長梅雨で夏のセール振るわず、店頭よりECが堅調の店舗も

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2019年07月30日 13:42  Fashionsnap.com

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伊勢丹新宿店 Image by: FASHIONSNAP.COM
気象庁は7月29日、関東甲信地方が昨年より約1ヶ月遅く梅雨明けしたことを発表した。6月から7月にかけて多くの商業施設が夏物商戦を打ち出しているが、例年に比べ全国的に気温の低い日や悪天候が長期化したことにより販売が苦戦した。
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 日本百貨店協会が実施した78社・215店を対象とした調査によると、全国百貨店の6月売上高は4,789億円(前年同月比0.9%減)で3ヶ月連続マイナスとなった。中旬以降の低温多雨に加えて、月末の台風など悪天候による集客減が響き主力の夏物商材が苦戦。クリアランスセールは盛り上がりに欠ける結果となったという。
 各百貨店のクリアランスセールの動向を見ると、西武渋谷店が6月28日から7月8日に実施した「夏市」では6月は2ケタ台で伸長するも、日照時間の減少などが影響し7月が振るわず前年の売上を割り込んだ。商品別ではジャケット類が2ケタ台で伸長した一方で、カットソーが例年よりも不振だったという。秋冬物の販売は早いブランドで7月4日から開始しているが、多くは12日〜14日頃からと例年並み。羽織物など薄手のアイテムの売れ行きが堅調だという。また、長期化した悪天候への対策として、メインの夏のセール終了後から「RED FES」と題した赤い食材を集めた企画を行うことにより、ファッションとの買い回りを促し店頭の活性化を図った。
 伊勢丹新宿店では6月28日から夏のクリアランスセールを開始。セール初日に台風の影響を受けたほか、雨の日が連日続いたことで店頭売上および入店客数ともに前年比で約1割程度減少した。店頭ではブラウスやカットソー、日傘、サングラス、サンダルといった気温の影響を受けやすい夏物全般の販売が苦戦。一方で、ECでは婦人服や子供服、紳士服、リビングなどの売れ行きがセール品・定価品ともにいずれも好調な動きを見せたといい、同社の広報担当者は「クリアランスの開始時期が他の百貨店と横並びということもあり、お客様が目的をもって行動をされているためECを上手に活用されていることが考えられる」と分析している。
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