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時計表示に特化した小型スマートディスプレイを使って分かったこと

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2019年08月28日 07:32  ITmedia PC USER

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ITmedia PC USER

写真レノボ「Lenovo Smart Clock」。手のひらサイズの小型ボディが特徴だ。
レノボ「Lenovo Smart Clock」。手のひらサイズの小型ボディが特徴だ。

 各社から続々と登場しつつある画面付きのスマートスピーカー、俗に言う「スマートディスプレイ」だが、国内においてGoogle Assistant陣営は、これまで7型の「Google Nest Hub」しか選択肢がなかった。10.1型と5.5型、さらにAlexaが動作するFireタブレット2製品など多彩な選択肢があるAmazon Alexa陣営に比べると、少々寂しいラインアップだった。



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 そこに今回登場したのが、レノボの10.1型モデル「Lenovo Smart Display M10」と、4型モデル「Lenovo Smart Clock」だ。発売元はGoogleではないが、Google Assistantを搭載した、いわば互換モデルという位置付けだ。



 Lenovo Smart Clockは、スマートディスプレイではなくスマートクロックという製品名からも分かるように、時計機能に注力した製品だ。7型の「Google Nest Hub」、およびコンセプトがよく似たAmazonの「Echo Show 5」と比較しつつチェックしていく。



●4型の手のひらサイズながらも奥行きはそこそこある



 まず本製品の基本仕様をざっと見ていこう。画面サイズは4型で、iPhone 5やSEと同等だ。5.5型の液晶を搭載したEcho Show 5よりも、さらに小型ということになる。解像度は480×800ピクセルと低めだが、動画を再生するわけではないので、特に支障はない。



 もっとも、実際に設置すると意外に奥行きがあることに驚かされる。約79.2mmという本体の奥行きに加えて、電源ジャックが後方に飛び出るため、設置に必要な奥行きは、Echo Show 5はもちろん、画面サイズが7型のGoogle Nest Hubを上回る。コンパクトさに引かれて本製品を選ぶと、逆に置き場所に困りかねないので注意が必要だ。



 本体は、背面および左右両側面がファブリック生地で覆われるという、スマートスピーカーとしては一般的な外観だ。本体上部には、音量調整のための「+」と「−」ボタンがある。ボタンの上に印刷されているわけではなく、実際にモールドされているので、暗い部屋でも間違いなく押すことができる。



 本体の背面には、電源ジャックの他に、USBポートが搭載されている。本製品はステレオジャックがないため、最初にこのUSBポートを見た時、USBスピーカーを接続できるのかと思ったが、実際には単なる給電用のポートで、スマホの充電などに使えるというのがウリらしい。このあたりは親切なのかお節介なのか判断しづらい。



 次のページではユーザーインタフェースを見ていこう。



●セットアップはスマホアプリで実行、時計表示に特化したUI



 セットアップは、Google Nest Hubと同様、本体の画面ではなくスマホアプリで行う。本体の画面だけでセットアップがほぼ完結するEcho Show 5とは対照的だ。



 実際に使ってみると、製品名の通り、時計機能がメインの製品であることがよく分かる。ホーム画面は時計表示に特化されており、何らかの別の機能を呼び出して使っても、すぐに時計の画面に戻る。



 Google Nest Hubも時計をメインに表示することは可能だが、画面サイズが7型と大きく、置き時計としてはやや大きすぎる。その点、本製品は文字通りの目覚まし時計サイズなので、設置も手軽だ。音声でのコントロールも可能な、高機能な置き時計と考えるとしっくりくる。



●ライバル機と差を感じる部分も



 基本的な操作方法はGoogle Nest Hubと同じで、画面を上から下にスワイプするとアラームやルーティン、ライトなどのショートカットを並べた「ユーティリティトレイ」が、下から上にスワイプすると画面の明るさや音量、マイクのオン/オフなどを切り替える「クイック設定」画面が表示される。



 これらは本製品の画面サイズに合わせて再デザインされているためか、見た目こそGoogle Nest Hubとはかなり違うが、画面を左から右にスワイプし続けてホーム画面に戻る操作も含めて操作方法は同一なので、将来的に同じGoogle Assistant系列のスマートディスプレイに買い換えた場合も安心だ。



 ただし、省かれている機能もなくはない。例えば、呼びかけた音声コマンドをテキストに変換して画面に表示する機能は、本製品には搭載されていない。



 この機能は、音声コマンドが正しく認識されているかを把握するのに便利だったのだが、本製品では利用できないようだ(正確には、マイクの音を色の付いた4つの棒グラフでアニメーション表示する機能はある)。同様の機能がないEcho Show 5との差別化ポイントだっただけに、やや残念だ。



 次のページでは、本製品ならではの特徴的な利用方法を見ていこう。



●時間帯に合わせたルーティンを用意、カスタマイズも可能



 本製品は時計表示に特化しているわけだが、単に見た目が時計というだけではない。面白いのは、時間帯ごとのルーティンがプリセットされており、「おはよう」「おやすみ」と声をかけることによって実行されることだ。



