『スター・ウォーズ』の展覧会『STAR WARS Identities』寺田倉庫で開幕。市川紗椰は「最高」

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2019年08月08日 19:20  CINRA.NET

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『STAR WARS(TM) Identities: The Exhibition』日本展の様子
展覧会『STAR WARS(TM) Identities: The Exhibition』が、8月8日から東京・天王洲の寺田倉庫で開催。

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の公開を12月20日に控える『スター・ウォーズ』シリーズ。ルーカスフィルムとカナダ・モントリオールのX3プロダクションズが共同で手掛ける『STAR WARS(TM) Identities: The Exhibition』は、『スター・ウォーズ』を体感できる世界巡回展の日本展だ。これまでに世界各地で約200万人を動員してきたという人気の展覧会が、ついに日本に上陸する。

開幕に先駆けて行なわれた内覧会の様子をレポートする。

■小道具、模型、衣装、オリジナルイラストなど200点以上を展示。市川紗椰は「最高。何時間もいたいです」
会場では「ルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティブ・アート」が所蔵するコレクションから、小道具、模型、衣装、オリジナルイラストなど200点以上を展示している。映画の中で実際に使用された小道具や模型、キャストたちが着用した衣装、コンセプトアートなど、『スター・ウォーズ』の世界を形作ってきたモノたちがずらり。ヨーダやポンダ・バーバの原画などは初展示となる。

等身大のチューバッカやドロイドたち、冷凍されたハン・ソロのオブジェ、ジャバ・ザ・ハットに囚われた際にレイア姫が着用していた衣服、ジェダイたちが集った様子などが目を引いたが、中でも圧倒的な存在感を放っていたのはやはりダース・ベイダーの衣装だった。

ルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティブ・アートのアーカイブディレクター、レイラ・フレンチは同展について、「この展示は人間のアイデンティティーを3つの角度から捉えています。1つは起源。我々はどこからやって来たのか。2つ目は影響。我々は誰に、何に影響を受けて育っていくのか。最後は選択。我々は大人になってどんな選択をするのか。こういった観点から展示を構成しています」と説明してくれた。なお展示物はロサンゼルスに設立されるルーカスフィルムミュージアムに収蔵されるので、日本での展示機会は最後になる可能性が高いとのこと。

■『スター・ウォーズ』について知り、自らについても知る。10の問いかけに答えて、自分だけのオリジナルキャラクターを創造する「QUEST」。
展覧会の目玉の1つとなるのが、インタラクティブな「QUEST」だろう。入場時に配布されるID付きリストバンドを着用し、会場内にある10のインタラクティブスペースで問いに答えていくことで、自分の分身となるオリジナルキャラクターが作成される。そのパターンは5000万通り以上とのこと。会場の最後で創り上げたキャラクターのURLをメールで送ることができるほほか、その場で大型ディスプレイに映し出すことも可能。

発行されるオリジナルキャラクターのページでは、自分の選択肢が反映されたプロフィールが確認できる。このページをシェアするのも楽しそうだ。

トークイベントで市川紗椰は、「QUEST」について「みなさんにはできるだけ真面目に問いに答えてほしい、というのが私の願いです。たとえば子供向けかも、とか、どちらかというと展示物が観たいという方でも、真面目にやるとびっくりするような結果が待っていると思います。キャラクターのビジュアルは種族や色が選べるのでファンとしての嗜好が出るんですが、最後に内面的なもののプロフィールが出来上がるんです。性格診断的な楽しみ方もできるのでは。質問は心理学に基づいて作っているので、『スター・ウォーズ』のことを知るだけでなく、自分について知ることもできる。不思議な不思議な展覧会です」と語った。

■ジョージ・ルーカス「本展覧会は、一人一人に潜むアイデンティティーが何かを問いかける」
ジョージ・ルーカスは『STAR WARS(TM) Identities: The Exhibition』について、以下のようにコメントしている。

<スター・ウォーズはファンタジーの世界で展開されるストーリーのため、映画を見る人々が共感できる、わかりやすいキャラクター設定を心がけました。想像の世界から飛び出したようなキャラクター達は友人、敵、価値や信念などの背景を知って初めて彼らの真のアイデンティティーが見えてきます。本展覧会では、スター・ウォーズのキャラクターを改めて同じ目線で見て、共感して、一人一人に潜むアイデンティティーが何かを問いかけます。>

ジョージ・ルーカスが『スター・ウォーズ』創作にあたって大きな影響を受けたという神話学者ジョセフ・キャンベルは、対話集『神話の力』で、「人々はよく、われわれみんなが探し求めているのは生きることの意味だ、と言いますね。でも、ほんとうに求めているものはそれではないでしょう。人間がほんとうに求めているのは、<いま生きているという経験>だと私は思います」と語り、その経験を得る方法の1つとして「神話を読むこと」を挙げている。

善の力と悪の力の戦いを描いた現代の神話としての『スター・ウォーズ』。その世界観に浸りながら、インタラクティブな「QUEST」による自己への問いかけを経て、新たな自分を発見する。『スター・ウォーズ』が40年以上にわたって世界中の人々にもたらしてきた「いま生きているという経験」を、より深く体験できるのが『STAR WARS(TM) Identities: The Exhibition』であると言うこともできるだろう。

■「ルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティブ・アート」ディレクターは「この展示は私が手掛けた中でもっとも気に入っている展示」とアピール。市川紗椰のマニアトークも。
トークショーには市川紗椰とルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティブ・アートのアーカイブディレクター、レイラ・フレンチが登壇。フレンチは、アナキン・スカイウォーカーが新三部作で乗っていたスピーダー・バイクの部品の一部にオーストラリアの郵便ポストの一部が使用されている、といったエピソードを明かしたほか、市川紗椰は「ボバ・フェットの衣装はもともとEP5と6の2種類あるんですけど、今回はどっちが来ているのかと思って聞いてみたところ、EP5の『帝国の逆襲』のときの衣装だそうです。目印は手袋の腕カバーの色がちょっと薄いというところ。それを聞いときものすごく興奮しました」と『スター・ウォーズ』マニアぶりを発揮した。なお市川紗椰はシドニー展での「QUEST」では自らの種族を「カミーノアン」に選んだとのことだが、「何度やっても楽しめる」と語った。

レイラ・フレンチは「この展示は私が手掛けた中でもっとも気に入っている展示です。ようやく日本に持ってくることができて嬉しいです。次の目的地に行くまでにぜひ足を運んでください。QUESTは初の試みということもあり、おすすめです。家族や友人など、身近な方々と一緒に試してみると楽しいかもしれません」と語った。

展示は2020年1月13日まで実施。チケットは現在販売中だ。Tシャツやポスターなどのオリジナルグッズも販売される。
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