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東京五輪トライアスロン本番の「勝負の分かれ目」が判明した!

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2019年08月18日 06:31  webスポルティーバ

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 来年の東京五輪代表選考3大会のひとつである「ITUワールドトライアスロン オリンピッククオリフィケーションイベント」が、お台場海浜公園特設コースで東京五輪のプレ大会として行なわれた。

 15日の女子のレースは、スタート4時間前の午前3時30分の時点で酷暑になると予測されたため、熱中症のリスクを考えてランが10kmから5kmに短縮された。

 日本勢は、世界トライアスロンシリーズ(WTS)ランキング14位の高橋侑子(富士通)と39位の佐藤優香(トーシンパートナーズ、東日本)、55位の井出樹里(スポーツクラブNAS)の3名が出場したが、結果は高橋が23位で井出は25位、佐藤は途中棄権に終わった。

 過去、五輪3大会に出場している上田藍(ペリエ・グリーンタワー・ブリジストン・稲毛インター)は、選考大会第1弾だった7月6日のWTSハンブルグ大会のランで左足を負傷したため欠場している。

 今大会、3位以内で日本勢最上位の選手が第1優先候補として五輪代表に決まる規定で、とくに高橋は、今年に入ってからWTS横浜大会で4位に入るなど結果を残してきたこともあり、この大会で上位に入れば代表が確実になるはずだった。

 高橋は敗因をこう考えている。

「ランが5kmになったことで、スイムとバイクはアグレッシブ(な展開に)になると思ったので、私も積極的にいこうとしましたが、スイムは体がうまく動かなくて思うようにできなかった」

 スイムはトップと58秒差でバイクでは第3集団となり、前の集団を捕らえられないまま。そして、最後のランでは、積極的に集団の前に出て全体では11番目の17分14秒で走り切ったが、結果は25位だった。

 競技終了後、1位と2位でゴールしたイギリスのジェシカ・リアマンスと、ジョージア・テイラー・ブラウンが手をつないでゴールしたことが、「意図的な同時フィニッシュ」と判定されて失格になったため、高橋は23位に繰り上がった。

 また、国際トライアスロン連合(ITU)は、選手の安全を確保するために水質や水温の検査を入念に行なったほか、暑熱対策にも力を入れていた。そのひとつとして、選手はレース前に公式選手紹介が行なわれるまで、クーリングベストを着用することができた。高橋はそのベストの活用が「十分ではなかったかもしれない」と話す。

「暑さ対策として、コーチのアドバイスで1カ月くらい前から練習終了後に38〜40度のお風呂に40分間くらい浸かって、体温を上げない練習もしてきました。それに、暑さや高水温のアジアの大会にも出ているので、外国選手より経験を積んでいると思うし、昨年のアジア大会と比べれば(暑さは)それほどでもない感じでした。

 ただ、スイムに関しては、スタート前の体温に問題があったかなと思う。高い水温に向けての準備はもう少しなんとかできるのかなと。クーリングベストはアップが終わってから名前をコールされるまで着ていましたけど、アップの時から着ておいてもよかったかもしれない」

 もうひとつ敗因を挙げるとすれば、バイクコースが狭くコーナーが多かったことだ。

 それについて高橋は「テクニカルでコースも狭いので、人数が多くなった集団の中で、どの位置にいるかが大事になってくる」と話す。また、井出も「テクニックだけではなく、Uターンからの立ち上がりや、コース中いたるところにアップダウンがあるのでパワーも必要」と分析していた。

 バイクコースで特徴的だったのは、選手たちが先頭交代をする姿が少なかったことだ。追走集団が前の集団に追いつくためには選手たちが積極的に先頭交代をしながらスピードを上げていかなければいけないが、先頭集団と第2集団の差が周回ごとに少しずつ開いていた。それは、集団が大きくなればなるほど走りにくいコースということだ。

 日本トライアスロン連合の中山俊行オリンピック対策チームリーダーは、このコースについてこう話す。

「先頭交代をするためには長くて広い直線がなければいけないが、このコースはカーブが多いのでそれが難しい。そのあたりのテクニックも必要になる」

 国際トライアスロン連合のゲイゲル・マーカスパフォーマンスディレクターが、「どんな大会でも選手の安全を第一に考えなければいけないので、五輪本番でも状況によっては距離を短縮する可能性もある」と話すように、ランが短縮されれば、選手たちは力の配分を変えて、ランよりもスイムとバイクで積極的にパワーを使うだろう。

 そのうえ、バイクコースで抜くのが難しいとなれば、スイムがより重要になる。中山チームリーダーも、今回の高橋のレースを見て「スイムで横浜大会のように先頭集団につけていたら、入賞はできただろうし、(1位と2位の)失格もあったから、もしかしたら表彰台まで行けたかもしれない」と残念がった。

「横浜大会はすごくいい流れで先頭集団に入れたので、今回もそのイメージを持ってやっていましたが、なかなかスイムが思うようにいかなくて。やっぱりスイムが一番の課題だと痛感しました」(高橋)

 暑熱対策とともに、30℃を超える高い水温の中で、いかに早く泳ぎ切るか。これが東京五輪へ向けての大きな課題であり、勝負の分かれ目になってくるはずだ。

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