 例えば「おはよう」と声をかけると、その日の天気や行動予定、および最新ニュースを読み上げてくれる。また「おやすみ」と声をかけると、翌朝のアラームをセットするかどうかを尋ね、それが完了すると入眠に効果的な音楽(スリープサウンド)を再生してくれる。



 これらは声をかける以外に、画面を上から下にスワイプした時に表示される「ユーティリティトレイ」中央のアイコンをタップすることでも実行できる。これらのアイコン表示は時間帯を反映して「おはよう」「おやすみ」などと変化する仕組みだ。



 こうしたルーティンは従来、自分で作成する必要があったので、標準で用意されているのは手軽でよい。まずお仕着せのルーティンを体験してみれば、このようなことができる、というのが誰でもすぐに把握できるからだ。



 また、一連のルーティンの中から特定の動作、例えばスリープサウンドだけをオフにしたり、スマートリモコンと連携しての家電製品の操作を追加したりするなど、カスタマイズも自在だ。スマホアプリで設定を開くと通常のルーティンとして組み込まれているので、そこで追加・削除を行うだけだ。



 といったわけで、ルーティンは優秀な機能なのだが、多少気になったのがタッチパネルで操作する画面上のアイコンが、タップから反応までに間があったり、そもそもどこがタップできるのか分かりづらかったりすることだ。



 一般的にタップを実行した場合、ボタンが沈み込むようなアニメーションが表示されたり、あるいは色が変わったり、音が鳴るなどのインタラクションが用意されているわけだが、本製品はそれがなく、あるいはインタラクションはあるのにその後の動作がなく、もう一度タップしようとしたらようやく反応した、という場合もある。



 今回試用した2週間では、これが正規の仕様なのかそうでないのか、確証がつかめなかったが、いずれにせよ今後のアップデートで改善されることを期待したい。



●アイコンの表示位置やUIはもうひと工夫が必要?



 本製品は、時計表示に特化されているものの、中身はGoogle Nest Hubと基本的に変わらない。画面のデザインが異なるのは、時計表示うんぬん以前に、7型のGoogle Nest Hubの画面をそのまま縮小するわけにいかず、再デザインする必要があったのだろうと考えられる。



 ただ、狭い画面に押し込んだためか、やや洗練されていないように感じる箇所もちらほらある。例えばアイコンの表示位置がそれだ。



 本製品のサイレントモードのオン/オフは、画面を下から上にスワイプして表示される「クイック設定」のうち、4つ並んだ左から3番めのアイコンをタップして切り替える。位置で言うと中央やや右寄りだ。ところがホーム画面上でサイレントモードがオンであることを示すアイコンは画面の上、しかも左端と、設定時とはかけ離れた位置にある。



 同様にアラームも、設定時はユーティリティトレイの左端にアイコンがあるのだが、ホーム画面では右上だ。こうしたアイコンは、その形状ではなく、配置によって覚えていることが多いため、異なる位置に表示されたこれらのアイコンを見て「えーっと、これ何だっけ」と戸惑うことになる。



 また、これは本製品だけでなくGoogle Nest Hubにも言えるのだが、ホーム画面に戻る際、Echo Showのようにアイコンをワンタップするだけで戻ることができず、画面をひたすら左から右へとスワイプし続けないとホームに戻れないのが、少々わずらわしい。どのような画面にいても、一発でホーム画面に戻れる操作方法がほしかったところだ。



 もう1つ、個人的に気になったのは、Googleアシスタントの音量がかなり大きく、最小値の「1」にしてもそこそこの音量があることだ。ボリュームを下げて、もう少し小さい音量にしようとした瞬間に、ミュートになってしまうので困ってしまう。



 「最小音量が大きすぎる」のは海外製品ではよく見られるが、本製品の場合、設置場所は枕元一択なので、小さい音量のニーズは高く、これが細かく調整できないのはちょっと困る。最小音量に設定したGoogle Nest Hubと比べても、本製品の方が明らかに声が大きい。個人的には、1と0の間にもう2段階ほど音量の段階があってほしいと感じる。



●コンセプト特化型の製品で必要な機能の有無を事前に確認すべし



 以上ざっと使ってみたが、コンセプトははっきりしており、機能の優先順位付けも適切に行われている印象だ。AmazonのEcho Show 5も時計表示がメインの製品だが、本製品のようにルーティン機能にまで手を加えているわけではなく、本製品の方がより(目覚まし時計として)完成度は高い。製品名をわざわざ「スマートクロック」としているだけのことはある。



 全体的にはよくできた製品だが、本稿後半で触れたように、UIに多少改善の余地があったり、Googleアシスタントの音量が大きめだったりと、若干気になるところもある。また本製品より大型のEcho Show 5やGoogle Nest Hubと比べると、むしろ本製品の方が奥行きがあるのは、意外な盲点だろう。



 この他(これはGoogle Nest Hubもそうだが)、カメラが搭載されず、有線スピーカーを接続できないなど、他製品ではあまり見られない制約もある。価格は同社の直販で税別9100円(随時キャンペーンも行われている)と安価で手頃だが、購入にあたっては、自分がやりたいことに対して主にハードウェア面で制約がないか、事前に調べることをお勧めする。


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