大泉洋×小池栄子W主演映画『グッドバイ』来年2月公開決定 共演に水川あさみ、橋本愛、木村多江ら

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2019年09月08日 06:11  リアルサウンド

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『グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜』(c)2019『グッドバイ』フィルムパートナーズ

 大泉洋と小池栄子がW主演を務める映画『グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜』が、2020年2月14日より新宿ピカデリーほかにて公開されることが決定した。


参考:動画はこちらから


 本作は、昭和の文豪・太宰治の未完の遺作を、ケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の視点で完成させ、第23回読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞した戯曲『グッドバイ』を映画化するもの。文芸雑誌の編集長・田島周二は、気がつけば何人もの愛人を抱える始末で、愛人たちと別れる決心をしたものの、優柔不断な田島は、彼女たちを前にすると別れを切り出すことができない。困り果てた田島は、金にがめつい担ぎ屋・キヌ子に、女房を演じてくれと頼み込む。そう、キヌ子は泥だらけの顔を洗うと誰もが振り返る女だったのだ。男は、女と別れるため、女は、金のため。こうして、二人の“嘘にせ夫婦”の企みが始まった。


 なぜか周囲の女たちが好きになってしまうダメ男・田島周二を大泉が演じ、ガサツで小汚いけれど実は美人なパワフル女・永井キヌ子を、舞台版で同役を演じ読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞した小池栄子が演じる。さらに、嘘夫婦が別れを告げに行く愛人役として、クールな女医・大櫛加代を水川あさみ、挿絵画家の水原ケイ子を橋本愛、儚げな花屋の青木保子を緒川たまきが演じる。


 また、離れて暮らす妻・田島静江役で木村多江、田島を尊敬する編集部員・清川伸彦役で濱田岳、“嘘にせ夫婦”の計画を提案する作家・漆山連行役で松重豊が出演する。その他、皆川猿時、田中要次、池谷のぶえ、犬山イヌコ、水澤紳吾、戸田恵子が顔を並べ、『八日目の蝉』で日本アカデミー賞最優秀監督賞に輝いた成島出監督がメガホンを取る。


 公開されたティザーポスターでは、大泉が愛人たちから引っ張りだこになって困り果てる様子と、何か企んでいるような不敵な笑みを浮かべる小池の姿が切り取られている。


 あわせて公開された特報映像では、「僕が狂っていたんです」と愛人たちと別れる術を漆山に相談する田島の途方に暮れた姿や、嘘にせ夫婦を演じることになりレトロモダンな洋服に身を包んだキヌ子が、すまし顔で「田島の家内でございます」と愛人に挨拶するシーン、なぜか喪服を着た愛人たちが楽し気に踊る様子も描かれている。


 大泉らキャスト陣と成島監督からはコメントが寄せられている。


コメント
大泉洋(田島周二役)
脚本が面白くて読んでいる途中でマネージャーに「面白い! ドキドキする! こういう作品に出たかった!」とメールしたのを覚えています。今回、(撮影に入る前に)成島さんがご病気もなさったということもあり、撮影時に、<笑う>ということがいかに大事かと改めて感じたと話して下さいまして、そのため<笑い>というものをとても重視した映画になっていると思います。コメディもお上手なんだな、と改めて思いました。とにかく成島さんの演出が面白く、いつも笑っていました。
小池さんのことは傍から見ていても「この人、すごいな」と思っていて、まさか自分がこんなにしっかりとお仕事できると思っていなかったので嬉しかったです。小池さんは、今回のキヌ子もそうですが、<いっちゃってる役>を演じているのがいいですよね。今回の作品で
は彼女の美しさを存分に成島さんが引き出していて、改めて綺麗な人だなーと思いました。撮影以外でも延々と漫才のようなやりとりをしていたから、共演していて楽しかったです。僕が演じた田島という男が、どんどん愛人を作ってしまい、彼女たちとお別れしていくというお話で、どうやって女性と“グッドバイ”していくのか、その度に田島がどうなってしまうのか、というところを楽しんでもらえたらと思います。


