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メディアは“災害”慣れ? 鈴木おさむの実家が被災し感じたこと

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2019年09月19日 16:00  AERA dot.

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写真鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
 放送作家・鈴木おさむ氏の『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は「実家の被災」について。

*  *  *
 台風15号により、僕の実家もある千葉県南房総市が大きな被害を受けました。大きな台風が来ると言われてても、正直、「自分の住んでるところは大丈夫だろう」と油断して、どこか他人事な部分があったりしてました。人って、結局、他人事が自分事になったときに、本当にその痛みがわかるもんですよね。

 台風が過ぎた朝、南房総に住む母からLINEが。「台風の被害で大変なことになってしまいました。どうしていいかわかりません。屋根の瓦が吹き飛んでしまい、二階の部屋がアメリカンがざーざー漏ってしまいました」

 アメリカン? 直後、2通目のLINEで「アメリカンではなく、雨です」と訂正が。その瞬間、思わず笑ってしまいましたが、そのくらい焦っていたということです。すぐに母に電話したら、74年生きている母が「こんなの経験したことない」と泣きそうな声。激しい波が家を襲っているようだったと。屋根が飛んで2階の部屋は水浸しになってしまっている。うちの実家はまだいいほうで、近所の家などはもっとひどい状態だと。停電して、電気は通じてない。朝の時点で電話は通じていたし、母も元気そうではあったので、少し安心しました。だけど、そのあと、コンビニから食料がすぐになくなったり、店も開いてなかったりで、食料の確保も難しく、その夜からなぜだか電話も通じなくなる状態で。

 僕が、Twitterで自分のドラマのことなどを書いていたら、お叱りの言葉が。「そんなこと書いてる場合じゃないですよ。南房総の状況がかなりひどいのに、テレビなどではあまり報道されてないんですよ。被害状況を拡散してください」と。南房総の状況を伝えるTwitterを検索すると、想像以上に深刻な被害。そこは「被災地」でした。

 テレビのニュース、情報番組などでは、伝えているところもある。だけど、すぐに別のニュースに変わってしまう。そのニュースの届け方は、自分がTwitterで感じた気持ちになるまでには至らない。仕事のスタッフに、南房総が大変なことになってることを伝えると「え? そうだったの?」という人もかなり多い。自分の実家が被災地になって初めて、情報番組やニュースに対しての今まで感じなかったいらだちを感じる。「そんなニュースより、伝えなきゃいけないことあるだろ」と。こんな僕の気持ちの数千倍、数万倍、震災の時に感じた人もいるのでしょうね。

 これをここで言うのはまあまあ勇気のいることなのですが、ここ2年ほど僕が感じること。20年前だったら、災害が起きた時にテレビなどが取り上げる時間は、もっと長かった気がするんです。だけど、平成の時代に、大きな災害が何度もあり、言い方悪いですけど、作るほうも慣れてしまったのか、「それほどまで時間割くことではないだろう」とか「もう、大丈夫だろう」とか。

 自分の実家が被災して、強く思うこと。テレビやメディアの人は、災害に慣れてはいけない。それを伝えるのが大きな役目なんだ。

自分にも言い聞かせる。

※週刊朝日  2019年9月27日号

【おすすめ記事】鈴木おさむが特番“東京危険度マップ”を提案 そのワケは?


このニュースに関するつぶやき

  • だからといって被災地の話だけを流しても人は見ないし、それどころかマスコミの活動は邪魔にすらなることもあるし。適切な質と量が重要だけど、そこが一番難しい、というか万人受けは無理かな。
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  • 東日本大震災よろしく「東京」が困らない限り、大きなニュースにはならないのが現状������
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