子癇前症のリスクは特定の性質に限定できる

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2019年09月08日 07:01  妊活・卵活ニュース

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子癇前症と1型糖尿病の関係性
サウスカロライナ医科大学の研究チームは、「The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」にて、子癇前症のリスクを特定の表現型(実際に現れた性質)に限定でき、子癇前症と1型糖尿病は併発しやすいと発表した。

子癇前症とは
子癇前症は妊娠に伴う高血圧であり、一般女性人口の5%が妊娠期に子癇前症を引き起こすといわれる。一方、1型糖尿病の女性では子癇前症リスクが20%まで増加する。

アメリカ疾病管理予防センターによると、子癇前症により早産、分娩中の心臓発作が起こる可能性が増す。また、腎臓、肝臓、肺、心臓、目にダメージを与え、将来的に循環器疾患の発症リスクが高まる。

現在、子癇前症の治療はアスピリン服用あるいは絶対安静のみであり、症状は出産し、妊娠が終了するまで続く。

子癇前症リスクが高まる条件
研究チームは、今回の研究を通して1型糖尿病の女性に異なるマーカーを認め、マーカーにより子癇前症の発症前に予防できると説明する。

表現型は、生物の遺伝子型が形質として表現されたものであり、1回限りの簡単な血液検査にて判明する。研究チームが、表現型3グループ(1-1、1-2、2-2)、リポタンパク質、体全体に脂肪を運ぶ化合物を調査したところ、2-2表現型かつリポタンパク質が多い糖尿病患者は子癇前症のリスクが非常に大きいと報告された。

今回、子癇前症に関連する遺伝子と身体状態を分析したことにより、子癇前症の原因解明と予防の確立に一歩近づいたという。今後、1型糖尿病に加え、2型糖尿病や妊娠糖尿病における子癇前症リスクの特定を目指す。

(画像はPixabayより)

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