ブランディングの専門家が明かす「日本人しか持っていないもの」とは?

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2019年08月19日 18:02  新刊JP

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『ビジネスエキスパートがこっそり力を借りている日本の神様』著者の道幸龍現さん
普段の生活の中ではあまり意識することはありませんが、私たちにとって神道や仏教といった信仰は人生の奥深くに根付いています。

お正月には初詣に行き、結婚式はチャペルで挙げ、葬式はお寺で行う。全てに神様がいて、多様な文化や信仰を受け入れながら日本独自の信仰を作り上げてきたといっても過言ではありません。

そんな日本の神様から力を借り、日本古来のフルパワーを使うことが成功するために必要だと訴えるのが『ビジネスエキスパートがこっそり力を借りている日本の神様』(サンマーク出版刊)を執筆した道幸龍現さんです。道幸さんは神道家でありながら、ビジネスプロデューサー、ブランドコンサルタントとしても活動しています。

本書は神道や仏教をはじめ、古神道や修験道など日本の重層信仰を説明しながら、日本人が大事にしてきた「成功法則」を教えてくれる一冊。
今回は著者の道幸さんにお話をうかがい、神仏に頼ることの大切さについて語っていただきました。その後編です。

(新刊JP編集部)

・インタビュー前編はこちらから

■「ブランディングの視点では、大切なのは歴史なんですよ」

――本書では神仏の他に古神道についても触れています。神道と古神道の違いについて教えてください。

道幸:これは神道という枠組みの中に古神道があると理解しています。神道には長い歴史がありますが、私たちが信仰しているのは戦後の神社神道です。戦前は国家神道ですね。それ以前の信仰を「古神道」と分かりやすく区分けしているだけなんです。

例えば自然を大切にしたり、日々感謝をするということは、ベースは古神道にあると思います。私自身はこの古神道が最も重要だと考えていますね。

――さらに修験道は古神道をベースにして、仏教や山岳信仰などが習合して確立したとされています。そうなると、一つずつ「これはこんな教え」と分けて考える必要がないような気もしてきました。

道幸:重層信仰とは何かということを考えたときに一つずつ理解することは大事ですが、重要なことは、すべてつながっているということです。龍神や不動明王もそうです。そこはぜひ知っておいてほしいです。

――そういえば近年、スピリチュアル系書籍では「龍神」がブームです。

道幸:ここ3年は龍神に関する本が注目を浴びていますよね。きっかけは大杉日香理さんという方の『「龍使い」になれる本』だったと思いますが、それがベストセラーになったのは必然だった気がします。実は世の中が龍を求めていた。人々が龍についての情報をほしがっていた。龍は架空の動物ではありますが、干支の中の一つにも入っている身近な存在ですから。

――私たちが神仏に頼るときに気を付けるべき点を教えてください。

道幸:「頼る」という表現でいえば、神仏に頼ったからといって必ず願いが叶うことはないという話を私はしています。どういうことかというと、神様や私たちの先祖は20%くらい後押しをしてくれるもので、大事なことは自分自身がどれだけ努力をしたかによるということです。

例えば、普通の人なら全く勉強をせず神仏を拝んだだけで東京大学には合格できないですよね。でも社会を変えたいと一生懸命頑張って必死に勉強して、偏差値を上げて、それでもギリギリの合格ラインのときに自分が勉強したポイントがそのまま出たりする。

もちろん逆もあるわけです。「お前はまだまだだ」と落して気づかせることもある。そういうことを「運が良い」「運が悪い」と言う人もいると思いますが、私は神仏の力なのだと思います。

――「パワースポット」という呼称も珍しくなくなりましたが、参拝する神社や寺院の選び方についてアドバイスをいただきたく思います。

道幸:まずは住んでいる土地、生まれた土地の神社や寺院に行きましょう。その土地にあなたが選ばれているわけですから、地元の氏神に参拝をすることが運の地固めにつながります。サラリーマンならばもちろん会社の近くの神社でもいいのですが、大事にすべきはやはり家の近くの神社ですね。

――そういえば最近都会では「氏神」や「氏子」という言葉をあまり聞かなくなりました。

道幸:そうですよね。氏神神社はその土地の守り神ですから大事です。分からなければ神社庁に問い合わせれば教えてもらえますよ。

また、もう一つお伝えしたいのが「産土神社」です。これは正確に言えば母親があなたを妊娠中にいた土地の神社のことです。これはその人にとって究極のパワーを持つ神社なのでぜひ参拝してほしいですね。私は北海道の千歳で生まれたのですが、産土神社は千歳神社です。千歳には3歳しかいなかったのですが、大人になり参拝するようになってから千歳に縁が生まれました。

――それはシンプルに「地元を大切にする」ということですよね。

道幸:自分のルーツを大切にするということですね。神社にも得意のジャンルがあるので、それを調べることで自分の強みが分かってきます。

――また、参拝したことを外に発信しても良いのでしょうか?

道幸:良いと思いますよ。信仰は隠すべきだという人もいますが、いやらしい表現にならないようにすれば。自己アピールに使うのはもちろんNGですが、心から参拝することを報告することは悪いことではありません。

――『ビジネスエキスパートがこっそり力を借りている日本の神様』をどんな人に読んでほしいとお考えですか?

道幸:性別、年齢関わらず仕事をしている人ですね。「神仏こそが最高のソリューション」と表紙にありますが、まさしくそうだと思います。教養から入ってアイデンティティとなり、そして直感を感じられるようになる。この本を読むだけでも自分自身が変わってくることを実感できると思います。

――日本人としてのアイデンティティを知ることができる一冊ですね。

道幸:ブランディングの専門家の視点でいえば、大切なのは歴史なんですよ。その意味で、日本の歴史の長さはブランドそのものであり、日本人の重層信仰の強みはすごいものがあります。その歴史の深さは海外と仕事する際にも大いに役立つはずです。

――最後に、読者の皆様にメッセージをお願いします。

道幸:神様にこっそりと力を借りることで、人生は面白く成功していくはずです。だから、本書を読んで信じないよりも信じたほうが得ですよと伝えたいですね(笑)。
また、上手くいかないときに神様がどんなメッセージを自分に向けてくれているのか、どんな使命を与えているのか、参拝をしたり、知識を得ることでそれが分かるようになってきます。そうすると、成功がグッと近づいてくる。ぜひその体験をしていただきたいなと思います。

(了)

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  • 著者の写真がオクラホマの河野さんにしか見えなくて内容が全く入ってこない。
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