「敬遠で1点あげる」方がマシ?西武・中村剛也の驚異の“満塁男”ぶり

12

2019年09月06日 11:42  ベースボールキング

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ベースボールキング

西武を牽引する中村剛也
◆ ついに山川を抜いて打点リーグトップに

 西武の中村剛也が止まらない。

 9月3日のオリックス戦で初回に2ランを放つと、翌4日は勝ち越しの犠飛とダメ押しの満塁本塁打で計5打点の荒稼ぎ。5日の試合でも満塁から走者一掃の適時二塁打を放ち、この3連戦で10打点の大暴れ。今季通算の打点を「111」まで伸ばし、チームメイトである山川穂高(109)を抜いてついにリーグトップに躍り出た。

 8月15日に36歳を迎えたプロ18年目のスラッガー。現役最多6度の本塁打王に輝いている球界を代表するスラッガーではあるのだが、ここ数年はその打棒にやや陰りが見えるところもあった。その間に山川が台頭してきたこともあって、打順も含めて“主砲”の座を退いていた感もあったが、FA権を行使しての残留という決断を経て迎えた今季は見事に復活。山川が不振に苦しむ間に4番の座も取り返し、逆転優勝を目指すチームに欠かせない存在となっている。


◆ 驚異の満塁男ぶり

 中村剛也を語るうえで外せないのが、「満塁での強さ」だろう。今年はそれが特に顕著だ。

 9月4日に小林慶祐から放った今季3本目の満塁弾は、プロ18年目にして通算19本目。自身が持つ満塁本塁打の通算記録を今なお伸ばし続けている。

 今季の満塁時の成績は31打数16安打で、打率にして.516という驚異の成績。満塁時は2回に1回以上ヒットを打っているということだ。さらに本塁打も3本放っていて、打点はなんと45。打点が打数を大幅に上回っていることから、“その1打席だけ”で見れば、満塁の時は「1点をあげてでも中村は避けた方が良い」ということになる。

 もちろん、その通りに歩かせてしまえば、後ろには同じく生え抜きのベテランで勝負強い栗山巧がおり、さらにはリーグ4位の87打点をマークしている外崎修汰、リーグトップの40本塁打を放っている山川へと回っていくだけに、さらなる大量失点のリスクがのしかかってくることになる。今さら語ることでもないが、やはり敵の投手陣にとっては脅威でしかない打線だ。


 現在はロード6連戦の真っ只中にいる西武。1カード目はオリックスに3連勝という最高の結果を残したものの、追いかけるソフトバンクも本拠地で楽天に3連勝。その差は「1」のままで変わらずとなっている。そして、6日からは敵地で楽天との3連戦。今季はここまで7勝10敗と苦しんでいる相手だけに、ここがひとつ踏ん張りどころとなる。

 楽天戦との3連戦を追えれば、来週の水・木はホームにソフトバンクを迎えての首位攻防2連戦。天王山を良い形で迎えるためにも、週末の戦いで弾みをつけたいところ。気の抜けない戦いが続くなか、好調を維持している中村のバットに引き続き注目だ。


▼ 西武・中村剛也
ポジション:内野手
投打:右投右打
身長/体重:175センチ/102キロ
生年月日:1983年8月15日
経歴:大阪桐蔭高−西武(2001年・2位)

[今季成績] 119試 率.292(432−126) 本27 点111
[満塁成績] 率.516(31−16) 本3 点45 四死球2 三振7


文=尾崎直也

このニュースに関するつぶやき

  • カープはこともあろうに前の打者を敬遠して満塁にしておかわりくんと勝負。サヨナラヒット喰らったよね�㤭��
    • イイネ!2
    • コメント 1件

つぶやき一覧へ(6件)

ランキングスポーツ

前日のランキングへ

ニュース設定