ホンダが新型「N-WGN」を発売! お手本は日本で最も売れるクルマ?

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2019年07月18日 11:32  マイナビニュース

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●「N-BOX」の販売台数は日本一、「N-WGN」の現状は?
ホンダは軽ハイトワゴン「N-WGN」(エヌワゴン)をフルモデルチェンジし、8月9日に発売する。同社の軽スーパーハイトワゴン「N-BOX」(エヌボックス)は近年、日本で最も売れているクルマだが、N-WGNは同一セグメント内で販売台数が5位というポジション。今回の新型ではN-BOXを参考とし、ユーザーに喜ばれる商品づくりにゼロから取り組んだという。

○競合ひしめく軽ハイトワゴン市場

日本の自動車市場は年間500万台規模で推移しているが、内訳を見ると、数を伸ばしているのが軽自動車だ。軽自動車にしぼって台数の構成を見た場合、スーパーハイトワゴンとハイトワゴンが合計で約8割と売れ筋になっている。

そんな日本市場で最も売れているのが、ホンダのN-BOXだ。このクルマは軽自動車としては4年連続、全てのクルマを合わせても2年連続で、販売台数ナンバーワンに輝いている。一方、2018年におけるN-WGNの販売台数は約6万3,000台で、同一セグメント内では5番手に甘んじていた。軽ハイトワゴン市場には、日産自動車「デイズ」/三菱自動車工業「eKワゴン」、スズキ「ワゴンR」、ダイハツ「ムーブ」など、手強いライバルが多いのだ。

なぜ、N-WGNはN-BOXほど売れていないのか。本田技研工業 商品ブランド部 商品企画課の安達晃三氏は以下のように解説する。

「そもそも、N-WGNは発売から6年近くが経過しています。発売当初、N-WGNは軽ハイトワゴンとして、広さ、走り、デザインなどで競合に対する優位性を持っていたので、一時期は(同一セグメントで)トップクラスの販売台数だったこともありました。その後、他社が走りや安全性などを向上させてくる中で、現状としては、優位性を持てていないかなと認識しています。今回はゼロから見直し、お客様のニーズを反映した商品ができたと思っています」

ホンダは新型N-WGNを開発する上で参考にしようと考え、N-BOXが好調な理由を調べた。浮き彫りとなったのは、N-BOXのユーザーが「安全性能」を高く評価しているという事実だ。

●安全で運転しやすく、使い勝手のよいクルマを目指して
○軽に最新の安全技術を展開!

軽自動車にも最新の安全技術を――。そんなユーザーの期待に応えるべく、ホンダは新型N-WGNに同社の安全運転支援システム「Honda SENSING」(ホンダセンシング)を標準装備する。一部の仕様を除けば、新型N-WGNでは全てのグレードで同システムが最初から搭載されている。

Honda SENSINGは衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)などを含む安全運転支援システムだ。N-WGNが搭載するのは同システムの最新版で、機能の充実ぶりでいえば2017年にフルモデルチェンジしたN-BOXを上回る。

その一例が、ACCの進化だ。ACCというのは、クルマ自体がミリ波レーダーとカメラで前走車や路面などを認識し、周囲の状況に合わせて自動的に加減速しながら、同一車線内を走行するという機能。アクセルペダルとステアリングの操作をある程度はクルマに任せられるので、高速道路を走る際には助かるシステムだ。

N-BOXから進化した点として、N-WGNのACCには「渋滞追従機能」が付いている。同機能により、N-WGNは前走車が停止した際、それに合わせて自動的に停止することができるようになった。前走車が停止から3秒以内に走り出せば、N-WGNも自動的に走行を再開する。その名の通り、高速道路の渋滞で活躍が期待できる機能なのである。

○荷室レイアウトは3つのモードを用意

ホンダが新型N-WGNの開発で注力したのは、安全性を向上させることだけではない。こだわったのは、「使い勝手」と「運転のしやすさ」だ。

「使い勝手」を向上させるべく、ホンダは新型N-WGNの荷室レイアウトを工夫した。3つのモードを用意し、日々の買い物や大きな荷物を積み込むケースなど、さまざまなシーンに対応可能な荷室づくりを目指したのだ。

「運転のしやすさ」は、新型N-WGNのドライビングポジションから感じ取れる。このクルマの開発責任者を務めたホンダ技術研究所の古舘茂氏は、軽ハイトワゴンが「主に女性が使うクルマから、皆が使うクルマへと変化している」点に着目し、「大柄な方でも運転できるよう」、新型N-WGNの運転席まわりを作りこんだそうだ。

例えば、新型N-WGNでは、同社の軽自動車として初めて「テレスコピック」を採用している。テレスコというのは、ステアリング位置を前後方向に動かすことができる機構のこと。もともと、N-WGNには「チルト」(ステアリング位置を上下方向に動かせる機構)が付いていたが、今回の新型は、ステアリング位置をより自由に調整できるようになっている。

安全、使い勝手、運転のしやすさ。これらの面で進化を遂げた新型N-WGNは、旧型(現行型)に比べて「売れ筋同士で比べると12万円くらい」(安達氏)価格が上がっている。軽自動車の購買層は一般的に、価格をシビアに評価する傾向があるというのは、自動車業界ではよく耳にする話。ただ、その点について安達氏は、「充実した装備が上乗せになったので、それらの魅力を全て足し合わせたものとして、12万円アップは非常にお買い得なのでは」と自信を示していた。(藤田真吾)

このニュースに関するつぶやき

  • タイヤが今どっち向いてるか表示する機能あるんですね。昔付いてる車あったと思いますけれど、そんな事もわからような人には車の運転をして欲しくないような。
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