ヤクルト・村上宗隆がアーチ量産の8月へ「まだまだ打てると思っている」

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2019年08月04日 10:34  ベースボールキング

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ヤクルト無死1塁、村上が左越えに2ランを放つ=神宮 (C)Kyodo News
◆ 高卒2年目“王超え”「72」打点

 ヤクルトの村上宗隆が3日、神宮球場で行われた中日戦の2回に22号2ランをレフトスタンドへ運び、これで今季72打点。1960年に高卒2年目シーズンの王貞治(巨人)が記録した71打点を超えた。

 「特に意識はない。前のバッターがつないでくれて、僕の力だけじゃない。チャンスで回してくれているので、しっかりその期待に応えなければいけないと思う。もっともっと期待に応えられるように頑張りたいと思います」

 DeNAのソト、巨人の坂本らと激しい打点王争いを繰り広げている19歳。史上最年少での打点王を狙える位置にいるが、残り43試合でどこまで数字を積み上げられるか注目される。

 猛暑の中、試合前は石井琢朗打撃コーチから熱心に打撃指導を受けていた村上。試行錯誤を続けてきた若き大砲は、7月3日の広島戦(マツダ)で20号満塁弾を放つも、7月の本塁打はこの1本のみに終わった。

 苦しんだ7月が終わり、8月に入ると1日のDeNA戦(横浜)で松井秀喜(巨人)が1994年に記録した高卒2年目シーズンでの20本塁打を超える21号ソロを放った。

 「逆方向に出ていることはいいことなので、しっかり継続して頑張りたい」と、村上は持ち味である逆方向へのアーチが続いていることを前向きにとらえている。そして、「まだまだ打てると思っている。もっと打てるようにこれからしっかり練習して、試合で結果を残したいと思います」と力強く語った。


◆ チームは両リーグ最速の60敗

 アーチ量産の勢いを感じさせる村上だが、チームは敗戦を喫して両リーグ最速の60敗に到達。先発の小川泰弘は10敗目を喫した。小川は初回こそ3つのアウトを三振で奪う立ち上がりを見せたが、3点リードしていた3回、ビシエドに適時二塁打を浴び、2アウトを取ったあとに今度は福田に同点2ランを献上。その後、小川は7回二死から大島に安打を打たれて交代となった。

 しかし、リリーフの梅野が、阿部に勝ち越し適時打を許すなど、結果的に継投が裏目に出たかたちだ。打線は村上の本塁打以外、初回に山田哲人が左中間スタンドへ2試合連続となる26号ソロ。7回には代打で登場した廣岡大志もソロを放ったが、本塁打3本のみの得点に終わり、6−4で敗戦を喫した。

 試合後、小川淳司監督は「序盤に3点を取ったが、その後の攻撃でチャンスを生かせなかったところが一番大きい」と、4回に一死一二塁で7番・中村悠平が併殺打。5回には二死満塁で4番・バレンティンがショートライナーに終わりチャンスを生かせなかったことを嘆いた。

 この日は、選手もファンも緑の「TOKYO燕パワーユニフォーム」を着て試合に臨んだが敗れ、借金は今季ワーストの「22」にふくらんだ。

 4日も同じく、ファンには緑のユニフォームが配布され、選手とファンが一体となって神宮を緑色に染める。大勢の燕党に何としても勝利を届けたいところだ。


取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)

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