【アラサー一人暮らし、理想の賃貸物件を探す】「プロパンガス・川沿いの部屋」避けた方がいい条件は?

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2019年09月21日 02:12  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

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 「引っ越しシーズン」といえば、新生活がスタートする春先を連想しがちだが、実はこれから“狙い目”な時期がやってくる。8〜9月は転勤シーズンのため物件に空きが生まれ、10〜12月中旬までは引っ越し業者が「閑散期」のため、費用が安く済むのだ。とはいえ、不動産サイトをのぞいても、素人目では“いい物件”の判断がつかない……。そこで、住居・防犯・風水のプロが「アラサー女性一人暮らし」に最適な部屋をジャッジ。“物件三銃士”が認める理想の住みかは見つかるのか――!?

部屋探しのコツとポイント! 物件三銃士から3つの助言

・「プロパンガス」は“あえて選ぶ”もアリ
・部屋探しでは「ハザードマップ」の確認を忘れずに
・「自然に囲まれた家」は慎重に選ぶべし

<賃貸物件の場所>

・都心部から電車で20分、最寄り駅から徒歩10分
・バルコニー側に車、歩行者用の道路あり(車・人通りは少ない)
・道路の向こうには川が流れており、周辺には草木が茂っている

<賃貸物件の詳細情報>

敷金/礼金それぞれ1カ月分、鉄筋コンクリート、5階建/5階(10戸)、角部屋、管理人巡回、防犯カメラあり、ペット可、オートロックあり、テレビモニターつきインターフォンあり、宅配ボックスあり、ゴミ出し24時間OK、プロパンガス、階段あり、エレベーターあり

 今まであまり気にしていなかったのですが、“ガス”には種類があるそうで……。「都市ガス」という表記をよく見るので、こちらが一般的なようですが、この物件は「プロパンガス」が使われているようです。正直、違いがまったくわかりません! “ガスの基礎知識”について、わかりやすく教えてください! それと、この物件はバルコニー側に道路があるのですが、それを挟んだ向こう側には川があって、緑も多く、とても落ち着く環境です。休日は、バルコニーに出てのんびり……なんていう過ごし方にも憧れます。とはいえ、大雨で川が増水したり、木々から虫や鳥が飛んできたり、自然が近いからこその注意点がありそう。階数は5階と低くはないですが、こういった周辺環境は避けるべきですか?

リバーサイド物件は「輪中」に要注意! 「住居のプロ」評価★★★★☆

 都市ガスとプロパンガス(LPガス)は、「天然ガス」と「液化石油ガス」という種類の違いがあるのですが、何より大きく異なるのは、その供給方法です。都市ガスの場合、ガス管を通じて各家庭に供給されますが、プロパンガスの場合はガスボンベにガスを充填して、各家庭に届けられます。つまり、ガス管が整備されている都市部の住宅密集地では都市ガス、ガス管が整備されていない郊外のエリアではプロパンガスが使われる場合が多いです。

 プロパンガスはいまだ“自由料金制度”が採用されているため、都市ガスに比べてやや料金が高めになる傾向があります。しかし、万一の災害時には、ガス管の復旧を待たずに直接ガスを使うことができるため、近年は「防災住宅」を掲げた物件で、あえてプロパンガスを採用するケースも増えています。

 この物件は「道路の向こうに川が流れている」という立地のようですが、一般的に「リバーサイドのマンション」は評価が高くなる傾向にあります。目の前が車通りの少ない静かな道路で、さらにその向こうに川が流れているのであれば、窓からの眺望を遮るような建物がなく、明るさと開放感に恵まれた環境の中で暮らせるからです。また、「緑視率(視界の中の緑の量)」が高いほど、人はリラックスできると言われますから、窓辺に緑が広がる住まいは居心地の良い場所になるはずです。ただし、緑の量が多いと、そのぶん虫の数も多くなるので「虫が苦手」という方は覚悟が必要ですね(笑)。

 なお、「リバーサイド」の物件で注意したいのは、川の水位よりも地面のほうが低い「輪中(わじゅう)」と呼ばれる地域にある場合。おそらく、そのエリアは過去に何度も水害に見舞われた歴史があり、今後も大きな災害が起こる可能性があります。筆者としては、「あえて住まいに選ばないこと」をオススメします。

 近年は想定外の気象災害が起こるケースもあるので、自治体のホームページで公開されている「ハザードマップ」は、物件を決める際に必ず確認しておきましょう。「その場所にどんなリスクがあるか?」を事前に知っておくことは、住まい選びを行う上でとても大切なことです。

■「住居のプロ」福岡由美(ふくおか・ゆみ)
ライターエージェント、ヒューズ・エンタープライズ代表取締役。住宅ライター・住宅ローンアドバイザー・FP技能士・ ラジオ構成作家。大手生命保険会社で事務職に従事した後、 ラジオレポーターに転身し名古屋・ 東京の放送局で中継レポーターとして活躍。その後、 間取り好きが高じて住宅ライターとしての活動をスタート。 現在は東京・ 名古屋を拠点に全国で取材を行いながら住宅情報ウェブサイト等で コラム・レポートを執筆中。20年超の取材経験を生かし『女性のためのマンション購入セミナー』や『失敗しない家づくりセミナー』などの講師も務めている。
中日新聞「オピ・リーナ」ブログ『なごやのねたや福岡由美の名古屋ネタ帖

