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稲垣えみ子「夏でも冷蔵庫なしで無問題! 野菜はベランダのザルに放置でOK」

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2019年09月16日 11:30  AERA dot.

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写真稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年生まれ。元朝日新聞記者。超節電生活。近著2冊『アフロえみ子の四季の食卓』(マガジンハウス)、『人生はどこでもドア リヨンの14日間』(東洋経済新報社)を刊行
稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年生まれ。元朝日新聞記者。超節電生活。近著2冊『アフロえみ子の四季の食卓』(マガジンハウス)、『人生はどこでもドア リヨンの14日間』(東洋経済新報社)を刊行
 元朝日新聞記者でアフロヘア−がトレードマークの稲垣えみ子さんが「AERA」で連載する「アフロ画報」をお届けします。50歳を過ぎ、思い切って早期退職。新たな生活へと飛び出した日々に起こる出来事から、人とのふれあい、思い出などをつづります。

【稲垣さんが作った干しナスの写真はこちら】

*  *  *
 5度目の冷蔵庫のない夏が終わった。今や冷蔵庫の利点が思い出せない。だって食品の保存、全く無問題である。

 基本、当日食べるものしか買わないからなんだが、それでもやはり余る。日本の野菜はセット販売。こちとら一人暮らし。なので残った野菜はどうするかというと、・ビニールから出す ・ベランダのザルに放置 という簡単ツーステップ。真夏だろうがこれでOK。徐々にしなびてはいくが「干した」と言い換えている。「火を入れた」とも言う(太陽は火)。つまり形状は変わるが腐敗は防げる。しかも超長期。冷蔵庫、敗れたり。

 このようなことを繰り返すうちに、私の脳内イメージはあるストーリーを持ち始めた。店から帰宅するや否や、ビニールという牢獄から急いで野菜を救出するワタクシ。すると野菜が「はあ……生き返った」と深呼吸している。ああいいことした! とヒーロー気分に浸るのである。

 などと一人勝手にアホな寸劇を繰り返していたのだが、実はこれ、案外真実に近いことが最近判明した。

 いつも行く八百屋の店長と親しくなり、一体なぜ野菜はことごとくビニールに入っているのかと、ノープラ生活を目指すものとしてかねての疑問をぶつけたところ、ちゃんと理由があったのだ。野菜は収穫後も生きている。生きているから老いていく(しなびていく)。なのでビニールに入れ呼吸困難にさせて仮死状態にする。すると見た目の鮮度が保てるのだと。なるほどそういうことだったか。確かに見た目ピチピチじゃないと売れないだろうな。でも仮死状態はいずれ本当の「窒息死」となる。だからビニールに入れたままほったらかしておくと腐ってしまうのだ。

 冷蔵庫もおそらく同じ理屈である。冷やすことで野菜を仮死状態にするから短期の鮮度を保てる。だが放置すれば死んでドロドロである。

 私は野菜に「老い」という時間を与えていたのだ。この老いた野菜が案外うまい。歯ごたえがあり味わい深く、ピチピチには出せぬ滋味がある。人と同じである。

※AERA 2019年9月16日号

このニュースに関するつぶやき

  • ネットを始めたばかりの頃、これ系の人たちと親しくなったが、結局は特別な事をしている。と、言う自己陶酔であって、千葉の停電のタイミングにあわせた所からもそれがよく現れている
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  • アホかと。さすがキチガイAERA
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