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今季の注目選手は? フィギュアスケートはジャンプ戦国時代へ

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2019年07月24日 11:30  AERA dot.

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写真島田高志郎(しまだ・こうしろう)/愛媛県出身。昨季のババリアンオープンで優勝。ステファン・ランビエールに師事し、スイスを拠点に練習(撮影/写真部・小黒冴夏)
島田高志郎(しまだ・こうしろう)/愛媛県出身。昨季のババリアンオープンで優勝。ステファン・ランビエールに師事し、スイスを拠点に練習(撮影/写真部・小黒冴夏)
 国内のフィギュアスケートの競技レベルが飛躍的に向上している。国際大会では今季以降、男子は複数の4回転、女子はトリプルアクセルを飛べることが表彰台の必須条件になりそうだ。中京大学の公開練習に参加した各選手のジャンプ改革への取り組みを追った。

【写真】本田、宮原、樋口…今季はジャンプ戦国時代!注目の選手たちはこちら

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 今季は男女ともに本格的なジャンプ戦国時代が訪れる。男子は複数の4回転が当たり前になり、女子もトリプルアクセルや4回転に挑む選手が増える。中京大の公開練習に参加した選手たちは、ジャンプ変革期に備え、挑戦を繰り返していた。

 日本男子で、羽生、宇野に続く若手として期待されるのは、島田高志郎(17)と山本草太(19)の2人。島田は昨季のジュニアグランプリファイナルで4回転トウループを成功させ3位に。今季はシニアに上がり、スケートアメリカに参戦予定だ。

「トリプルアクセルはかなり安定してきました。4回転サルコウがまだ安定してきていませんが、4回転トウループに加えて2種類の4回転を入れます」

シニアに上がるためにハードな筋力トレーニングをこなし、身長174センチ54キロだった体を、56キロに増加させた。

「筋肉がついて、ズボンがきつくなりました。プログラムの振り付けをした時は、スタミナがなく滑り通せなかったのが、今は全てのジャンプを入れても最後まで滑り切れます」

 羽生のジャンプコーチであるジスラン・ブリアンにも指導を受けた。

「4回転ルッツを習い、1本だけですがクリーンに降りられました。『あなたが次に降りられることを、僕は知ってる』と言われて、『できる気がする』って思ったら跳べました」

 山本は2016年以降、2度の骨折と3度の手術を乗り越えた。いよいよ今季は飛躍のシーズンになりそうだ。昨季は最終戦のチャレンジカップで、ショート、フリーともに4回転トウループを成功させ優勝。

「今季のフリーは、4回転トウループが2本で、4回転サルコウが1本。集中して、すべて成功できるよう練習しています」

 右足首には3本のボルトが入った状態だが、確実に状態は良くなっているという。

「去年は1日1時間しか練習できない時もありましたが、最近は1日3時間くらい練習できていて、順調にきています。故障する前よりも、体の状態も技術レベルも上がっていて、以前は跳べなかった4回転サルコウも跳べるようになりました」

 一方の女子は、すでに4回転を練習している紀平梨花(17)を追い掛けるように、多くの選手がトリプルアクセルに挑む。

 成功に最も近いのは樋口新葉(18)だ。すでに試合の6分間練習で成功する姿を見せたこともある。今年明治大学に入学し、新しい環境で飛躍を目指す。

「大学は授業が厳しく、スケートの練習時間が減ったぶん、短い時間で集中して頑張ろうと思えるようになりました。去年までは余った時間でトリプルアクセルをやっていましたが、今は『練習の半分は曲かけ、半分はトリプルアクセル』と決めて練習し、感覚が掴めてきました」

 すでにステップアウトで降りる回数は増えている。

「そろそろ(成功しそう)な感じ。今季は試合でも1本入れていきます。跳べないジャンプを試合で入れたことはないので、不安と、試合なら跳べそうというワクワクと、半々です」

 平昌五輪4位の宮原知子(21)は、トリプルアクセルは五輪でメダルを取る重要な武器と捉え、練習を強化させている。

「1日3枠の練習があったら、そのうち2枠の何分かをトリプルアクセルに割くことにしていますが、まだ降りられていません。今季のうちに、練習で1回は立ちたいと思っています」

 坂本花織(19)も、トリプルアクセルの習得に時間を使う。

「回りきって転ぶという感じがずっと続いていて、もう超微妙な気持ちです。もっと高さを出すか、回転ピッチを上げるかしかないので、悩んでいます」

 打開策として参考にしているのは、伊藤みどりだ。

「スピードのなかで、しっかり脚を振り上げて、あり得ない高さまで跳んでいる。みどりさんのトリプルアクセルの動画をリピートして見ています」

 本田真凜(17)は、今季は本田武史コーチにジャンプ指導を依頼した。

「昨季はアメリカでいろいろなジャンプを習っても、日本にいる間に自分の跳び方に戻っていました。今季、まずは3回転ジャンプを完璧に跳んでから、4回転トウループもやりたい」

 昨季の全日本ジュニア女王、横井ゆは菜(19)は、ジュニア時代に試合でトリプルアクセルに挑んできたことで知られる。三原舞依(19)も、春にはトリプルアクセルの練習に挑んだ。夏は体力作りをやり直し、シーズンに間に合わせたいという。

 あらゆる努力を続ける選手たち。シーズンが楽しみだ。(ライター・野口美恵)

※AERA 2019年7月29日号より抜粋

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