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金のトリビア其の壱――金の語源は?しゃちほこの金の量は?

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2019年08月20日 16:05  AERA dot.

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写真名古屋城の金のしゃちほこ。2014年5月撮影。(写真/朝日新聞社)
名古屋城の金のしゃちほこ。2014年5月撮影。(写真/朝日新聞社)
 聞くと誰かに話したくなる、金のトリビア(雑学的なことや豆知識)は数多くある。アエラ増刊「AERAwithMONEY毎月3000円で純金投資」に掲載された中から、特に興味深いものを厳選した。著者は市場経済研究所顧問の岡本匡房さん。 

■金の意味と語源

 金とはいったいどういう意味で、その語源は何なのでしょうか。
金の原子記号「Au」は、ラテン語の「aurum」の最初の2文字をとったものといわれています。aurumは、ヘブライ語の光を意味する「or」、もしくは赤色を意味する「aus」からきたとされています。いわば「光」「赤色」というわけで、金色とはちょっと意味合いが異なるようです。

 また、英語とドイツ語のGOLDはいずれもサンスクリット語の「輝くもの」という意味で、こちらのほうが感じとしては少し金に近いように思われます。

 日本では古来、黄金と書き、「おうごん」とか「こがね」と呼ばれていました。「おうごん」というと、何か堅いイメージですが「こがね」というと「こがねのように波打つ稲穂」といった表現もありますから、柔らかな感じですね。

 もともと、金は単体では極めて柔らかい金属だけに、語源としては「こがね」というのが一番ぴったりするような気がいたします。


■しゃちほこの金の量

「尾張名古屋は城で持つ」といわれます。その名古屋を象徴するものといえば、名古屋城の天守閣を飾っている「金のしゃちほこ」でしょう。

 しゃちほこは最初、火除けの呪いとして作られましたが、のちに城主の権威を表すシンボルになりました。
名古屋のしゃちほこは木の芯に鉛の板を貼り、その上を銅板で覆い、最後に慶長大判を延ばして作るという手が込んだものでした。純度は84%と高く、東海道や美濃街道からも見えたとも。まさに、尾張徳川家の権威を天下に輝かせていたといえるでしょう。
ただ、残念なことに第2次世界大戦で焼失してしまいました。現在のしゃちほこは1959年10月に再建されたものです。

 ところで、このしゃちほこにはどのくらいの金が使われているのでしょうか。実は、しゃちほこは雄と雌の2体があり、使用している金の量が異なっているそうです。説明によりますと北側が雄で44.69キロ、南側が雌で43.39キロの金を使っているそうです。雄のほうが1キロ以上重いわけですが、もし今これを作ったら、雄も雌も同じ体重にするんでしょうね。

■実は金メッキ、激安

 金製品といえば高いものと頭から決めてかかっている人が多いようですが、メッキ製品となると想像もつかないくらい安くなります。

 その秘密は金の展延性にあります。金は0.1ミクロンまで極めて薄く引き延ばすことができるからです。昔の米国人は「酒の瓶や化粧品の瓶に金メッキをしても、その費用は1瓶=1セント程度」と言っているほどです。

 また、かつてのレコード業界では100万枚以上のレコードを売ったとき、金メッキしたゴールドレコードで栄誉をたたえていましたが、このゴールドレコードに使う金はたったの0.03グラムくらいという話を聞いたことがあります。

 日本では金を極端に薄くして工芸品に使っていますが、これも金がよく延び、実際に使う量が少ないからです。

 金はいろいろな商品を、極めて豪華に装うことができます。コストが安い金メッキをさらに使うようになったら、金はもっともっと身近で親しみやすい存在になり、われわれの生活を豊かにしてくれるのではないでしょうか。

○著者/岡本匡房(おかもと・まさふさ)/市場経済研究所顧問

1941年、東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、日本経済新聞社に入社。編集局整理部、編集局商品部次長、産業第三部次長、川崎支局長、地方部次長、同編集委員、日経産業消費研究所商品研究部長などを経て現職。主な著者に『ゴールドハンドブック』『金ちょっとおもしろい話』『商品先物市場と日本経済』など。

※アエラ増刊「AERA with MONEY 毎月3000円で純金投資」の記事に加筆・再編集(構成・伊藤忍)

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