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新端末購入プログラムを巡る「SIMロック解除」の動き “100日ルール”は見直しに?

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2019年09月20日 22:12  ITmedia Mobile

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写真モバイル市場の競争環境に関する研究会(第18回)
モバイル市場の競争環境に関する研究会(第18回)

 ソフトバンクとauの新端末購入プログラムは、10月1日から施行される改正電気通信事業法の趣旨に反するのでは? という点が、9月11日に開催した「モバイル市場の競争環境に関する研究会(第17回)」で指摘された。



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 ソフトバンクの「半額サポート+」とauの「アップグレードプログラムDX」は、48回払いで端末を購入した上で、13カ月目以降に端末を返却し、同キャリアから端末を購入すれば、最大24回分(半額)の支払いが免除される。いずれも他キャリアのユーザーにも開放することで、通信契約にひも付く割引にしないようにした。



 しかし、支払い免除の条件に「端末の購入」を定めていることと、他キャリアのユーザーが同プログラムを利用して端末を購入すると、100日間はSIMロックがかかった状態となることが「行きすぎた囲い込みになるのでは?」と問題視された。



 割賦販売で100日間にわたりSIMロックを掛けるのは、不払いのリスクを減らすため。端末の割賦代金の初回支払いを確認できるのは、一般的には購入日の翌々月のため、約3カ月の100日が妥当とされている。しかし他キャリアのユーザーにとっては、これが足かせになってしまう。



 9月20日に総務省が開催した「モバイル市場の競争環境に関する研究会(第18回)」では、端末購入プログラムとSIMロック解除の在り方について、あらためて議論が行われた。会の冒頭には高市早苗総務大臣が出席し、「改正法によって通信と端末が完全分離する中で、SIMロック解除については速やかにルールの見直しが必要」と説いた。



●総務省:一定の条件下で、100日以内でもSIMロック解除に応じるべき



 総務省は、「他キャリアのユーザーに対してSIMロックを掛けること」「過去に端末を購入したことがあり、その際に支払いに問題がなかった人に対してSIMロックを掛けること」は過度な措置では? という考えと、「割賦で端末を購入したユーザーが通信契約を解約する場合、100日以内でもSIMロック解除に応じるべきでは?」という考えを提案した。



●KDDI:過去の支払いに問題がない人でも未払いのリスクは存在する



 KDDI執行役員 渉外・広報本部長の古賀靖広氏は「課題に対しては真摯(しんし)に対応したい」と話す。他キャリアユーザーのSIMロック解除について、「割賦不払いの可能性が低い場合は検討したい」としつつも、「過去の支払いに問題がない人でも未払いのリスクは存在する」と懸念する。



 構成員限りで数字は明かされなかったが、KDDIでは、新規で購入する人も、以前から同社で端末を購入していた人いずれも、一定の割合で初回請求で未払いが発生している。「SIMロックで一定のハードルを掛けることは有効」であり、「一律、無条件ではロックを掛けないことは難しい」とした。



 SIMロック解除の見直しについては理解する面もあり、古賀氏は「何らかの料金を最初に払っていただき、確認できれば即時に解除するなど、一定のルールでやるのはどうか。支払いを確認できた上でロックを解除するのがシンプル」とも話した。



 390円のプログラム料を徴収する意図については「端末が2年たって、下取り価格がものすごく下がった際に(想定の下取り価格との差分を)吸収するため」と、ビジネス的な理由であることを説明した。



●ソフトバンク:半額サポート+は囲い込みではない



 ソフトバンクの渉外本部 本部長の松井敏彦氏は、前回、(KDDIがアップグレードプログラムDXを発表前だったこともあり)半額サポート+のみが改正法の趣旨に反しているとしてやり玉にあがったことを受け、異例の(?)の呼びかけを行った。



 「半額サポート+はルールとの整合性を確認した上で導入したので、改正法の趣旨に沿っている。新たな課題があったとしても、元から潜脱したかのように受け取られるのは……。創意工夫をしていくこと、よりよいサービスを提供する企業努力の否定につながる。議論したり、メディアが記事にしたりする際、一定の配慮をいただきたい」(松井氏)



