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欧州王者リヴァプール、「継続路線」も強さに陰りなし! “総力戦”でCL連覇へ

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2019年09月17日 18:06  サッカーキング

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サッカーキング

写真 [写真]=Getty Images
[写真]=Getty Images
 昨シーズンは、まさに“狙い通り”のタイトル獲得だったと言っていい。2017−18シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)決勝で、リヴァプールはレアル・マドリードにキエフの地で敗れ、涙を飲んだ。モハメド・サラーが前半途中で負傷交代を強いられるというアクシデントに対応できず攻撃陣が沈黙し、逆に守備陣は浮き足立ってミスを犯し、3失点。その苦い経験を糧にしたのが、昨季だった。

シーズンを通して猛威を振るったゲーゲンプレス

 2018年1月に獲得したフィルジル・ファン・ダイクに続いてGKにアリソンを獲得して固めた守備陣は、プレミアリーグ最少失点をマークし、CLでも強固なところを見せつけた。中盤にはファビーニョ、ナビ・ケイタを加えて選手層を底上げ。ジョーダン・ヘンダーソン、ジェイムズ・ミルナー、ジョルジニオ・ワイナルドゥムとハイレベルなローテーションを実現することで、シーズンを通して得意のゲーゲンプレッシングが猛威を振るうだけの“脚”を手に入れた。

 守備陣と中盤という土台をしっかり組み上げることで、アンドリュー・ロバートソン、トレント・アレクサンダー・アーノルドの両サイドバックの攻撃参加がより活性化され、結果的にサラー、サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノという最強3トップはさらに生きるようになった。同時に彼らの誰かがアクシデントで抜けてもそう簡単には負けないチームにもなり、それを証明したのが、昨季CL準決勝のバルセロナ戦だった。

 第1戦を0−3で落とし、さらにフィルミーノ、サラーが負傷欠場と窮地に立たされた第2戦、聖地アンフィールドで彼らは世紀の大逆転を成し遂げてみせた。プレッシングの波でバルサのパスワークを完全に飲み込み、バックアッパーのディヴォック・オリジが意地を見せて2ゴールを挙げ、守ってはアリソンが何度もピンチを救った。まさにリヴァプールというクラブの底力を感じさせるパフォーマンスで、あの劇的勝利で付いた勢いが14年ぶりの欧州制覇につながったのは間違いない。

“現状維持”で戦力はアップ

 そんなチームのベースは、今季もそのまま。“継続路線”のチームは新シーズンのプレミアで唯一の開幕5連勝を飾って首位を走り、その5試合で15得点4失点と、まったくもって危なげない強さを見せている。サラー、マネ、フィルミーノの“3本の矢”は今季も強烈で、中盤のハードなプレッシングも勢いに陰りはない。ファン・ダイクが統率する守備陣も相変わらずの堅牢さで、アリソンが開幕早々に負傷離脱するアクシデントにも脆さは感じられない。クラブを率いるようになって5季目を迎えているユルゲン・クロップは、堂々たる戦いぶりで8月のプレミア月間最優秀監督に選ばれた。このようにチームの充実と健在ぶりを大いにアピールしているリヴァプールは、昨季は“鼻の差”で逃した優勝を30年ぶりに狙うリーグと同様、CLの舞台でも、今季もやっぱり「優勝候補の一角」と言っていいだろう。

 CL連覇達成、そしてリーグとの“ダブル”に向けて、この夏は目立った補強がなかったことを心配するファンもいるかもしれない。この夏、チームに加わったのは控えだったシモン・ミニョレが退団したGKに2選手(アドリアンと短期契約のアンディ・ロナーガン)と、先行投資であるセンターバックのセップ・ファン・デン・ベルフ、ウインガーのハーベイ・エリオットという10代の2人だけ。大型補強があった昨夏と比べれば、確かにちょっと寂しく見えるかもしれない。

 だが、クロップは確固たる自信を持った上で、“即戦力補強なし”というクラブの戦略を支持している。主力は全員が残留した。さらに2シーズン目を迎えたファビーニョ、ケイタ、ジェルダン・シャキリらは1年目より確実にチームにフィットし、昨季以上の活躍を見せてくれるはず。加えて、昨季のラッキーボーイ的な活躍で自信をつけたオリギや、ケガで満足にプレーできなかったアレックス・オクスレイド・チェンバレンやアダム・ララーナ、そしてブレークの機会を虎視眈々と狙うDFキ・ヤナ・フーフェルやヤセル・ラローチ、FWリアン・ブリュースターといったアカデミー発の若手らがより多く稼働できれば、戦力は実質的にアップすることになる。

 クロップはそれらを見越した上で、あえて補強によるチーム増強に踏み切らなかった。先に挙げたような選手たちもその心意気や期待を切に感じ、モチベーションを高く保った状態でシーズンインしている。

控えメンバーの働きが連覇へのカギに

 よほどのことがない限り、ナポリ、ザルツブルク、ヘンクと同居したグループステージでリヴァプールが姿を消すことはないだろう。昨季も激闘を繰り広げたナポリはたしかに強敵で、ドリース・メルテンス、ロレンツォ・インシーニェ、ファビアン・ルイス、ホセ・カジェホンにイルビング・ロサーノも加わった攻撃陣のスピード感やスキルの高さはリヴァプールにも負けず劣らずだし、カリドゥ・クリバリと新加入のコスタス・マノラスが組むセンターバックも強固だ。ナポリとの2試合は、決勝ラウンドさながらの激しいバトルになるだろう。だが、それでも残るザルツブルク、ヘンクとは地力の差があり、ベスト16進出は固いと見ていい。見据える先は決勝ラウンド。あらゆるチームが“打倒・欧州王者リヴァプール”を掲げて挑んでくる16強以降の舞台で、昨季のような勢いとしたたかさを発揮し、勝ち続けられるかどうかが焦点となる。

 今季はとにかく、長いシーズンになる。すでにコミュニティシールド、UEFAスーパーカップを戦い、リーグにFAカップ、リーグカップ、そしてCLに、12月のクラブ・ワールドカップと、計7つのコンペティションを戦わなくてはならない。真の意味で“総力戦”と言える1年になるからこそ、カギを握るのは、レギュラーメンバー11人を支えるバックアッパーの奮闘だろう。

 オリジやシャキリ、ブリュースターといったアタッカーたちが、サラー、マネ、フィルミーノの負担をどれだけ軽くできるか。チェンバレンやララーナらが中盤のローテーションの一角に食い込み、大仕事をやってのけることができるか。ファン・ダイクやロバートソン、A・アーノルドといった守備陣に欠かせない人材がもし仮に抜けた場合、穴を埋めることになるであろうジョエル・マティプやジョー・ゴメス、フーフェル、ラローチ、(おそらくコンバートされる)ミルナーらがどこまで堅守を維持できるか。

決勝舞台は思い出のイスタンブール

 求められるのはまさしく「全員サッカー」。闘将クロップの下で一枚岩の集団となっているリヴァプールは、プレミアリーグでも最強マンチェスター・Cの3連覇を阻み得る唯一の刺客として大いに期待されており、CL連覇との“二兎”を追うのは並大抵のことではない。だが、プレミアに照準を合わせているからといって、CLを疎かにするはずもない。今季の決勝の舞台はイスタンブール。奇しくも2005年にミランを大逆転で破った思い出の地であり、2年連続でトロフィーを掲げるべく“熱”は決して冷めていないはず。

 縁起の良い場所に再び返り咲けるかどうか、プレミアリーグでの戦いだけでなく、王座防衛を目指す欧州の舞台でも、その躍動ぶりに注目したい。

文=寺沢薫

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