宮迫、亮の会見で吉本興業・大崎会長の嘘と岡本社長のブラックぶりが明らかに! 後ろ盾・松本人志の責任

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2019年07月21日 10:50  リテラ

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リテラ

会見する宮迫と亮(撮影・編集部)

「お前らテープ回してないやろな」

「お前辞めて1人で会見したらええわ。やってもええけど、そんなら全員連帯責任でクビにするからな。それでもええんなら記者会見やれ」

「俺にはお前ら全員クビにする力があるんや」

「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本が株主やから大丈夫や」



 これは反社会的勢力の人間の言葉ではない、吉本興業幹部の言葉だ。20日15時より、緊急に開かれた宮迫博之(雨上がり決死隊)とロンブー・田村亮の会見で2人によって明かされたもの。



 宮迫らの闇営業問題について、本サイトでは当初より、吉本興業の責任、隠蔽に関与しているのではないかと批判してきたが、宮迫と亮の口から語られたのは、想像以上の酷い吉本の実態だった。吉本興業のこれまでの説明の真っ赤な嘘が次々と明らかになったのだ。



 会見冒頭、詐欺の被害者や被害者家族らに謝罪したのち、最初の質問で記者から引退報道について問われた宮迫が「引退を覚悟して謝罪会見をしたいということは会社に伝えたことはございます。その引退してでも記者会見をしたいという経緯をお話しすると、非常に長くなってしまいますがよろしいでしょうか」と前置きし、宮迫が語ったこの間の経緯は、これまでの吉本興業の説明とはまったく違うものだった。



 宮迫と亮らの金銭授受を吉本興業が発表したのは6月24日のことだが、実は宮迫と亮が金銭授受を吉本に伝えたのは、第1弾の「フライデー」発売翌日の6月8日のことだったというのだ。



宮迫「(第1弾の「フライデー」が発売された)次の日に、亮くんから電話があり「お金のこと言いましょう」と。それでも僕は「打ち上げ代を出してもらっただけ」と思い込みたい保身があった。亮くんにいくらもらったか訊くと、50万だと答え、俺はいくらもらったのか聞くと100万だと。それでもまだ僕は「それで打ち上げ代払っただけやろ?」と。すると「宮迫さんはそのお釣りを受け取っていました」と。それはもう会社に言わなあかんということになり、その足で2人会社に行きました。

 そしてHG、ガリットチュウ福島くんと合流し、吉本興業社員2人、吉本興業の弁護士さん2人、計8人で。それが6月8日のことです。金をもらったと、会社が発表するのはそののちの24日です。8日から24日まで間が空いています。それは僕たちがそのときに社員、弁護士に、すべて金額などすべて言いました。「いまさらひっくり返せませんよ」と。僕もそれは思ってしまいました。どれだけの騒動になるのか、どれだけの迷惑がかかってしまうのか、怖くてたまりませんでした。それで8日から「ずっと静観でいきましょう」と言われました。僕たちも納得してしまいました」



 宮迫は、亮から「お金のこと言いましょう」と言われても、「打ち上げ代払っただけ」と嘘をつき続けようとし、さらに亮から「宮迫さんはそのお釣りを受け取っていました」と説得されたという自身の往生際の悪さまで明かしていること。またこの前段でも、「お金をもらっていない」という口裏合わせについて報じられている入江や亮でなく宮迫自身が「指示」したと、質問されてもいないのに自ら明かしていたことを考えると、宮迫のこの説明に嘘はないだろう。



 つまり吉本興業は、宮迫と亮から金銭授受の事実を、第一弾の「フライデー」発売翌日の6月8日には知らされながら、2週間以上もその事実を隠蔽していたということになるのだ。



