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分離プラン時代にiPhoneは売れなくなるのか

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2019年09月05日 06:12  ITmedia Mobile

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写真価格の高さが大きな話題となった2018年発売の「iPhone XS」(左)と「iPhone XS Max」(右)
価格の高さが大きな話題となった2018年発売の「iPhone XS」(左)と「iPhone XS Max」(右)

 5月17日に公布された「電気通信事業法の一部を改正する法律(改正法)」が、2019年10月1日から施行されることが正式に決まった。通信キャリアは分離プランを始め、総務省が定めた新しいルールを守らなければならなくなる。



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 端末メーカーにとって大きなインパクトを与えるのが、「端末割引が2万円まで」の制限。継続利用を条件とする割引は不可になり、継続利用を条件としない場合でも2万円までしか割引を適用できなくなる。



 分離プランによって通信料が従来よりも低廉になれば、通信料+端末代を合わせたトータルの料金は従来よりも安くなるかもしれないが、高額な端末ほど買いにくくなる面もある。10万円を超えるようなハイエンドモデルほど売りにくくなり、3万円前後のミッドレンジモデルが今後も増えることが予想される。



●「2万円までの割引」は旧iPhoneにも影響



 この端末割引の制限で、特に大きな打撃を受けそうなのが、Appleだ。例えば2018年に発売された「iPhone XS」と「iPhone XS Max」の場合、3キャリアが扱うモデルは発売時には約13万円〜19万円(税込み、以下同)と、Androidのハイエンドスマホと比べても、かなりの高額だった。ややスペックの落ちる「iPhone XR」も、キャリアが扱うモデルは約10万円〜12万円と、なかなかのお値段。



 それでも、3キャリアの端末購入補助を適用することで、iPhone XSは約5万円〜11万円にまで、iPhone XS Maxは約7万円〜12万円にまで、iPhone XRは約2万円〜6万円にまで割り引かれていた。これが「割引は一律2万円まで」となると、当然ながら、最新のフラグシップiPhoneは売りにくくなる。



 KDDIとソフトバンクが提供している、本体を返却する代わりに割賦の残債半額を免除するプログラム(auのアップグレードプログラムEX、ソフトバンクの半額サポート)も、2019年9月末で新規受付を終了する予定。2社は新たな施策を提供する予定だが、これまでのような“半額免除”施策は、新iPhoneでは受けられなくなる(新iPhoneをこれら施策の対象とし、9月末までは受けられるのかは未定)。



 この端末購入補助の制限は、旧iPhoneにも影響を及ぼす。ITmedia Mobileでも毎週掲載しているGfKのランキングを見ると、約2年近くにわたって「iPhone 8」がトップの座に君臨している。iPhoneの売れ筋は、XSでもなくXRでもなく「8」なのだ。また、8以前のモデルである「iPhone 7」も3キャリアがいまだ扱っており、ドコモは「iPhone 6s」、auは「iPhone SE」も扱っている。



 これらの旧モデルも、ホームボタンが使えるiPhone、またiPhone入門機として人気を集めているが、端末購入補助の制限によって、売れ行きが鈍る恐れがある。特に、最近ラインアップが増えている、3〜4万円台のAndroidスマートフォンが、大きなライバルになりそうだ。



 特に売れているiPhone 8(64GBモデル)の価格は、ドコモが7万9704円、auが9万1440円、ソフトバンクが8万6400円。2年前のモデルとはいえ、本体価格は発売時から意外と値下げされておらず、ハイエンド機に匹敵するほどだ。



 ドコモが提供している、本体を返却する代わりに3分の1の残債を免除する「スマホおかえしプログラム」を適用すると、iPhone 8(64GBモデル)の実質負担額は5万3136円となる。この場合、免除する額から買い取り価格を引いた額が2万円以内になればよい。ドコモのiPhone 8(64GB)もスマホおかえしプログラムの対象であり、免除額は2万6568円。2万円を引くと6568円だが、ドスパラやイオシスのドコモiPhone 8(64GB)の買い取り価格を見ると、7000円〜約3万円なので、問題ない。



 KDDIとソフトバンクも、10月1日以降はドコモと同様の施策に切り替える可能性が高い。つまり、免除する額を半額から3分の1にする、というものだ。



●分離プラン開始後、ドコモのiPhone 8が不調に



 一方で気になるデータがある。ドコモが2019年5月31日に月々サポートを終了し、スマホおかえしプログラムを開始した6月1日以降、ドコモiPhone 8(64GB)の順位が下降しているのだ。5月27日〜6月2日のランキングでは総合1位だったが、翌6月3日〜6月9日には一気に圏外に追いやられている。