 新機種購入を残債免除の条件にすることは囲い込みではないか? という指摘に対しては、端末を買い替える際に、一括で買う、分割で買って半額サポート+に再加入しないという選択肢があるため、「拘束されるわけではない」と松井氏は説明する。



 390円のプログラム利用料や新機種の購入は、端末の回収と合わせ、収支を成り立たせるために必要だという。実際は390円×24回のプログラム利用料が徴収されるため、純粋な半額でなく、優良誤認を招く恐れがあるという点については、「適切な告知、店頭での案内を徹底する」(松井氏)とし、「Webサイトやポスターの表示は修正した」という。



 SIMロックの100日ルールが制約になることには理解を示しており、「100日を待たずにSIMロックを解除する何らかの選択肢を速やかに検討していきたい」(松井氏)とした。



 ただしKDDIと同様、ロックなしで販売することについては難色を示す。「2015年〜2016年に、“人気端末”が盗難に遭う事案がけっこうあった。SIMフリーの状態で売るのは、盗難リスクがあるので許容できない」と松井氏。不払いを防ぐ他の方法については「(端末購入時に)クレジットカードや口座振替に設定していただく、というのは1つの考え方」としたが、「まだ社内で検討できていない」とのこと。



 野村総合研究所パートナーの北俊一氏は、「他キャリアのユーザーが端末を購入した場合、キャリアの端末補償サービスを受けられない」ことも問題だと指摘した。KDDIはこの点について「現時点では答えを持ち合わせていない」(古賀氏)が、ソフトバンクは「他社ユーザーの端末を補償をする件は、時期は未定だが、検討している」(松井氏)という。



●NTTドコモ:他社の施策は改正法の趣旨に反する



 NTTドコモは、auとソフトバンクの端末購入プログラムは「法改正の趣旨に反する」とのスタンス。ドコモが提供する「スマホおかえしプログラム」では、プログラム利用料を徴収していない。残債免除の条件に「新機種の購入」も設けておらず、「端末返却のみ」としている。SIMロックの100日ルールや新機種購入の条件によって他キャリアを選ぶことが困難になるため、拘束力が強い、と同社は考える。



 SIMロック解除について、取締役 常務執行役員 経営企画部長の藤原道明氏は「他キャリアユーザーが端末を購入する際は、即時にSIMロックを解除すべき」「ドコモユーザーが機種変更をする際、過去の支払いに問題がなければSIMロックを掛けずに販売すべき」「100日以内に解約をする場合は即時ロック解除応じるべき」との考えを紹介した。



 また、ドコモは3キャリアの中で唯一、中古端末も、Webで無料でロック解除に応じていることも藤原氏は強調した。



●楽天モバイル:SIMロックを掛けなくても不払い対策はできる



 2019年10月からMNO事業に参入する楽天モバイルは、MVNOのサービスと同様に、全機種でSIMロックを設けていない。常務執行役員 営業マーケティング本部 本部長の大尾嘉宏人氏は「ソフトバンクやauのプログラムは過度な囲い込みではないか」と指摘。楽天モバイルでは、4年以上にわたり、端末はSIMロックフリーで販売しており、不払い対策については、与信や債権管理で対応できており、SIMロックでの対策は不要だとした。



 大尾嘉氏は、24回支払い完了時点における未払いの割合は、楽天カード全体よりも、楽天モバイルのSIMロックフリー端末を割賦で購入した人の方が少ない事例を紹介。「携帯端末の購入者は、未収の少ない優良顧客だ」と評価した。さらに、楽天モバイルでは、3カ月経過時点よりも24カ月経過時点の方が、割賦で端末を購入した人の未払い率は高く、100日間のSIMロックが未払い抑止に有効だとは考えにくいとした。


このニュースに関するつぶやき

  • SIMロック無くせば端末価格は確実に下がる。分割払いもCICなど信用情報機関に登録すれば良いワケで。奨学金のように。そもそも買いやすくする必要はないわけで。ブランド価値毀損してるんだから。
    • イイネ!0
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  • …こんだけ頭の良さそうなの揃えて、結局”競争力のばしたいが為、民間を操作すべく描く青図面”が悉く役に立たない、ってのは、「実際利用する人の”こんな施策意味ない”って声聞いてない」からなんだが…?
    • イイネ!1
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