●岡本社長「俺はお前らをクビにする力があるんや」と恫喝



 吉本は、6月24日に金銭授受を認め謹慎処分を発表した際、金銭授受がわかった経緯についてリリースのなかでこう説明していた。



〈弊社が、複数回にわたり、該当タレントへのヒアリングや各自の記憶の整理、確認を丁寧に行った結果、該当する芸人において、反社会的勢力主催の会合であるとの認識はなく、また、報じられていたような金額ではありませんでしたが、会合への参加により一定の金銭を受領していたことが認められました。〉



 また「BUSINESS INSIDER JAPAN」(7月13日付)のインタビューに対し、大崎洋会長は金銭授受の発表が遅れたことについて問われ、こう語っていた。

「(宮迫)本人が「うん」と言わなかった。自社のタレントが嘘をついていたとは言わなかっただけの話だが、事実としてはそういうことです。5年も前のことで、記憶が薄れていたということもあったかもしれない。

ヒアリングが1回で済んで、事実が全てわかればすぐに出したが、精一杯やった結果です」



 吉本が“丁寧にヒヤリングしていたが、なかなか本人が「うん」と言わなかった”と説明してきたのだが、宮迫と亮によればまったく逆で、金銭授受の事実を打ち明けた芸人たちに対し「静観しよう」「いまさらひっくり返せない」と事実上口止めしていたというのだ。



 さらにこの間、宮迫らが会見を開き説明することを一切してこなかったということに大きな批判が集まっていたが、実は宮迫と亮は会見を開きたいと申し出ていたが、吉本側がそれを阻んでいたのだという。



宮迫「その後、1日2日と経っていくうちに大きな問題になっていきました。そのなかで詐欺被害者から奪い取った金を受け取っているんじゃないかという報道をたくさん目にして、情けなく、申し訳なく自分のことが許せなくなり、何度か吉本社員に「大丈夫か、会見を開いていったほうがよいのではないか」と。「いえ、会社としては静観です」と言われました」



宮迫「24日、急遽会社に全員が呼び出され、「全員謹慎です」と告げられました。もちろん僕自身は謹慎するのは当然だと思いました。でも僕と後輩たちの罪はまるでちがいます。そのときに亮くんが「記者会見をやらせてください。全部自分たちの口で、金額、経緯、事実を伝えさせてください」と声をあげてくれました。ダメだと言われました。「記者会見をさせるつもりはない」と断言されました。亮くんは「辞めてでも、僕一人でも会見をさせてくれ」と声を上げてくれました」



 亮からの「会見をさせてくれ」という訴えに、吉本興業の岡本昭彦社長のとった対応は衝撃的なものだった。



宮迫「吉本興業の岡本社長がそこにいた「弁護士、社員、すべて出ろ」と。僕たちと岡本社長5人だけになりました。まず最初に岡本社長がおっしゃったのは「お前ら、テープ回してないやろな」と言われました。「回してません、そんなことあるわけありません」と言うと「亮、ええよ、お前辞めて1人で会見したらええわ。やってもええけど、そんなら全員連帯責任でクビにするからな。それでもええんなら記者会見やれ」と言われました。「俺にはお前ら全員クビにする力があるんや」と。全員何も言えなくなりました。それが24日です。その後に謹慎期間に入ります」



●「こちらで考えているQ&Aを練習しろ」と引退会見迫った吉本



テープを回していたとしても正当な権利だと思うが、弁護士に席を外させ「テープ回してないやろな」と確認したうえで、「お前ら全員クビにする」と脅す。典型的なブラック企業というか、もはや暴力団か反社会的勢力かというやり口だ。



 謹慎に入った後も、宮迫と亮は、謝罪会見を開きたいと吉本と交渉を続ける。



宮迫「もう一度会社に「引退してでも記者会見をやらせてくれ」と何度も連絡しました。それが7月7日、僕のマンションまで吉本の人がきました。「引退するなんて言わないでください、話しましょう」と。

