“プデュ”第4弾『PRODUCE X 101』から新グループ X1が誕生 未知の可能性に寄せる4つの期待

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2019年07月23日 12:02  リアルサウンド

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「X1-MA」

 I.O.I、Wanna One、IZ*ONEと、大人気アイドルグループを生み出している韓国のオーディション番組『PRODUCE 101』(以下、プデュ)。第4弾となる最新シリーズ『PRODUCE X 101』の最終回が7月19日に放送され、ついにデビューメンバー11人が決定した。


(関連:“プデュ”新シリーズ『PRODUCE X 101』、いよいよ最終回へ デビューをつかむ練習生は?


 ファンの公募を通して決定されたグループ名はX1(エックスワン)。「未知(X)の可能性を持つメンバーが集まり1つになる」という意味が込められている。活動期間は5年で、I.O.Iの10カ月、Wanna Oneの1年半、IZ*ONEの2年半と比べると最も長い期間設定だ。最初の2年半はX1として専属で活動するが、それ以降はソロやグループ活動との兼任が可能となる。


 番組制作当初からビルボードチャート進出を目標に掲げたプロジェクトであることが強調されているが、5年間でどのようなグループに成長していくのだろうか。ここでは、X1の“X(未知)”の可能性に紐づけながら、グループの特徴を分析していく。


■“X(未知)”の可能性 その1:新たなシステムにより誕生した11人目の“X”
 今シーズンは、デビューする11人のうち10人を最終順位1〜10位のメンバーで選出、最後の1人である“X枠”にはオンラインの累計投票数が最も多い練習生が選ばれるという新たな制度が導入された。その結果、最終順位では13位だったイ・ウンサンが11人目に選ばれ、デビューが決定。この選抜方法は賛否両論を呼んでいるが、ラップ・ボーカルといったポジションに関係なく課題曲を自分のものに消化する高い実力と、つかみどころのない天然キャラを兼ね備えた彼の存在がグループにどのような影響をもたらすのかは、このグループを追う上で一つの注目ポイントになりそうだ。


 なお、X1のメンバーは以下の通りで、最年長は1994年生まれのハン・スンウで満24歳、最年少は2004年生まれのナム・ドヒョンで満14歳。イ・ウンサンの加入によりデビュー確定時基準で11人中8人が満年齢で10代となり、平均年齢は満18.2歳とWanna Oneデビュー確定時の平均年齢である満19.5歳より約1歳低くなった。


1位 キム・ヨハン(OUI)1999年9月22日生まれ 満19歳
2位 キム・ウソク(TOP Media)1996年10月27日生まれ 満22歳
3位 ハン・スンウ(PLAN A)1994年12月24日生まれ 満24歳
4位 ソン・ヒョンジュン(STARSHIP)2002年11月30日生まれ 満16歳
5位 チョ・スンヨン(YUEHUA)1996年8月5日生まれ 満22歳
6位 ソン・ドンピョ(DSP Media)2002年9月9日生まれ 満16歳
7位 イ・ハンギョル(MBK)1999年12月7日生まれ 満19歳
8位 ナム・ドヒョン(MBK)2004年11月10日生まれ 満14歳
9位 チャ・ジュノ(Woollim)2002年7月9日生まれ 満17歳
10位 カン・ミニ(STARSHIP)2002年9月17日生まれ 満16歳
X イ・ウンサン(BRAND NEW MUSIC)2002年10月16日生まれ 満16歳


■“X(未知)”の可能性 その2:センターは練習生期間3カ月!? “伸びしろ枠”に期待
 最終順位1位に輝いたのは練習生期間わずか3カ月で番組に挑戦した逸材、キム・ヨハン。回を重ねるごとに輝きを増す彼のポテンシャルの高さには多くの視聴者が魅せられ、常に上位をキープした。短期間で一般人からグローバルアイドルの顔へと変貌を遂げたドラマチックな展開も含め、「未知の可能性を秘めたグループ」にぴったりなセンターが誕生したといえるだろう。


 下積み期間でいうと、キム・ヨハンの次に短いのは2004年生まれのナム・ドヒョンだ。過去に19歳未満のアイドル志望生を対象にしたオーディション番組『UNDER NINETEEN』へ出演した経験もあってか、終始安定したパフォーマンスで好評を得たが、練習生期間はたったの5カ月。幼き天才が次世代のK-POPシーンを担うラッパーとして羽ばたいていく成長過程を見届けたい。


