浦もまた高度な歌唱力の持ち主であり、思い返せば「EXCITE」のメロディも高低差が激しく、サビはハイトーンを繰り返していた。アッパーのダンスチューンであれば、息の勢いでハイトーンを出すことができるが、「キラキラ」の場合はゆったりとしたミディアムチューンなだけに、「EXCITE」のようにはいかないと思う。それだけに、いかにハイトーンを歌いこなすかが見どころのひとつになるだろう。


 唯一無二のハイトーンボイスで、聴く人の心をやさしく押してくれる小田和正の「キラキラ」。ダンス&ボーカルの枠を超えてエンターテイナーとして活躍する三浦大知。ジャンルの垣根と世代を越えたコラボレーションによって、三浦の新たな魅力がさらに開花するに違いない。(榑林史章)


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