 それで8日に僕と亮くんが行き、そこで初めて「僕が全責任を負い引退するんで、引退会見でいいので、謝罪をさせてくれ」と岡本社長に嘆願しました。「引退はさせない、させるわけにはいかない」とおっしゃり、「わかった、会見はさせてやる。その代わり期間はこちらで決定する。いつになるかは明言できない」と。でも僕たちは「1日でも早く、今すぐにでもいいから、会見をやらせてください」とお願いしました。それでも「それはできない。期限はこっちが決める。こっちの権限だ」と」



 この吉本の対応に、このままではうやむやにされ会見させてもらえないのではないかと危機感を抱いた2人は、弁護士を立てる。弁護士を通じた話し合いにより、ようやく会見に向けて進展し始めたのだが、7月18日に2人のもとに吉本から突然、こんな連絡が届いたという。



宮迫「2日前、僕たちの弁護士さんのところに書面で、「僕と亮くん2人の引退会見、もしくは2人との契約解除、どちらかを選んでください」という書面が突然送られてきました。意味がわかりませんでした。引退ということもなく、謝罪会見をさせてもらえると思っていた僕たちはどうしたらいいのかわからなくなりました」



 再び直接話し合いをしようと自分たちの弁護士をいったん解除し自ら吉本を訪れた2人に、吉本側の弁護士は、引退会見を迫ったという。



「2人の引退会見、それを拒むなら2人の契約解除。この決定は揺らぎません」

「言うだけ言っておきますが、記者会見をやるなら明日の12時に引退会見です」

「会見をするならば今から2時間後、こちらで考えているQ&Aを練習してもらいます」



 これが、吉本側が「宮迫らが一方的にドタキャンした」と主張している会見だ。2人は生放送での会見、ネットでも会見すべてが見られるようにと要望していたがそれらは却下され、吉本の用意したQ&Aに沿って受け答えするというもの。自分たちの言葉で謝罪したかった2人はこれに納得できず、自分たちで謝罪会見するため吉本と決裂することとなった。



●「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主やから大丈夫」



 亮の口からは、さらに衝撃的な言葉が飛び出した。「謝罪会見をしたい」という話し合いの過程で、吉本側がこう説得してきたというのだ。



「『在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主やから大丈夫や』言われました」



 本サイトでは以前から、東京と大阪の民放キー局のほとんどが吉本興業の株主になっていることから、民放各局とズブズブの関係で、テレビでの吉本批判がタブー化していると繰り返し指摘してきた。しかし、まさかここまで露骨に「株主だから大丈夫」と言葉にまでしていたとは驚きだ。



 宮迫と亮は、会見中何度も、もともとは自分たちが詐欺被害者の存在などに思いが至らず軽い気持ちで嘘をついてしまったことが問題と繰り返しており、それも紛れもない事実だが、そもそも彼らがそのような甘い認識を持った背景にはこの吉本全体の「テレビ局も身内だから大丈夫」という意識があったことは間違いないだろう。



 また会見では岡本社長の名前しか出なかったが、おそらくは大崎会長の意向ともかけ離れたものではないだろう。亮は、吉本側の弁護士との話し合いのなかで「(吉本側の)弁護士さんが言うには、僕らが弁護士をつけたことを上層部が悲しがっていると。ファミリーだというふうに言われました」と語っていた。



 ようは「ファミリーだから弁護士を付けるな」というのだが、実は大崎会長もつい最近、これに近い趣旨の発言をしている。朝日新聞の取材に対し、芸人たちと契約を結ばないのかと問われ、こう答えていた。



「結論から言うと変えるつもりはない。吉本に契約書がないと言っているのは、つまり専属実演家契約のこと。それとは別に口頭で結ぶ諾成契約というものがあり、それは民法上も問題がなく成立する。紙に書くというよりも口頭でということです。それを知ってか知らずか、タレントたちは吉本契約書がないから、と笑いをとっている」「吉本にとって芸人は、一緒に人生を共にする家族のような存在。大阪流に言うと『そんな水臭い紙の契約書なんて』ということもある」(朝日新聞DIGITAL)



