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30代が妊娠する前に受けておくべき5つの検査│医師に聞く

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2019年08月22日 16:21  女子SPA!

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 近年、増加傾向にあり芸能ニュースでも見る機会が増えた「高齢出産」。35歳以上の「高年初産婦」が妊娠を望むとき、事前に受けておいたほうがいい検査はあるのでしょうか? 産婦人科医の富坂美織先生にお話を伺いました。

◆1. 子宮と卵巣のエコー/子宮内膜症などの病気が見つかることも

「エコーで子宮や卵巣を見ると、子宮筋腫、子宮内膜症や、その他の卵巣腫瘍が見つかることがあります。例えば、『子宮内膜症』は子宮内膜が子宮の内側でなく、卵巣など他の場所で育ってしまう病気で、20〜30代の生殖年齢の女性に多く、不妊症の原因になります。症状や重症度によって、薬での治療や手術が必要になることもあります。再発の可能性も高いため、定期的なフォローアップも欠かせません。

 また『子宮筋腫』は、子宮の内側、筋肉の中や外側にできるコブのことで、複数個できる場合もあり、女性ホルモンの影響で大きくなる傾向にあります。30歳以上の女性の2、3割に見られる病気です。月経量の増加や貧血、場所によっては不妊の原因にもなります。

 子宮がん検診だけ定期的に受けておけば安心と思いがちですが、子宮がん検診にエコーが含まれていない場合には、担当医にエコーもお願いするとよいでしょう。年に1度はエコーも受けておくとよいかもしれません」(富坂先生、以下同)

◆2. 子宮頸がん検診/30代後半の女性に最も多い病気

「子宮の入り口に生じるがんを子宮頸がんと呼び、子宮がんの7割程度がこの子宮頸がんです。最近は、20代、30代の女性に増えてきており、30代後半で最も多くなっている病気です。日本では、年間約1万人の女性がこの病気にかかり、約3000人の女性がこの病気で命を落としています。

 大半の子宮頸がんでは、性交渉で感染するヒトパピローマウィルスが原因となっています。多くの人では、免疫の力でウィルスが除去されるのですが、運悪く感染が続いてしまうと、子宮頸がんに進行してしまうことがあります。

 子宮頸がんの怖いところは、初期症状がほとんどないということ。出血や腹痛を感じたときには進行してしまっていることもあるので、症状がなくても定期的に検診を受けておくことがとても大事です。またヒトパピローマウィルスのいくつかのタイプの感染を予防する子宮頸がん予防ワクチンをあわせて接種しておくことも有効です。

 子宮頸がんが見つかった場合でも、初期であれば、子宮の入り口部分だけを切除する子宮頸部円錐切除術等を行い、将来、妊娠、出産することもできます。ただし、子宮の入り口を切除してしまうので、妊娠した場合に切迫早産等になってしまうこともあるので、注意が必要です。

 子宮頸がんは早めであれば、治癒して妊娠、出産もできる一方で、進行してしまうと、大がかりや手術や放射線、抗がん剤が必要になり、死亡率も高くなります。ですから、子宮頸がん検診を定期的に受け、万一異常があった場合には早めに治療を受けることがとても大切です」

◆3. 風疹抗体/妊娠20週頃までの女性が、風疹に感染すると…

「不妊治療を始めてから検査を受けて、抗体が低いことが判明する方もいます。そうすると、風疹ワクチンは生ワクチンなので、打った後は2ヶ月間避妊しなければならないため、その間、不妊治療ができません。この間、気持ちが焦ってしまう方もいらっしゃるので、不妊治療開始前に早めにチェックをしておいたほうがいいでしょう。

 近年、関東地方の30〜50代男性を中心にはやっているというニュースもありました。風疹は、患者の咳やくしゃみ、唾液の飛沫に含まれる風疹ウィルスで感染します。感染しても症状が出ない不顕性感染が15%程度あります。

 万一、妊娠20週頃までの女性が感染すると、赤ちゃんが難聴、心疾患、白内障などの障害を持って生まれる先天性風疹症候群にかかることがあるので、妊活前・中の人は必ず風疹抗体検査を受けて免疫確認をすることが大切です。

 繰り返しになりますが、生ワクチンのため、接種後、2か月は避妊が必要です。また、妊婦さんはワクチンを受けることができません。妊婦さんは、妊婦健診初期血液検査で抗体が十分でなければ、人ごみを避ける、同居の家族、職場の同僚で未接種、未罹患の人はただちにワクチン接種をするといった対策が必要になります」

◆4. クラミジア検査/男女一緒の治療が鉄則

「国内で一番多い性感染症がクラミジアです。最近では女性感染者が増えているのではないかといわれ、妊婦健診でも5%程度にクラミジア保有者がいます。自覚症状のない感染者がかなりいるのではないかといわれている病気です。

 性交渉により感染しますが、若い女性の感染が多いので注意が必要です。なぜなら、女性では感染しても自覚症状がなく、将来的な不妊につながってしまうことがあるためです。一方、男性では排尿痛や尿道不快感、かゆみといった症状が出ることも多いです。

 クラミジア検査では、子宮頸管内分泌物の採取と血液検査によるクラミジア抗体を調べることができます。クラミジア感染症は無症状のことも多く、放置しておくと卵管の癒着や閉塞が起き、不妊や異所性妊娠の原因になることがあるので、早期発見、早期治療が原則です。また、再感染の予防がとても大切です。

 感染がわかった場合は、男女一緒に治療することが鉄則。ブライダルチェックなどは自分の体の状態を知る意味で、結婚時の女性に限らず男性も検査を受けるべきでしょう」

◆5. 甲状腺機能検査/流産の原因になります

「甲状腺は喉にあるホルモン分泌器官で、新陳代謝などに大切な働きをする甲状腺ホルモンが分泌されます。この甲状腺ホルモンが過剰だったり、不足したりする異常は、女性の数%にありますが、軽度の場合、自覚症状もなく、知らずに生活している場合がほとんどです。

しかし、甲状腺機能異常は、不妊や流産の原因になることがわかっています。甲状腺機能検査はTSH(甲状腺刺激ホルモン)、甲状腺ホルモン(free T4)などを採血で調べます」

 毎年マストで検査したほうがいいのは子宮と卵巣のエコーと、子宮頸がん検診だそうです。挙児希望で検査を検討中の人は、以上ご紹介した検査を追加したほうがいいとのこと。

―高齢出産の基礎知識・第2回―

【富坂美織(とみさか・みおり)】
産婦人科医、医学博士。順天堂大学医学部卒業、東京大学医学部研修医、愛育病院産婦人科医を経て、ハーバード大学大学院へ留学。卒業後、マッキンゼーにて、コンサルティング業務に携わる。山王病院などを経て、現在は不妊治療が専門。順天堂大学医学部産婦人科教室非常勤講師さくらウィメンズクリニックにおいても不妊治療に従事。。著書は『「2人」で知っておきたい 妊娠・出産・不妊のリアル』(ダイヤモンド社)、『ハーバード、マッキンゼーで知った一流に見せる仕事術』(大和書房)ほか。

<文/内埜さくら>

【内埜さくら】
恋愛ライター。これまでのインタビュー人数は3500人以上。無料の恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い(現在休止中。準備中のため近日中にブログにて開始を告知予定)。コメンテーターとして『ZIP!』(日本テレビ)、『スッキリ!!』(日本テレビ)、『バラいろダンディ』『5時に夢中!』(MX-TV)などのテレビやラジオ、雑誌に多数出演。

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