 バス・トイレ別で、キッチンとリビングが扉を挟んで分かれており、ウォークインクローゼットもあって収納が広く、間取図を見た限りでは、住みやすそうな物件に見えます。キッチンも二口コンロになっていますし、料理をするのも楽しそうです。ただ、料理をすればガスを多く使うことになるため、料金が高いと言われるプロパンガスなのは気になります。

 プロパンガスのメリットとしては、災害に強いという点があります。都市ガスと違って、各戸にガスが運ばれているため、一箇所ずつ点検ができ、問題がなければ、すぐに復旧ができます。一方でデメリットは、料金が高いこと。ガス会社によって料金が異なるので、実際にいくらになるのかは、不動産会社や大家さんに確認する必要があります。

 例えば、その物件が周囲の相場と比べて大幅に家賃が安いのであれば、プロパンガスであっても損はないかもしれません。すでに一人暮らしをしているのであれば、毎月のガス使用量の見当は付けられるはずですので、そこからプロパンガスにした場合の月額を概算してみると、その物件を借りても損がないか判断するヒントになるでしょう。

 防犯・防災の面で気になるのは、「川沿いの物件」であるという点です。バルコニーの向かいが川なので、日当りや風通し、景観がよいのは魅力です。一方で、家の中から外がよく見えるということは、外からも家の中がよく見えるということ。物件は5階建ての5階なので、通りを歩く人から部屋の中が見えることは考えにくいものの、下層階の場合はカーテンを開けっ放しにしたり、見られたくない洗濯物を外に干すことは、やめた方がよさそうです。

 また、近年の台風やゲリラ豪雨の多発などから考えると、川の氾濫による“水害”が心配です。5階まで浸水することはまずないでしょうが、増水で外に出られなくなることは考えられます。また万が一、階下が浸水すれば、悪臭やカビ、病気などの心配も。水害を含め、住んでいる地域のハザードマップを見て、自然災害に強い地域かどうか事前に確認しましょう。

■「防犯のプロ」河野真希(かわの・まき)
一人暮らしアドバイザー。自らの一人暮らし体験を元に取材や研究を重ね、2001年からWebを中心に各種メディアで暮らしに関する情報を発信。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な、自分らしい暮らしづくりを応援している。また、2016年4月より『料理教室つづくらす食堂』を主宰している。

 川が穏やかに流れる様子をバルコニーから眺めながらのんびり過ごす、そんなひと時を素敵に思われる方も多いでしょう。しかし実際のところは、水が澄んでいて穏やかに流れている川など、住宅街にはほぼないと思われます。なお、風水的に水は「湿気の元」となり、邪気が好むものです。

 昨今は特に異常気象が多く、川の増水や氾濫の危険性など、水辺近くの物件には大きなリスクが伴います。「自分を大切にする」ことで運気はアップするのですが、リスクのある場所に身を置かないことは、まさに「自分を大切にする」ことです。よって、最初から水辺に近い物件を「選ばない」ことが、もっとも開運できる条件と言えます。

 緑が多い場所は、その量や成長している木々の種類によって運気が変わります。植物自体は「陰の気」を持っているので、ツルが巻くようなツタ植物には気を付けなければなりません。これが多くあると、陰の気が極まってしまうので、壁一面をツタ植物が覆う建物の近くの物件などは、避けた方が無難です。

 ちなみに、部屋の中に観葉植物を置く程度でしたら、特に問題はありません。植物自体は邪気を吸収してくれたり、緩和してくれるありがたい存在です。ただ、先ほども申し上げた通り、ツタ植物は陰の気が強めですので、あまり育て過ぎない方がよいでしょう。

 バルコニーの真下に道路(人通り)があるということですが、これは特別悪いことではありません。人の気があるということは、その場が活性することにつながります。あまりにうるさい、人通りが途絶えない、車の行き来が激しいという場合はよくありませんが、そうでない限りは問題ありません。言い換えると、人通りがまったくないよりは、そこそこあった方がいいです。

 なお、この物件は北東部分に“張り”があるのですが、こういった形は「自分が、自分が」という欲が出て、争いごとが増えやすいです。そんな場所に、使わない物を置きがちになる「物入れ」があるため、気が停滞し、よりその現象が起こりやすくなると考えられます。北東は“鬼門”のため、本来は何もない状態がベスト。そこにキッチンコンロのような「火の気」を置くと、悪い状態がより活発になってしまいます。

■「風水のプロ」生田目浩美。(なまため・ひろみ)
1998年より風水師に師事し、風水・九星・祐気採り(吉方位判断)・吉日の選定・手相・姓名判断・家相学などを学ぶ。独立後、恋愛・仕事など、女子たちが持つ多くの悩みに寄り添い、楽しく前向きに生きるコツを伝授する。

物件三銃士の総合評価 7点/15点

次回は……「定期借家」の評価で意見が割れる!? プロが教える「内見術」!

このニュースに関するつぶやき

  • 料理好きならプロパンは一考の価値があるぞ。 都市ガスと比べるとより強い火力が使えるから、たとえば炒め物なんかするときは段違いに美味しく仕上がる。
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