『仮面ライダーゼロワン』主役に抜擢! 高橋文哉が語る、オーディションの裏側と1年後の自分の姿

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2019年09月01日 06:11  リアルサウンド

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『仮面ライダーゼロワン』高橋文哉

 2000年よりスタートした「平成仮面ライダーシリーズ」が幕を閉じ、「令和仮面ライダー」第一作目となる『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)が9月1日からスタートする。本作では“人工知能=AI”をテーマに、AIが導入された未来の姿と、その環境下で生まれる悪との闘いを描く。


 主人公・飛電或人(ひでんあると)を演じることになったのが、高橋文哉だ。オーディションの裏側や新世代の仮面ライダーとなる心境について話を聞いた。(編集部)


■「一瞬、本当に時が止まったような気がしました」


――今回の役は、オーディションで勝ち取ったそうですね。


高橋文哉(以下、高橋):まさかの大抜擢に、びっくりしました。これまでにも色々と受けてきましたが、芝居のオーディションで受かったのは初めてなんです。


――とくに印象的だった審査は?


高橋:1次から最終まで、毎回お笑いシーンの審査がありました。劇中の場面を一捻りしたようなシーンを演じるんですけど、1次の時に「やめさせてもらうわ」と台本にある最後のセリフを言って、そのまま終わらせたんです。そしたら次の人が、審査員の方から「もっとアドリブ入れていいからね」と言われていて。


――「先に言ってよ〜」って、なりますよね(笑)。


高橋:そうなんですよ! 「え〜!?」って本気で後悔しました(笑)。でも、それで「絶対に1次を通過して、2次でやってやる!」と気合いが入りましたね。実際、2次の時には15秒くらいのシーンをアドリブで2分くらいに延ばして、「今までで2番目に長かったよ」と言われました(笑)。


――次の方に向けた言葉を聞けていなければ、そうやって印象を残すこともできなかったと思うと、すごい巡り合わせですよね。


高橋:それまでは、自由に延ばしていいものだとも思っていなかったんですよね。でも、カットがかかるまで演じ切るのが役者。セリフがなかろうと、何かトラブルがあろうと、レンズの前では演技を続けなければいけないというのは、撮影に入ってからもすごく感じていることです。


――出演が決まった時には「驚いた」とおっしゃっていましたね。


高橋:落ちても受かっても電話が来ることになっていたので、連絡を受けて「……き、決まりましたぁ!?」って(笑)。一瞬、本当に時が止まったような気がしました。「がんばります」と言って電話を切ったものの、衣装合わせに行っても、本読みに行っても、まったく実感が湧かなくて。きっと夢みたいな話だからだと思うんですけど、自分が仮面ライダーの主人公になるっていうイメージができなかったんです。やっと今日(編集部注:取材日は7月17日に実施)の制作発表で、人生で初めてあんなにたくさんのフラッシュを浴びて、最後のスイッチが押せたような気がします。


――もともと、仮面ライダーにはどんな印象をお持ちでしたか?


高橋:世代的には『電王』や『龍騎』なのですが、子どもの頃はどちらかと言うとレンジャー派で、『侍戦隊シンケンジャー』が大好きでした(笑)。でも、年の離れた2人の兄は仮面ライダーが好きだったので、僕も『ディケイド』とか『W(ダブル)』のベルトやアイテムを使って遊んでいましたね。


――芸能界に入ってからは、いかがですか?


高橋:昨年『ジオウ』の主演に奥野壮さんが発表された時には、その反響を見てすごいなと感じていました。僕は、今回オーディションを受けられるだけでも満足だったんです。その時点で嬉しくて、親にもすぐ「俺、仮面ライダーのオーディション受けるんだよ」って言いました。「受けるだけでしょ?」と言われましたけど(笑)。


――(笑)。仮面ライダーを演じてきた先輩に、憧れの方はいらっしゃいますか?


高橋:改めていろんな仮面ライダー作品を観ましたが、僕は『ジオウ』のウォズが好きです。ウォズと白ウォズの演じ分けもすごいですし、劇場版(『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』)のアフレコで(ウォズ役の)渡邊圭祐さんとお会いしたら、本当に優しくて、かっこいい方で。直接はなかなか言えないので、こういうインタビューを通して僕の気持ちが伝わればいいなと思っています。間接的に見ていただいて、次にお会いした時に仲良くなりたいっていう(笑)。


■「僕は『ジオウ』を越えたいと思っている」


――子どもが観る作品ということで、意識していることは?


高橋:わかりやすさを意識しています。「或人はうるさいけど、おもしろい」とか「『A.I.M.S.』は怖いけど、強い」とか、素直に感じてもらえたらいいなって。それから、大人は目線やちょっとした声の変化でも、悲しいと嬉しいとの違いがわかるけど、子どもは涙を流しているのを見たら「悲しい」と思うかもしれない。でも、涙には悲しい涙だけではなく嬉し涙もある。そこが子どもたちにも伝わるように、もっと演技の幅を広げていきたいです。


――撮影に入ってみて驚いたことはありますか?


高橋:セットですかね。素晴らしくクオリティが高くて、「これ家じゃん!」みたいなものもあったり(笑)。


――では、課題に感じていることは?


高橋:やっぱり芝居。僕は“自分の殻を破る”っていうことをクランクインしてからずっと考えているんです。お笑いシーンは服装も髪型もおもしろい感じになっているし、たくさんのエキストラさんの前で本気でつまらないギャグをやるって、人生でなかなかないなと思って(笑)。一度、恥ずかしいとかスベるとか気にせず、思いっきり好きなようにやってみたら、監督から「或人、いいね」と言ってもらえたんです。


――それは嬉しいですね!


高橋:演技をしていて、「うわ〜、楽しい!」と感じた瞬間でした。芝居をすることも、或人っていう人物もおもしろいと思えて、ここでひとつ目の殻を破りました。これからも殻を破って破って、新しい或人や新しい高橋文哉を見せていきたいなと思っています。


――1年後、どんな自分になっていたいですか?


高橋:僕は『ジオウ』を越えたいと思っているんです。それは芝居のクオリティではなくて、物語をどれだけ盛り上げられるかということ。『ジオウ』が本当におもしろい作品だからこそ、そこを越えて行きたいと思う。そして1年後には、新しい仮面ライダーが生まれるので、その人たちに「これを超えたいな」と思ってほしいですね。


――もともと負けず嫌い?


高橋:そうなんですよ。でも、芝居で悔しさを感じたことで、今までとは違う自分を見つけられて、そんな自分も受け入れることができた。それが撮影が始まって感じた最初の成長だと思っています。(取材・文・撮影=nakamura omame)


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