Moto2の長島哲太は、元々2019年、2020年の2年契約。9月12日には、2020年シーズンもONEXOX TKKR SAG TEAMより参戦することがチームから正式に発表された。長島は2019年よりエンジンサプライヤーがトライアンフに変更となったMoto2で、第11戦オーストリアGPではポールポジションを獲得。レースでは特に後半、光る追い上げを見せている。
長島にとってトライアンフエンジンはなかなかの好感触で、ライディングスタイルにも合っているのだとか。所属するONEXOX TKKR SAG TEAMについても、「このチームはとても好きなんです。大事にしてくれるし、メカニックとも仲がいいんですよ」と環境もいい。同じく契約更新を発表したチームメイトのレミー・ガードナーのレベルも高く、そうしたライダーとデータ共有できる強みもある。後半戦はもちろん、2020年シーズンも期待大だ。
佐々木と同じく、ホンダからKTMに移籍するライダーがもうひとり。開幕戦カタールGPウイナーの鳥羽海渡だ。鳥羽はHonda Team Asiaで3年目のシーズンを戦っていたが、9月17日、2020年をKTMのファクトリーチームであるRed Bull KTM Ajoから参戦することが発表された。鳥羽は開幕戦以来、転倒や不運に見舞われるレースが続いているが、トップ集団で争う姿を何度も見せている。KTMで新たな活躍を期待したい。
一方、残留濃厚と見られるのがHonda Team Asiaの小椋藍だ。2019年シーズンはMoto3ルーキーイヤーながら、サンマリノGPまでにフロントロウを2度獲得し、トップ集団での争いにも加わっている。本人も「チームの雰囲気もいい。ここに残ることができれば」と残留の意向。さらにHonda Team Asiaがアジアの有望な若手ライダー育成を目的としたチームであることを考えれば、来季で参戦2年目となる小椋の移籍は考えづらい。
第13戦サンマリノGPで歓喜の自身初優勝を飾った鈴木竜生は、SIC58 Squadra Corseの残留がすでに発表されていた。……のだが、こちらは状況に変化があったようだ。サンマリノGPの予選日に本人が語るところ、同チームへの残留は100パーセント確定ではない。チームオーナーのパオロ・シモンチェリを慕い、チームに溶け込んでいる鈴木だが、状況が気がかりなところではある。Moto3への継続参戦は間違いないということで、あらためて、正式な発表が待たれる。