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「決断したがらない妻」に悩む30歳夫 鴻上尚史が分析した奥さんが判断を避け続ける理由

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2019年08月20日 16:00  AERA dot.

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写真作家・演出家の鴻上尚史氏が、あなたのお悩みにおこたえします! 夫婦、家族、職場、学校、恋愛、友人、親戚、社会人サークル、孤独……。皆さまのお悩みをぜひ、ご投稿ください(https://publications.asahi.com/kokami/)。採用された方には、本連載にて鴻上尚史氏が心底真剣に、そしてポジティブにおこたえします(撮影/写真部・小山幸佑)
作家・演出家の鴻上尚史氏が、あなたのお悩みにおこたえします! 夫婦、家族、職場、学校、恋愛、友人、親戚、社会人サークル、孤独……。皆さまのお悩みをぜひ、ご投稿ください(https://publications.asahi.com/kokami/)。採用された方には、本連載にて鴻上尚史氏が心底真剣に、そしてポジティブにおこたえします(撮影/写真部・小山幸佑)
 鴻上尚史の人生相談。決断したがらず、選ばなかった選択肢に対して未練を抱く妻に困っている30歳の夫。「私の判断を非難することもあり、今後が憂鬱」と解決策を求める相談者に、鴻上尚史が分析した妻のこれまでの境遇とは――。

【相談38】決断したがらない妻に困っています(30歳 男性 白山羊)

 決断したがらない妻に困っています。

 結婚して3年になる私の妻は、なにかと決断をしたがりません。

 例えば、最近生まれた子供の皮膚に発疹が出たのですが「小児科で診てもらう」、もしくは「皮膚科で診てもらう」のとではどちらが良いか、と相談された際、私は「乳児だからまずは小児科の先生に診てもらって、必要なら皮膚科を紹介してもらおう」と答えました。

 すると妻は「皮膚のことだし皮膚科の方がよくわかるし近くに評判の良い病院がある」と返してきました。予め近所の病院までチェックしてくれていたこと、また私より子供と一緒にいる時間が長い妻の考えを優先し「なら皮膚科を受診しよう」と返事したのです。

 ところがその直後「でも乳児のことは小児科の先生の方が詳しいから小児科がいいと思う」とも話してきたのです。そしていつも最後は「あなたが決めて」と言われてしまいます。今回の場合は小児科に連れて行き、丁寧な診察を受けたのですが、帰ってくるなり「やっぱり皮膚科を受診した方が良いのでは」と、私の決断に不満を抱いているようでした。

 このように2つ以上の選択肢がある場合に、選ばなかった選択肢に対してすごく未練のようなものを抱き、場合によっては私の判断を非難することがあります。

 今後の生活の中で選択を迫られる場面が何度だって訪れることを考えると憂鬱です。

 お互いがうまくやっていける方法はありませんか?

【鴻上さんの答え】
白山羊さん。奥さんが、どんなふうに育ってきたか、話しあったことはありますか?

 これは僕の一方的な考えなのですが、奥さんは、ひょっとしたら、ずっと親から否定されてきたのじゃないでしょうか?

 決断するということは、責任を引き受けるということです。学校の勉強は、何が正しくて何が間違っているか明確です。間違っていたら直せばいいし、合っていれば喜べばいいです。

 でも、人生の問題には、絶対の正解というものはないです。当り前ですね。どんな結論を選んでも、プラスとマイナスがあります。100%正解とか、100%間違い、なんて場合は、まずないです。つまり、どんな決断をしても、責められる可能性があるわけです。

 で、大人になると、そういう事情が分かってきますから、簡単には他人の決断を責めなくなります。

 たまに、結果論で文句を言う先輩とか上司がいて、嫌われます。結果だけを見て「どうして、こっちを選ばなかったんだ」と当然のように責める人ですね。

 でも、予測する時点で、どこまでの情報が分かっていたかを考えれば、結果的に間違っていても、ベストなチョイスをしたかどうかが問題だと、普通の大人は分かるのです。

 で、奥さんは、子供の頃から、何かを決断すると、親から、「それは違うと思う」とか「それはすべきじゃなかった」「へえ、そんな結論なんだ」と言われ続けてきたんじゃないでしょうか。どんな決断をしても、100%の正解はないのですから、否定することは簡単なのです。

 その繰り返しによって、奥さんは、「自分で判断する」ということが怖くなったんじゃないでしょうか。

 さらに、悪い結論が出た場合は、「だから止めたんだ」とか「間違った選択をして恥ずかしくないのか」と、さらに責められたんじゃないでしょうか。

 小さい頃から、そうやって否定されてきたので、決断する自信をなくしてしまったんじゃないでしょうか。

 ちなみに、奥さんの親も、同じように育てられたんじゃないかと僕は勝手に予想します。

 奥さんは働いていますか? または働いた経験がありますか? 働いて、それなりの責任ある地位に立つと、「さんざん考えても、結果として間違った判断になることはある」ということが分かってきます。

「だから、その時点で考えられる範囲の判断をするしかなくて、違う結果になっても、誰も責められない」と、腹をくくるようになります。というか、くくるしか方法がなくなります。

 白山羊さん。奥さんと「どうして決断しないのか?」を話してみませんか。そして、僕の予想を伝えてみて下さい。もし、その通りなら、「間違っても誰も責めないんだよ。どんなに考えても、予測が外れることはあるんだから」と優しく言ってみてください。

 もし、僕の予想が外れていても、「どうして決断できないのか?」を一緒に話し合い、考えることは素敵なことだと思います。

【AERA dot.編集部からのお知らせ】
『鴻上尚史のほがらか人生相談』をご愛読くださり、ありがとうございます。たくさんの皆さまから本連載への反響の声、ご要望をいただき、このたび『鴻上尚史のほがらか人生相談』を書籍化いたします。発売は9月20日予定です。詳細についてはまた後日、AERA dot.記事内でお知らせします。★Amazonで予約受付中!

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  • 世の男性は当たり前に決断責任を押し付けられ、拒否したり、結果悪くて、女の意に沿わなければ「最低」「男のクセに」「器が小さい」と罵られますね。男女逆は有り得ないw
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