6月以降は防御率2.21 ロッテ育成・森、清水コーチの助言で考え方をシンプルに

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2019年08月07日 12:12  ベースボールキング

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ロッテの育成・森遼大朗【撮影日=2019年2月7日】
支配下選手登録の期限が締め切りとなってから約1週間が経った。今季は19人の育成選手が、背番号2桁を手にした。7月31日までに支配下登録を勝ち取ることができなかったが、ロッテの育成2年目・森遼大朗は確かな成長を見せている。

 都城商高校から17年育成ドラフト2巡目でロッテに入団した森は、入団前に手術をしたため、1年目の大半はリハビリが中心だった。夏前に復帰し、体力強化や技術練習などで体づくりに励み、二軍の公式戦での登板は1試合だった。

 オフは台湾のウインターリーグで実戦の経験を積んだ森は、春季キャンプでシート打撃に登板し、中村奨吾、井上晴哉といった一軍の選手と対戦。2月10日の台湾・ラミゴとの親善試合で一軍の試合に初登板を果たし、1回を無失点に抑えた。

 シーズンが開幕してからは3月23日のDeNAとの二軍戦で2回を無失点に抑えると、3月27日の日本ハム戦も無失点ピッチング。しかし、初先発となった4月5日のDeNA戦で2回を11安打8失点と打ち込まれると、その後も精彩を欠いた投球内容が目立った。

 「春先は中継ぎをやっていて、自分を見つめ直す時間が少なかった。最近は残留練習とかで清水コーチと話をして、いろんな考え方があるよと教えてもらいました。具体的には清水コーチが現役のときに、どういうふうな考え方をして投げていたのか聞いたりして、それを参考にしたりしました」。

 清水コーチのアドバイスと、森の努力で苦しい状況を乗り越えた。6月は3試合に登板して、防御率1.80の成績を残すと、7月に入ってからは先発に回り、7日の楽天戦で5回1/3を投げて、1失点に抑え、二軍戦でプロ初勝利。28日の西武戦もテンポの良いピッチングで、5回を2安打無失点に抑えた。7月は3試合、11回2/3を投げて、2勝0敗、防御率は0.79の成績を残した。

 森は7月の好投の要因について「今はシンプルに考えるようにして、そこから気持ち的に楽になった。そこでいいピッチングができるようになったかなと思います」と自己分析した。そのシンプルに考えるようになったきっかけも、清水コーチの助言だったという。ZOZOマリンで行われた8月4日の楽天戦は4回4失点(自責点3)だったが、ここ2ヶ月は安定した投球を披露している。

 また森はこの1年半で、自分の現状を具体的に説明できるようになり、自分自身の状態をしっかりと把握できるようになってきている印象だ。若手投手を中心に行っている面談が関係しているのか小野コーチに質問すると、「面談をすることで、自分の課題が明確になり、答えもしっかり出せるようになってきたのかなと思います」と話した。

 技術、考え方ともに成長を見せる森。今後に向けて「期限は終わっちゃったんですけど今年、残り最後までしっかり投げ切って、来年に向けてアピールしていきたいと思います」と決意を述べた。

▼ 森遼大朗の月別二軍成績
3・4月:4試 0勝1敗 防13.50
5月:5試 0勝0敗 防8.10
6月:3試 0勝0敗 防1.80
7月:3試 2勝0敗 防0.79
8月:1試 0勝0敗 防6.75

取材・文=岩下雄太

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