地域の夏祭りに疲弊するママ……「女は手伝って当たり前」の前時代的な空気に愚痴爆発!?

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2019年07月30日 17:32  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

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今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。


 梅雨が明け、いよいよ夏到来。子どもを持つ親は、幼稚園や小学校が夏休みに入り、家に子どもがいる状況だけに、いつも以上に体力を奪われ、疲弊してしまっているかもしれない。10月の増税を見据えて、遠出へのレジャーも控える傾向にある中、身近な催しとして盛んなのが、地域や父母会主催の夏祭り。単身世帯や、地域とのかかわりを持たない生活をしている者にとっては、どのようにその情報がやりとりされているのか疑問に思うかもしれない。今回は、ママ友のLINEグループチャットで情報交換されている夏祭りについて、取り上げたい。

 愛理さん(仮名)は、増税前に中古の戸建てを購入し、都内から関東のベッドタウンに引っ越した。2歳になる男児は、6月から転居先の保育園に転園した。

「すでにママ友グループが出来上がっている中に転園したので、知り合いもなかなかできず、情報が全然入ってきませんでした。この前、保育園に息子を迎えに行ったとき、子どもたちが みんな、浴衣に着替えていたんです。聞いてみたら、近所の公園で大規模な夏祭りがあるらしく、LINEのグループチャットで情報共有をして、仲の良いママたちのグループで出かけるようでした」

 愛理さんが以前住んでいた都心では、あまり地域行事が盛んではなかった。そのために、地域のイベントや夏祭りなどの情報も入ってこなかったという。「みんな夏祭りの情報をどこで知っているのかと疑問だったのですが、商店街などに貼ってある手作りポスターや、小学生の子どもがいる先輩ママなどから情報を得ているらしくって。ものすごくアナログですよね 」と語った。

「息子の同級生のママに『私もグループに加えてもらっていいですか?』と言って仲間に入れてもらいました。 チャットを見て知ったのですが、夏祭り情報の掲示や小学校で配布されたちらしを撮影した画像を、みんなで共有していたんですよ。なんだか二度手間に思えて、もっと簡単な方法でみんなに情報が行き渡る方法はないのかなって感じましたね……」

 幼稚園などで行われる夏祭りや盆踊りは、まだ入園前の子どもを持つ親たちが、園の雰囲気を観察しに行くものでもあるようだ。2歳になる女児を育児中の晴美さん(仮名)は、地域センターが主催するベビーマッサージやママ向けのヨガ教室で知り合ったママたちとのグループチャットで、幼稚園の夏祭り情報を共有しているという。

「妊娠を機に引っ越したために、地元のママ友がいなかったんです。初めての育児で不安が多くて、地域センターの未就学児が集まる時間に顔を出して、ママ友を作る努力をしました。その甲斐あって、幼稚園の夏祭りがいつあるのかとか、入学予定の小学校の盆踊りの情報とか入ってくるようになりましたね」

 地域で人気の幼稚園は、未就学児のママたちの園内見学も兼ねているため、来客数も多い。夏祭り自体が人気イベントとなっているそうだ。

「幼稚園の夏祭りなんて、全然期待していなかったのですが、地元の和菓子店のスイーツや、わたがし、焼きそばなどを売っているような地域ぐるみの盛大なものもあれば、一方で売店が出ていないこじんまりしたもの もあって。行ってみてよかったですね。でも、実際に自分が保護者の立場になると、暑い中、調理を行わなければならないとか、面倒だなって感じました……」

 子どもを持つ保護者にとって、夏祭りは、ただ祭りを楽しむだけではなく、運営側の人数や規模などもチェックするもののようだ。グループチャットでも、「どこどこの園の祭りはバザーがある」など、ネットでは見つけることができないようなリアルな話題で盛り上がるという。

「こういう情報って、去年はだいたい○日だったからという事前情報を元に、街の掲示板をチェックしたり、 ママ友に聞いてみたり。自分で探す能力がないとダメなんですよね」

 夏祭りや地域行事は、近隣との交流が深まるなどの利点もあるが、運営側に立つといいことばかりではないという。都心に住む優香さん(仮名)は、父母会主催の夏祭りで当番をしたときに抱いた不満を、グループチャットで吐きだしているという。

「夫の実家を2世帯にリフォームして、同居しています。保育園までは地域とのつながりも薄くてよかったのですが、小学校に入学すると、地域の父母会が運営する夏祭りのスタッフに私も駆り出されることになりました。というのも、義理の両親が地元で地域活動に参加しているのもあって、 手伝わなくてはいけない雰囲気なんですよ。ワーママでマンション住まいのママ友は『忙しいので無理です』の一言で、行事に参加しておらず、羨ましく感じますね」

 優香さんのグループチャットは、地元出身の夫と結婚して、姑が近所に住んでいたり、同居をしているママと少人数で作ったグループだという。

「『都心に一軒家を買えていいね 』ってママ友から言われたりもするのですが、賃貸で自由にできている方がいいなって思ったりもします。私がいる地域は下町なので、父母会主催の盆踊りや、夏祭り以外にも祭りがあって、準備が大変なんです。スタッフの飲み物なども準備されていない中、お客さんにかき氷を作ったり、軽食を配ったり。女性は手伝って当たり前という文化がまだ残っていたりするので、同じ境遇のママ友と『昨日はお疲れ様。やっと終わったね 』とねぎらい合っています」

 子どもを持つとどうしても地域とのかかわりは避けては通れない。しかし、情報の伝達方法から始まり、行事の運営方法などに不満を持つ保護者は少なくないようだ 。共働きが増えた現代、子どものいる家庭が、こうした 仕組みを検討する必要が出てきているように思った。
(池守りぜね)

このニュースに関するつぶやき

  • 功罪有るんだろうね。。皆が応分の負担ってのが成り立たなくなってる。町会費も何にも負担しないのに町会の行事に子供は来るんだよね。。会員じゃないから君は帰れなんて大人は言わないけどね。
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