小池栄子(永井キヌ子役)
成島さんが私が出演した舞台『グッドバイ』をとても気に入ってくれていたのですが、“本当に映画化してくれるんだ”と驚き、そんな監督の熱意が嬉しく、ホントに頭が下がる思いでした。また、成島さんがコメディを撮るというのも新鮮だなとワクワクしました。
(5作目となる成島組は)とても穏やかで明るい現場でした。本読み・リハーサルといつものように丁寧に作ってくださり、初日からスムーズで、とにかく信頼している監督ですので、いつも通り行くぞ! という気持ちでした。
(大泉さんとの共演は)毎日楽しかったです。母性本能をくすぐられる魅力的なダメーな田島でしたが、役者さんとしては何でも受け止めてくださるので、安心しきってました。チャーミングな人が沢山出てくる、チャーミングな作品を大いに楽しんでください。


水川あさみ(大櫛加代役)
ケラさんの書いた『グッドバイ』の脚本を元に作ったという事で、人物像のユニークな部分がより浮き立っていて思わず吹き出してしまうようなやりとりとフィクションで描かれている部分のバランスが何とも心地よく、心奪われました。人物像の面白さや、掛け合いの面白さ、沢山の女が翻弄された姿を面白おかしく観て頂ければ嬉しいです。


橋本愛(水原ケイ子役)
戦後の混沌とした時代が背景にありながらも、愉快で軽妙な物語に惹かれました。読み進めていくうちに希望に溢れたテーマを発見し、心が震えたのを覚えています。キヌ子さんの存在に、私は大きな人生賛歌を感じました。生きるだけの魅力がこの世界にはあるはずだと、一人でも思ってもらえたら嬉しいです。


緒川たまき(青木保子役)
「おとなしく控えめな性格の戦争未亡人が、やがて楽天的に人生を謳歌する明るい女性へと変わっていく」というのが舞台版の保子でしたが、映画版ではそこに、「アンバランスな情熱を内に秘めた官能的な要素」が加味されています。男性からすれば、「現実にはちょっと危険すぎて関わらないほうがいい」タイプの女性かもしれません。『グッドバイ』は、保子も含めて登場人物全員が溢れんばかりのエネルギーを内に秘めて織りなすラブ・コメディ、そして、逞しくもまぶしい人間賛歌に満ちあふれた映画だと思います。


木村多江(田島静江役)
舞台を拝見していたので内容は知っていましたが、舞台とはまた違って可愛らしい脚本でした。どう妻を演じられるか、台本からは想像できず心配になりましたが、(成島監督は)ご一緒したい監督でしたので、とても嬉しかったです。リハーサルや撮影中、私も好きな監督の視点に、何とか近づきたいと久々に悩みました。おとぼけな登場人物たちと、日本映画を回顧するようなひとときを、楽しんでいただきたいです。


濱田岳(清川伸彦役)
この、太宰の世界観。この脚本ならではのコミカルな空気。そして、これをあの成島出監督がお撮りになるのかと思って読むだけで、楽しく、可笑しく、ワクワクしたのを覚えています。さらに、このキャストの中に参加できると再確認した時、不安と緊張が湧き上がりました。今ではこんな素敵な映画に参加できた事を幸せに思っております。そんな作品をお客様にも楽しんでいただけたら幸いです。


松重豊(漆山連行役)
太宰作品もKERAさんが料理することで、こんなにも生き生きとした現代喜劇に仕上がるのだと感心しました。大泉君(演じる田島と)と小池さん(演じるキヌ子)の関係は、過去の文豪の作品にありがちな、今に置き換えると極めてブッ飛んだ関係性です。そこをどう演じられたか、僕が観客として最も楽しみにしているところです。


成島出監督
「ラブコメがやりたかったのだ」というケラさんの言葉が真っすぐに響きました。大人が楽しめる洒脱なコメディを観たい。その欲望に忠実に映画を作りました。私も『ロマンチックな恋愛狂騒劇』=スクリューボールコメディってやつを昔からやりたかったのです。主役はこの二人(大泉洋・小池栄子)しかない、と最初から思っていました。今は「喜劇役者」という言葉が死語になってしまいましたが、この二人はまさに「喜劇役者」ですから。シチュエーションコメディではなくヒューマンコメディを撮りたいと思いました。やっぱり人間が一番面白いから。登場人物の過ちと欲望によってすべてのドタバタが起きていきます。だからみんなが憎めなく、どこか愛おしい。そこを楽しんでいただければ、と思います。(文=リアルサウンド編集部)


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