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“普通”ができない私はダメですか? 不登校の高校生だった私にいま伝えたいこと

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2019年07月19日 20:51  ウートピ

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ウートピ

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7月20日21時から放送のAbemaTV「Wの悲喜劇 〜日本一過激なオンナのニュース〜」では、「不登校からの〜人生バラ色!」と題して、かつての不登校の経験を経て現在は様々な分野で活躍する女性たちの実態に迫ります。

「みんなは普通にできていることが、なぜ私は上手にできないんだろう……」

勉強、恋愛、仕事、人間関係、日々の生活——。「できて当然」と思われていることが、どんなに努力してもできない。そんな自分がイヤになったことはありませんか?

同時通訳者として、ダライ・ラマやデビッド・ベッカム、ビル・ゲイツなど世界的な著名人やロイヤルファミリーの通訳を行っている田中慶子(たなか・けいこ)さんは、高校時代に不登校を経験しました。留学を経て就職した会社にも馴染めず、周囲から孤立。再就職先ではトラブルに巻き込まれ……。これまでの人生を「ダメダメだった」と語る田中さん。

しかし田中さんは、それらの経験と約20年間の通訳人生を踏まえ、「普通じゃなくてもいいんだ」と“ダメダメだった頃の自分”を含めて自らを肯定できるようになったといいます。家族への罪悪感や、友人の嫉妬を乗り越えた先に見えた、自分なりの価値観。そこに至るまでの経緯と心境の変化を聞きました。

団体行動が苦手「みんなと一緒」が嫌だった

——田中さんの半生を書いた著書『不登校の女子高生が日本トップクラスの同時通訳者になれた理由』(KADOKAWA)は、「高校へは行かない」と母親に宣言したという衝撃的なシーンから始まっています。多くの中学生が「高校に進学するのが当然」と信じて疑わないなか、なぜ進学を拒否するようになったのでしょうか?

田中慶子さん(以下、田中):みんな一緒に同じことをするのがお約束、みたいな空気感が嫌だったんです。いま思えば、保育園に通っていた頃から団体行動に窮屈さを感じていました。当時は「なんとなく嫌だな」と思っていただけで、言葉や態度に示すことはありませんでした。

中学時代の私は生活態度も悪くなく、平均的な成績。友達もそこそこいたんですよ。けれど、どうしても耐えきれなくなって、母に「高校でつまらない時間を過ごすのはムダ。もっと楽しくて有意義なことが他にあるはず」と正直に言ったんです。それが冒頭の「高校へは行かない」宣言。

——でも、高校に行ったんですよね?

田中:はい。高校に行かないで何をするか、やりたいこともなかったし、説得力ゼロですよね。結局、両親と先生に押し切られる形で地元愛知の高校を受験し、進学が決まりました。

我慢の限界!「不登校」は精一杯の抵抗だった

——その後、不登校になったきっかけは?

田中:不登校になったのは、高校2年生の途中から。1年間はちゃんと通っていたのですが、保育園の頃から少しずつコップに溜まっていた違和感や不満がついに限界値を超えて、「もう無理!」って溢れてしまうような感覚があって。

——何か事件があったのですか?

田中:大きな出来事があったわけではないんです。ただ、私が通っていた高校は、管理教育が根強く残っている愛知県のなかでも特に厳しく、髪の毛の長さが規定より1ミリでも長いと怒られ、冬でも廊下に正座させられるような学校で。エスカレートすると手が出る先生もいました。「生徒は皆、良い大学に合格することを目指さなければならない」という環境にも嫌気がさし、少しずつ休むようになっていったんです。

「どうして髪が長いといけないんですか?」と素朴な疑問を教員に投げかけてみたんですけど、「先生に楯突くなんて!」と怒鳴られました。楯突いたのではなく、納得したかっただけなんですけどね。

——今だったら、体罰でニュースになりそう。不登校以外の手段はなかったのでしょうか。

田中:「社会のおかしさ」に気づいても、当時の私には他に抵抗する手段を持っていませんでした。大人になった今なら、例えば会社の制度にどうしても納得できない場合は転職や独立も考えられるけれど、あのときは「不登校」が精一杯だった。

でも今では、「不登校は自分の価値観を守るために必要なことだった」と思っているんです。家族に心配や迷惑をかけてしまった罪悪感はありますが、あのときレールを外れたからこそ、自分の感覚を信じていいんだと素直に思えるようになりました。

「私は大丈夫だ」と確認したい

——周りの友達に合わせて波風を立てないほうがラクかもしれない、と思うことはありませんでしたか?

田中:思ったことはあります。でも、流されるほうが怖かったですね。周りは保守的で、失敗したりレールを踏み外したりしないで、「まっとうな」食いっぱぐれのない人生を目指しているようでした。でも、それってすごく原始的な生き方に見えてしまって。だって、自分のやりたいことを追求するより「食いっぱぐれのない人生」って、つまりは原始人が食料を確保するために戦っているのと同じじゃないか!……と思ったんです(笑)

たしかに、安定した人生をいかに確保するかというのは大切なことですよ。けれど、私はそれを差し置いてでも、「自分の人生で何がしたいか」を真剣に考えたかった。だからこそ、幼少期からずっと周りと同じ「右向け右」に反発していたんだと思います。違和感や不満を感じる時こそ、自分と向き合い、自分にとって何が大切なのかを知るチャンスなのかもしれません。

そして、大人になってから、誰よりも真面目に仕事に取り組みたいと思うようになったのは「“普通”ができなかった自分を認めてほしかったからだ」と気づきました。人と同じように学校に通うことはできなかったけれど、今はちゃんと働いている。「私は大丈夫だ」って確認したいのかもしれませんね。

(取材・編集:ウートピ編集部 安次富陽子、文:華井由利奈、撮影:大澤妹)

【第2回】“普通ならできるはずの親孝行”ができなくて
【第3回】嫉妬される人間だと自覚したほうがいい
【最終回】7月22日18時公開予定

■番組情報
男子は見なくて結構!男子禁制・日本一過激なオンナのニュース番組がこの「Wの悲喜劇」。さまざまな体験をしたオンナたちを都内某所の「とある部屋」に呼び、MC・SHELLYとさまざまなゲストたちが毎回毎回「その時どうしたのか?オンナたちのリアルな行動とその本音」を徹底的に聴きだします。
#74「不登校からの〜人生バラ色!」
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このニュースに関するつぶやき

  • まともな思考力のあるやつは、規則の厳しい高校なんて向くわけがない。
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  • 「普通でない」と言われるものは、ある意味、「才能」でもある。もちろん、上手く活かせれば、の話だけど。
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