お供え物のインスタントラーメン8箱を持ち去った参拝客が送検される(台湾)

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2019年09月12日 15:52  Techinsight Japan

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インスタントラーメンが供えられた土地神の廟(画像は『三立新聞網 2019年9月10日付「「泡麵土地公廟」被搬8箱泡麵 3女1男歸還添香油仍法辦」(圖/翻攝自石龍宮)』のスクリーンショット)
台湾にある土地の神様を祀る廟で、このほどお供え物のインスタントラーメン8箱が盗まれた。廟では信者が供えたインスタントラーメンを他の信者が参拝後に自由に食べられるよう無料で提供しているが、好きなだけもらっていいものだと勘違いした参拝客が箱ごと持ち帰ってしまったという。警察はインスタントラーメンを盗んだ中年男女4人を窃盗罪で送検した。『三立新聞網』『自由時報』などが伝えている。

事件があったのは台湾・南投県中寮郷にある石龍宮萬善祠。8日の午前8時頃、廟の管理者が棚にあったインスタントラーメンが何箱も減っていたため防犯カメラを確認したところ、その日の早朝に男女4人グループの参拝客が車に載せて持ち去っていたことが分かったという。ラーメンは信者に無料で提供しているとはいえ、モラルに欠けていると感じた管理者は防犯カメラの映像をネット上に公開した。

4人はその投稿に気付いてはいなかったが、帰宅後に「いけないことをしてしまったのではないか」という後悔に襲われたそうだ。持ち去った8箱と新たに用意した数箱、計十数箱のインスタントラーメンを持って再び廟を訪れた。4人は廟にインスタントラーメンを返すとともに、2000元(約6,900円)の賽銭を奉納し、土地の神様に懺悔したという。

廟の管理者は「土地神様は慈悲深いから許してくれるでしょう」と話し、動画を公開したのも罪を追及するためではく、他の信者らに公徳心を持つよう呼びかけるのが目的だったようだ。しかし警察は、すでに公開された動画を見ており、窃盗は非親告罪であることから4人に出頭命令を出し、事情聴取の後に送検した。

石龍宮萬善祠は金運の神様として知られており、夜間に訪れた参拝客が参拝後に供養品のインスタントラーメンを食べ、残りのラーメンを他の信者のために置いていったことからインスタントラーメンを供える習慣が広まっていったそうだ。廟ではウォーターサーバーを設置して信者らが好きな時にインスタントラーメンを食べられるようにしており、今では「インスタントラーメン廟」の名で親しまれているという。

善意が循環するインスタントラーメン廟だが、廟の管理者によれば経済的に困っているために毎日食べに来たり、いくつか持って帰る人もいるそうだが、そういった場合には何も言わないそうだ。しかし今回のように「問題なく生活できているのに大量に持って帰るのは良くない」と話している。

画像は『三立新聞網 2019年9月10日付「「泡麵土地公廟」被搬8箱泡麵 3女1男歸還添香油仍法辦」(圖/翻攝自石龍宮)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)

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