ローランド、『FANTOM』『JUPITER』『GROOVEBOX』の新シリーズを続々発表

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2019年09月06日 15:51  リアルサウンド

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新たな『FANTOM』シリーズ3機種。

 Roland(ローランド)が9月5日、シンセサイザーの『FANTOM』シリーズ、『JUPITER』シリーズの新作および、オールインワンの制作機材「AIRA」シリーズの新たなモデル兼『GROOVEBOX』のコンセプトを継承した新製品を続々と発表した。


(参考:agehasprings 田中隼人が語る「機材選びのポイント」と“制作における数値化と言語化”の重要性


・ 新音源「ZEN-Core」とシームレスな操作性を併せ持つ新『FANTOM』シリーズ


 『FANTOM』シリーズの新モデル『FANTOM 8』『FANTOM 7』『FANTOM 6』は、強力な音源や多彩な機能をストレスなく作業できる優れた操作性と演奏性、さらにはスタジオや自宅のパソコンでの音楽制作環境とも統合できるシームレスな拡張性を備える、新しいコンセプトのシンセサイザー。従来の多機能シンセサイザーの多くは、機能ごとにモードが用意されるなどその複雑さに戸惑うことは少なくないが、『FANTOM』 シリーズはモードの区分けを排除し、本体のタッチスクリーンや、豊富なノブ/スライダーで直感的な操作が可能に。


 音源は、アコースティック楽器の音色を高精細に再現するPCMと、アナログ・シンセサイザーならではの独特な表現を実現したバーチャル・アナログ(VA)をあわせ持つ新開発の「ZEN-Core」を搭載。エレクトロニックとアコースティックを重ねたり、外部ソフトウェア音源の音色とミックスしてハイブリッドなサウンドを作り上げることもできるうえ、ピアノには音色のみならずアコースティック・ピアノ同様の演奏フィーリングを実現した「V-Pianoテクノロジー」を採用。あらゆるタイプの音楽制作がプロクオリティの音色で行うことができる。


 音色やエフェクトの設定などは、16パート分の楽器を一括で管理する「シーン」に登録して瞬時に呼び出すことも可能。曲中に「シーン」を切り替えても音が途切れることはなく、集中して演奏することができる。ステレオのアナログ・フィルターも搭載されており、本体音源の音色のみならず、外部音源の音色に対してアナログ・フィルター独特の効果を加えて温かみのある音色を作ることも容易い。


 また、『FANTOM』は外部機器との連携にも優れており、本体には他のアナログ・シンセをコントロールできるCV/GATE端子を装備しているほか、MainStageやLogic Pro XなどApple社のソフトウェアとの連携にも対応。『FANTOM』 のタッチ・スクリーンでソフトウェア音源をコントロールするなど、『FANTOM』を中心にフレキシブルに統合したシステムを構築することができる。


・最大4台のヴィンテージシンセを組み合わせた音色を奏でる新『JUPITER』シリーズ


 『JUPITER』シリーズの新たなフラッグシップ・シンセサイザー『JUPITER-X』と、モバイルタイプの『JUPITER-Xm』は、多くの歴史的なシンセサイザーを1台に集約し、キーボーディストのスタジオを凝縮したかのような機能性と利便性を持つ機種だ。


 1台で最大4台のヴィンテージ・シンセ音色を組み合わせた演奏ができ、今なお人気の高い「JUPITER-8」「JUNO-106」「JX-8P」といったヴィンテージ・シンセサイザー、デジタル・シンセサイザー「XV-5080」、ステージピアノ「RD-700GX」の計6機種のモデリング音源と最新音源「ZEN-Core」を搭載。最新音源チップの高速演算により、アナログ・シンセサイザーならではのサウンドを従来以上にスムーズかつ高解像度に再現でき、複数の音源を4パート同時に使用した豪華で幅広い音づくりが可能。アナログ・モデリングでは最大32音、デジタルでは最大256音の同時発音数を持っていたり、今後様々なモデリング音源を追加する拡張性も併せ持っている。


 さらに『JUPITER-X』『JUPITER-Xm』は、新開発のアルペジエーター機能を搭載。AIが演奏情報を解析し、リアルタイムに最適なアルペジオ(分散和音)のパターンやリズムパターンを創出し、これまでにないオリジナルの音楽を生み出す作曲ツールやライブツールとして活躍。


 『JUPITER-Xm』は、豪華なヴィンテージ・シンセ・サウンドや豊富な機能を37鍵のコンパクトなボディに凝縮し、さらには小型スピーカーを内蔵した、これまでにないモバイルタイプのシンセサイザー。充電式ニッケル水素電池(単3形)8本で約3.5時間使用できるうえ、『JUPITER-X』とのデータ互換性もあり、つくった音やコンテンツなどを2台でシェアすることが可能だ。


・1台で本格的な音源制作を完結できる新たな『GROOVEBOX』シリーズ


 「AIRA」シリーズの新作として発表された『MC-707』と『MC-101』は、1996年に発売された『GROOVEBOX MC-303』から始まった、『GROOVEBOX MC』のコンセプトを継承したモデル。シーケンサー、リズムを含むシンセサイザー音源、サウンドに効果を加えるエフェクター、さらにはオーディオ・ルーパーを一体化し、各楽器のフレーズや音色のデータも豊富に収録するなど、パソコンやソフトウェアを使うことなく、1台で手軽に本格的なエレクトロニック・ミュージックの制作やパフォーマンスを行うことができる。


 シーケンサー(『MC-707』は8トラック、『MC-101』は4トラック)は、内蔵されたフレーズを切り替えながら再生していくだけで簡単に曲を構築できるクリップ・ベースを搭載し、シンセサイザー音源はバーチャル・アナログとPCMを兼ね備えた最新のサウンド・ジェネレーターを採用、「TR-808」や「TR-909」に代表される人気リズムマシンの音色や、最新のEDM(Electronic Dance Music)はもちろん、1980〜90年代に世界中でヒットした楽曲に使用されたシンセサイザーの音色など、3,000種類以上ものサウンドを内蔵。エフェクトは各パートそれぞれ個別に設定ができるため、ギターにディレイ、ピアノにリバーブなど、楽器に合わせて最適な効果を加えたり、楽曲全体の質感や迫力を高めるマスタリング用のエフェクトも用意されている。


 ルーパーについては、サンプリング(録音)したフレーズを曲のテンポに同期したり、再生時間を変えることなくピッチを変化させることができるほか、『MC-707』では、リアルタイム・サンプリングに対応し、録音したフレーズを即座に曲の演出に活かせる(『MC-101』は、SDカード経由で本体に取り込んだオーディオ・フレーズに対してテンポの同期や、リアルタイムでのタイム・ストレッチが可能)。『MC-101』は『MC-707』とほぼ同等の性能をコンパクトなボディに凝縮しつつ、電池駆動にも対応。どこでも手軽に持ち運んで演奏することが可能だ。


 また、専用ウェブサイト「AIRA Microsite」では、新しいフレーズを含めたプロジェクト・データを定期的に公開。好みのプロジェクトを本体にインストールすれば、いつでも最新トレンドのフレーズで演奏することができる。(リアルサウンド 編集部)


このニュースに関するつぶやき

  • Twitterに上がってた重大発表ってこれか。うーん、この中ならjupiterを触ってみたいかな。
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