三代目JSB、Afrojackとのコラボ曲の特徴は? 「Summer Madness」から分析

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2019年08月02日 07:01  リアルサウンド

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三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE『Summer Madness』

 三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE(以下、三代目JSB)が、本日8月2日放送の『ミュージックステーション』に出演する。今回披露する曲は、8月7日発売の「SCARLET feat. Afrojack」だ。海外大物アーティストとコラボすることが多い彼ら。同曲では、デヴィッド・ゲッタやアリアナ・グランデなどを手がけたプロデューサーであるジョルジオ・タインフォートと、ピットブルの「Give Me Everything」や「Take Over Control」などで知られるAfrojackがプロデュースを手がけている。なお、Afrojackが三代目JSBをプロデュースするのは、2016年3月発売の「Summer Madness」以来二回目だ。


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 「SCARLET feat. Afrojack」のMVはまだ解禁されておらず、8月3日に全世界で生配信される『三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE SCARLET feat. Afrojack〜WORLDWIDE STREAMING〜』にて初公開されるという(公式HP)。つまり同曲の初解禁は、今夜の『Mステ』となる。そこで本稿では、「Summer Madness」がどのような楽曲だったのか振り返りつつ、同放送を心待ちにしたい。


 三代目JSBのシングル売上としては「R.Y.U.S.E.I.」に次ぐ売上を記録した「Summer Madness」。同曲の肝となるのは、ビルドアップからドロップへと展開していく歌のないサビだ。三代目JSBは、当時まだ日本で馴染みがなかったこの手法をキャッチーな振付&高度なダンススキルによって自然な形で取り入れていった。そして「Summer Madness」は、EDMシーンで当たり前になっていたこのスタイルを日本のポップスとして浸透させていった楽曲だといえるだろう。


 また、同曲について述べる際、派手なサウンドメイクが影響してか“アガる”部分に焦点が当てられがちなように感じる。しかし、それは同曲の一要素にすぎない。


 確かにEDMならではの高揚と快楽はあるものの、そこには儚さすら感じるのだ。“ザ・夏ソング”な清涼感ある晴れやかなAメロ〜Bメロから一転、サビでドロップとともにメロディアスなシンセサイザーがリフレインし、シリアスさと切なさが同居したサウンドへと切り替わる。構成だけでいえばEDM独特の急展開ではあるのだが、開放的に向かっていくのではなくむしろ翳りを見せていく転換に少し驚いてしまう。そして一気に惹きつけられるのだ。


 さらに、同曲のMVでは、クラブのような場所で大勢の観客と三代目JSBが一体となり踊るシーンがある。その瞬間的な高揚と快楽を写した映像とともに同曲を聞くと、なんだか胸が締め付けられてしまうのは私だけだろうか。同曲に備わったこうした儚さこそが、リスナーの懐に上手く入っていった理由だったと思っている。


 「SCARLET feat. Afrojack」は“豪快なサウンドかつ少し切なさや儚さも感じさせる美しいサウンドが特徴的なアッパーバラード”になっているという(参照:https://natalie.mu/music/news/337078)。果たして三代目JSBは、Afrojackとジョルジオ・タインフォートが作り上げた楽曲をどのように日本のポップシーンに展開していくのだろうか。(北村奈都樹)


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