 また、今シーズンのレベルテストでは従来のA〜D、Fクラスに加え、最下レベルのXクラス(※)が登場。Wanna Oneでは最下レベルのF評価を受けデビューしたメンバーにぺ・ジニョンやライ・グァンリンがいるが、今回はソン・ヒョンジュン、カン・ミニがXクラスからデビューまで登りつめた。ちなみに彼ら2人に加え、ソン・ドンピョ、チャ・ジュノ、イ・ウンサンの計5名が2002年生まれの同い年で、ナム・ドヒョンを含めると計6名が韓国で未成年となる。才能あふれるフレッシュな面々がX1というグループを通してどのように進化していくのか目が離せない。


※当初Xクラスは評価時で脱落になり合宿に参加できないとされていたが、A〜Dクラスとは別の場所で基礎からトレーニングを積んで再び合流。ほかの練習生とともに再評価を受け、各クラスに配置された。


■“X(未知)”の可能性 その3:グループの核をなす器用なオールラウンダーの存在
 チョ・スンヨンは本来、所属グループのUNIQではラップを務め、ラッパーのサバイバル番組『SHOW ME THE MONEY』への出演経験もあるメンバーだ。LuizyやWOODZ名義でのソロ曲ではたびたびその歌声を披露してきたが、今シーズンではダンス、ボーカル、ラップ、すべてをこなす“最強オールラウンダー”として右肩上がりで順位を上げデビューの座を掴んだ。チョ・スンヨンは自身の楽曲に加え、“中国版プデュ”にあたる『青春有你』の課題曲「It’s OK」の制作に携わるなど、楽曲プロデュースも手がける。X1としての活動ではそのスキルをどのように発揮してくれるのだろうか。そのほか、“セクシーメインボーカル”として活躍したハン・スンウもVICTONではラップ・ボーカルを兼任し、どちらもこなせる実力派。1位のキム・ヨハンも課題曲ごとにラップ、ボーカルの両ポジションを見事にこなし視聴者を驚かせた。曲やコンセプトに合わせて柔軟に自分を輝かせることができるオールラウンダーの存在は、より幅広い音楽性や魅力を追求するうえで大きな力になるのではないだろうか。


■“X(未知)”の可能性 その4:経験値の高い既デビュー組の牽引力
 キム・ウソク、ハン・スンウ、チョ・スンヨン、イ・ハンギョルの4名は過去にデビュー経験がある、いわゆる“既デビュー組”だ。デビューはしたもののグループとしての活動経験がほぼなかったイ・ハンギョルと、韓国外での公演経験もあるそのほか3名を同じくくりにするのはフェアではない気もするが、Wanna Oneの既デビュー組が2名だったのに対し、X1が4名に増えたのは触れておきたいポイントだ。韓国の年齢で未成年にカテゴライズされる“フレッシュ層”は比較的10〜20代の人気が高かったが、既デビュー組の4名は素顔のかわいらしさに加えて成熟した魅力やセクシーさも武器となり20〜30代から熱い支持を得た。評価ステージでの経験に裏付けされたパフォーマンスは圧倒的で、舞台上で自分の魅せ方を熟知しているのも強い。彼らのブレない巧さや色気が、フレッシュな弟チームと融合し、どのようなダイナミクスを生み出すのか楽しみだ。きっとX1での活動でも、番組で見せてくれたように頼もしく弟たちをリードしてくれることだろう。


 『PRODUCE X 101』は過去のシーズンに比べて視聴率や投票数の低下が指摘されていたが、放送翌日にオープンしたX1公式ファンカフェの加入者数はすでに9万人、Twitterのフォロワーも33万人超え(2019年7月22日現在)と、注目度は高い。8月27日にはソウル・高尺(コチョク)スカイドームでショーケースとコンサートを兼ねたデビューショーコンを開催予定で、本格的に公式活動が開始される。


 また、惜しくもX1としてのデビューを逃した12位以下のメンバーによる派生グループを望む声もあがっており、番組を通して人気を博したメンバーたちの今後の動向にも熱い視線が注がれている。(後藤涼子)


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