 他の夏モデルに押されて一時的にダウンしたのかと思いきや、この週以降、ドコモのiPhone 8(64GB)は一度も総合トップ10入りできていない。対照的に、auとソフトバンクのiPhone 8(64GB)は総合1位か2位を継続しており、半額免除の施策が効いているからではと思われる。つまり3分の1の免除では不十分、というわけだ。



 となると、アップグレードプログラムEXと半額サポートが提供されない10月1日以降、auとソフトバンクのiPhone 8(64GB)も順位を落とす可能性がある。



●旧モデルは10月前の値下げで延命?



 では10月1日以降、本当にiPhoneは売れなくなるのだろうか。



 まずは9月に発売されるであろう新モデルだが、さすがに2018年のように、最上位モデルでも20万円近い値付けにはならないと考える。ドコモは、2019年夏モデルの価格について「調達価格に対して適正な粗利は乗せているが、分離プランになるので、粗利の部分は努力した」(販売部長の高本寛氏)結果、ハイエンドモデルでも10万円前後に価格を抑えている。こうした努力は当然、iPhoneにも向けられるはずで、2018年のiPhoneよりは価格は抑えられそうだ。



 “主力商品”のiPhone 8については、値下げをすることで、実質的な負担額を2018年〜2019年と同様にする可能性もある。Appleが新型iPhoneを発表するタイミングで、旧モデルを値下げするのは恒例だが、10月1日以前であれば、ルール上は割引額に制限はない。



 ちなみに10月1日以降、旧モデルに対しても、2万円以内なら値下げが可能。価格を改定する際、どのタイミングになるのかで値下げ幅は変わってくる。



 比較的新しいiPhoneで期待したいのが、iPhone XRの値下げだ。GfKランキングではiPhone 8に次いでiPhone XRが売れているだけに、XRの値下げ幅次第では、いよいよ8を抜き去ることも考えられる。iPhone XRは、ホームボタンを搭載しないiPhoneの中では比較的安いモデルであり、カラーバリエーションも多いことから、次世代の普及期といっても差し支えない。



●量販店でSIMフリーiPhoneが売られる可能性も



 もう1つ注視したいのが、Appleの動きだ。ここ最近、ビックカメラやヨドバシカメラなどの量販店で、iPadのセルラーモデルの取り扱いがスタートしている。「これはSIMフリーiPhoneが量販店でも売られる前触れなのか?」とみる向きも多く、業界の流れを考えれば、大いにあり得る。現在、iPhoneのSIMロックフリーモデル(新品)は、基本的にAppleのオンラインストアかApple Storeでしか購入できない。



 もし量販店などに販路が拡大すれば、より多くのユーザーが購入しやすくなる。Appleの直販価格の方がキャリアよりも安い、なんてことになれば、Appleが扱うiPhoneを購入し、SIMだけを差し替えて“機種変更”することもできる。もちろん、MVNO(格安SIM)ユーザーにとっても、iPhoneの販路が広がることは歓迎すべきことだ。



 量販店は自社のポイントが付く上に、最近はコード決済を中心に高還元率のキャンペーンも実施している。PayPayの100億円キャンペーンでiPadが売れた例が顕著だが、こうした施策との相乗効果でiPhoneが売れる可能性が高い。「キャリアで買うiPhoneが高いのなら、SIMフリーでもいい」と考えるのは当然のことで、2019年はキャリア以外が扱うiPhoneが増えるかもしれない。



 Appleは、改正電気通信事業法の省令に関するパブリックコメントで、総務省の新たな施策を「競争の抑制につながる」「差別的な対応だ」として総務省を批判しており、危機感を募らせていることがうかがえる。



 10月以降、iPhoneの売れ行きのカギを握るのは「価格」と「販路」にあると考える。キャリアとAppleの施策を注視したい。


このニュースに関するつぶやき

  • 最高級クラスのスマホを買って使いこなせてる人は何%居るかな?
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  • これの分割払いがローン扱いって事を知らない人がそれ利用してクレジットカードは借金だから使わないとか言ってるのが滑稽。一括で買えないスマホは身の丈に合ってないと認識したほうがいい。家買うわけじゃないんだからさ。 https://mixi.at/aeBDZRd
    • イイネ!6
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