ピコ太郎新曲に国内外から困惑の声「闇堕ち」「こんな展開シェークスピアではあり得ない」

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2019年09月04日 21:22  Techinsight Japan

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ピコ太郎『PPAP』からの大きな変化に視聴者は戸惑いも…
ピコ太郎が『PIKO 10 PROJECT』として6月16日から順次YouTubeにアップしてきた10本の動画のラストは、お盆の真っただ中8月14日に公開された『Everyone must die』だった。2016年8月に公開した『PPAP』が世界的な大ヒットとなり、海外でも「Pen-Pineapple-Apple-Pen」の歌手・ピコ太郎が新曲を出したと注目を集めている。ただ、シンプルに捉えると「皆生まれて、そして死ぬ」という歌詞だけに楽しめない人もいるようだ。

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まずはピコ太郎が『PIKO 10 PROJECT』の1曲目を『PPAPA 完PAPA宣言』ではじめているのに目を向けたい。さだまさしの名曲『関白宣言』のメロディーに乗せて、お母さんのお腹のなかにいる赤ちゃんが語りかけるという趣向だ。彼はこのプロジェクトを「誕生」をテーマにした楽曲からスタートしたかったのだろう。

2曲目から9曲目までは個性的でピコ太郎らしいエンターテインメント性に溢れた楽曲が並び、それぞれに面白い。そしてラストを渾身の『Everyone must die』により「人は生まれて、死ぬ」というテーマで閉じたのである。テクノパンクとも言える同曲はサカナクションや電気グルーヴとの近似性すら感じさせるほど斬新な作品だ。

そのため世間の関心はどうしても『Everyone must die』に向けられがちだが、『PPAPA 完PAPA宣言』からの流れで聴くとより「人生の始まりと終わり」を表現したコンセプトが見えてくる。

実際『Everyone must die』については、国内外からYouTubeのコメントやツイートに「ぶっちゃけペンパイナッポーより好きかもしれんw」、「I am officially of a fan of Piko Taro from this “Everyone Must Die” onwards. I still despise the Apple-Pineapple-Pen song.( “Everyone Must Die”を聞いて初めてピコタローのファンになったんだ。『Apple-Pineapple-Pen』は今でも好きじゃないね。)」という声があるように『PPAP』より高く評価する人が少なくない。

しかし一方では「ピコ太郎病んでんのか」、「ピコ太郎闇堕ちしとる」との日本人からと思われるコメントのほか、

「The man smiles while saying DIE...(この男笑いながら死について語っている)」
「What happened to you? Did someone hurt you so bad? (ピコ太郎に)何があったんだ? 誰かにひどく傷つけられたの?)」
「He is killing everyone with that horrible tune.(彼は怖ろしい旋律で皆を殺そうとしている)」
「This is the kind of character development Shakespeare couldn’t achieve(こんなにキャラクターが変わってしまう展開はシェークスピアではあり得ない)」
「What did they show you in area 51, pikotaro-san? (※米空軍の極秘基地「エリア51(Area 51)」であなたは何を見せられたの?)」
「This gave me and my dog an epileptic seizure(この曲で私とペット犬はてんかんの発作を起こしたよ)」
「Sounds like a sermon than song(歌と言うよりは説教だね)」

というように、『PPAP』でのピコ太郎を知る特に海外視聴者からは『Everyone must die』の歌詞やピコ太郎の姿を大きな変化と捉え、戸惑う声が多く見受けられた。

日本国内ではピコ太郎や彼をプロデュースする古坂大魔王のキャラクターがテレビなどのメディアを通じて周知されているため、『Everyone must die』を見て戸惑った人は少ないようだ。

「日本のアーティストで死生観を歌った作品ってかなり珍しいね…諸行無常とメメントモリ合わせたような新しい一歩を踏み出した秀作」という声もあるように、ピコ太郎は『Everyone must die』により「死生観」(生きることと死ぬことについて考える)を見つめ直すきっかけを作ってくれたのではないだろうか。

海外でもネットでの交流が進み、ピコ太郎が伝えようとする真意を理解してくれる人が増えることを願いたい。



(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)
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