 家族=ファミリーだから紙の契約書なんていらない、と。言うまでもなくコンプライアンスというのは「法令遵守」という意味だということを、吉本興業という会社は知らないのだろうか。弁護士とか契約書とか法令に則った対応を避け、その方便として「家族」「ファミリー」を持ち出す。



 しかし、この詭弁について亮はこう反論していた。



「本当にファミリーだと言うなら、僕が子どもだとして、子どもが本当に正しいことをしようと、悪いことを謝ろうとしているのを止めるのが親ではないと思います」

「弁護士さんを立てたことは正しいと思う。じゃないと動いてくれなかったのは事実」



 長年吉本に貢献してきた宮迫を、たった数行のFAX1枚で切り捨てたことからも、吉本の言う「家族」「ファミリー」が単なるご都合主義にすぎないことは明らかだ。



 今回の契約解消についても、19日発売の「フライデー」が報じた宮迫の金塊強奪犯との写真が決定打となったと思われていたが、2人の会見での説明を総合すると、「吉本の意に沿わない会見をやるから契約解消」ということのようなのだ。続報が出ているわけでもない亮は実際にそれ以外ないのだが、宮迫もだ。



 こんな表現の自由を奪うようなこと、仮に紙の契約書に書いてあったとしても、公序良俗違反で無効だろうが、それにしても、吉本はまともな契約も結ばず、いったい何の法的根拠があって、芸人たちの権利を奪っているのか。コンプライアンス無視も甚だしい。



●大崎会長―岡本社長が権力掌握できているのは松本人志があってこそ



 しかし、こうした実態は2人の会見によって、すべて明るみに出た。大手芸能事務所に反旗を翻した者といえば、SMAPの稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾や、能年玲奈(のん)などもいるが、その圧力の実態について公の場でここまで赤裸々に語った者は初めてだろう。



いったい吉本興業はどう対応するのか。普通なら、大崎会長、岡本社長が揃って会見に応じた上で、辞任するのが当然だと思うが、しかし、会見後、吉本本社に詰めかけた取材陣に対し、吉本の担当者は「会見をやった人間は、嘘つきだ」と宮迫と亮を非難したという。



 そして、「吉本の株主だから大丈夫」と言われたテレビ局。いまのところ、この発言を報じたテレビ番組は見当たらないが、これは吉本だけでなく吉本と癒着するテレビ局の問題でもある。リテラ では当初からテレビ局の対応についても問題視してきたが、ほとんどのテレビはこの闇営業問題発覚当初、入江にすべての責任を押し付け「金銭授受はない」というあり得ない説明をする吉本の言い分に丸乗りし、それに疑問を呈さないばかりか、宮迫や亮の名前をほとんど報じてすらいなかった。テレビがもっと早い段階でこの矛盾を追及していれば、吉本ももっと早く事実を説明せざるを得なかっただろう。



SMAPや能年玲奈に対するジャニーズやバーニングの圧力問題にも共通することだが、大手芸能プロの圧力はテレビ局との共犯関係のなかで生まれているものだ。



 明日以降のワイドショーや情報番組はどこまで吉本の問題を追及することができるだろうか。



 もしかしたら、御用メディアが「最初に嘘をついたから会見も信用できない」「もともと自分たちが嘘をついたのに、吉本に責任転嫁している」「引退を否定し未練がましい」などとネガティブキャンペーンを展開するかもしれない。



 また、気になるのは、松本人志の動向だ。会見で名前の出た岡本社長や大崎会長は、いずれもダウンタウンの元マネージャーで松本とべったりの人物。吉本興業で、大崎−岡本体制が権力を掌握し続けている背景には、他でもない松本人志の存在がある。



その松本は会見後、〈後輩芸人達は不安よな。松本 動きます。〉とツイート。その後深夜に吉本興業本社を訪れたという。



 普段は金曜日に事前収録されている『ワイドナショー』(フジテレビ)が、本日は松本の意向で急遽生放送になるとの情報もある。もしそうなら、松本は何を語るのだろうか。

(伊勢崎馨)


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