日向坂46、ヒット祈願企画で生まれるメンバーの絆ーー過去2回の放送から振り返る

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2019年07月18日 12:21  リアルサウンド

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日向坂46『ドレミソラシド』(通常盤)

 7月14日の『日向坂で会いましょう』(テレビ東京系)にて、2ndシングル『ドレミソラシド』の大ヒット祈願の前半が放送された。また、21日には後半戦がオンエアされるとのこと。毎度チーム一丸にならないと達成できない過酷な試練が与えられる番組恒例のヒット祈願企画。本稿では、これまで放送されてきた日向坂46のヒット祈願を振り返りたい。


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 まずは、けやき坂46デビューアルバム『走り出す瞬間』ヒット祈願として行われた「バンジージャンプ」から。これは、休業中の影山優佳を除くひらがなメンバー全19人が飛ぶという前代未聞の企画(乃木坂46もヒット祈願としてバンジーに挑戦したものの、参加者は代表者のみだった)。誰も逃げることができないとあって、単に“ヒット祈願”というだけでなくアイドルとしての姿勢と本気度が試されていたように思う。


 トップバッターとして手を上げたのは、当時キャプテンに就任したばかりの佐々木久美だ。“最初に飛んでみんなを勇気づけたいなと思いました”という佐々木久美の姿勢は、これからチームを引っ張っていく決意と頼もしさを感じる。また、二期生で最初に飛んだのは、当時積極的なイメージがなかった小坂菜緒。彼女の日向坂に対する思いとその勇気は、センターとして堂々と活躍している現在に繋がっているのではないだろうか。高所が苦手な加藤史帆と齊藤京子は、『走り出す瞬間』でソロ曲を与えられていることもあり“飛ばなくてはいけない”責任を感じる一方、高所への恐怖で思わず号泣してしまう。それでも最終的にバンジーにチャレンジした2人の姿は、視聴者に感動を与えただけでなく、メンバーとの絆を深めたことだろう。


 続いて、デビューシングル『キュン』のヒット祈願として実施されたのは「駅伝」。これは、日向坂から静岡県・三嶋大社へとメンバー20人が120キロ襷をつなぐというものだ。


 この駅伝では、20人がそれぞれペアとなり12キロずつ走ることに。このヒット祈願では、メンバー同士の様々な関係性が見えてきた。一期生の潮紗理菜は二期生の金村美玖に“さん”付けをやめようと提案したほか、二期生の渡邉美穂が先輩である柿崎芽実を励ます姿も垣間見えた。特に印象的だったのは、アンカーを務めた佐々木久美・小坂ペアだ。小坂が腹痛に見舞われ休憩せざるを得なくなった場面でも、佐々木久美はキャプテンらしく気高い姿勢を崩さない。その後、無事にゴールできた佐々木久美・小坂ペア。しかし加藤が「凄いよ久美、辛いの無理したでしょ」と声をかけると、佐々木久美は緊張がほぐれたのか泣いて座り込んだ。欅坂46から独立してから虚勢を張ってグループを引っ張ってきたであろう佐々木久美の重荷を、メンバー全員が理解し、感謝している。そんなメンバーたちの関係性が見れたのも、この駅伝があったからこそだ。


 今回のヒット祈願では「ドラゴンボート」にチャレンジする日向坂。琵琶湖15km走破し、パワースポットを目指すという。前回の放送で佐々木久美は「デビューってだけで話題性があるんですけど、2ndは自分たちの力が試される。力を合わせてみんなで盛り上げていかなきゃいけない」と語っている。最大の目標であったシングルデビューを達成し、燃え尽きてしまうメンバーがいてもおかしくない。夢が叶った後のモチベーションをキープするのは難しい。しかし、これからは他のアイドルグループとの勝負が待ち構えている。キャプテンはその危機感を感じているのだろう。また、今回は「ボート」とあってこれまで以上にチームワークが必要だ。日向坂からも卒業生が出た今だからこそ、一つの壁に向かい改めて絆を深める良企画であるように思う。前回の放送では、佐々木久美が叱咤激励してグループを牽引し、メンバーそれぞれが意見を出し合いながら最善策を模索していく姿が映し出された。また、佐々木美玲は意見の橋渡し役に、井口眞緒は率先して弱音を吐くことでグループの緩和剤になるなど、各メンバーの役割が見えてきたのも興味深い放送回だった。


 そして今回注目したいのは、休業を決めた濱岸ひよりだ。休業発表した際のブログではヒット祈願に参加することを明かしていた濱岸。同番組の次回予告では「この仕事が好きだからこそちゃんと治して、治療に専念してまた戻ってきたい」と、復帰への前向きな姿勢を語っている。休業前、最後の勇姿を見届けたい。


 先輩/後輩が一緒になって喜びを分かち合う姿が印象的なヒット祈願。今回のドラゴンボートではどのような結末を迎え、そこからどんな景色が見えてくるのだろうか。(文=本 手)


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