ヤクルト・山田哲人が今季狙える大記録3選

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2019年07月23日 13:14  ベースボールキング

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ベースボールキング

通算1000安打となる中前打を放つ山田哲=秋田
◆ もはや山田哲の代名詞!?

 現在35勝52敗(2分)で最下位に低迷するヤクルト。首位・巨人から16ゲーム差、3位の広島からも7ゲーム差とクライマックスシリーズ進出すら難しい状況となっている。

 そんななか、今季もチームをけん引しているのが6月中旬以降、1番に定着した山田哲人だ。弱冠20歳でレギュラーの座を奪い取り、その後は数々の個人タイトルや個人記録を達成してきた日本が誇る打者である。

 今季もチームが低迷するなか、幾つかの大記録を視界に入れている。

 1つ目は、山田哲自身すでに3度達成している「トリプルスリー」だ。柳田悠岐(ソフトバンク)と同時に達成し、新語流行語大賞にも選出されたのが2015年。その後も16年と18年に達成。「トリプルスリー」は、もはや山田哲の代名詞と言ってもいいだろう。プロ野球史上、トリプルスリー達成者は10人いるが、2回以上記録したのは山田哲だけである。

 今季は、打率こそ「.275」とやや低迷しているが、すでに「22本塁打」「21盗塁」をマーク。シーズン終盤までには、3割30本30盗塁に帳尻を合わせてくるだろう。4度目のトリプルスリーとなれば、偉業中の偉業になるはずだが、もはや山田哲なら誰も驚かないというレベルにまで達している。


◆ 一流選手の証

 山田哲が狙う2つ目の記録は「盗塁死なしでの盗塁王」だ。現在21盗塁は大島洋平(中日)と並びリーグ最多。大島は7回の盗塁刺を記録している一方で、山田哲は今季一度も失敗がない。プロ野球の歴史でも盗塁失敗なしでの盗塁王獲得は前例がない。1番に定着した今季なら自身4度目の盗塁王も濃厚だろう。

 あとは盗塁刺「0」で終えられるかどうか。本人は特に意識していないかもしれないが、見る側にとっては楽しみな記録の1つでもある。

 山田哲が狙えそうな3つ目の記録は、四球の数だ。もともと選球眼には定評があり、シーズン出塁率4割超えも過去に4度記録している。シーズン自己最多は、昨季マークした106四球。今季はそのペースを大幅に上回り、すでに88試合出場で80四球に上る。このペースを維持すれば、単純計算でシーズン128四球だ。

 ちなみに、130四球までその数を伸ばすことができれば、プロ野球史上3人目となる。過去に130四球以上を達成したのは王貞治氏(4度)と、広島時代の昨季にちょうど130四球を選んだ丸佳浩だけ。四球の多さは一流打者の証でもある。山田哲が最終的にどこまでその数字を伸ばすかにも注目だ。

 以上3つの記録に絞ったが、山田哲なら今後、まだ誰も思いつかないような大記録に近づく可能性もあるだろう。果たして次はプロ野球史にどんな記録を残すのだろうか。

※数字は7月21日終了時点

文=八木遊(やぎ・ゆう)

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