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パソコンのディスプレイケーブル、種類が多すぎる問題

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2019年09月23日 15:40  HARBOR BUSINESS Online

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HARBOR BUSINESS Online

写真写真はイメージです shutterstock
写真はイメージです shutterstock
◆トリプルディスプレイ用にPCを購入も、全て違うコネクタ形状で困惑

 7月の頭に、母艦として使用しているデスクトップパソコンが壊れた。古いパソコンのOSは Windows 8.1。そのマシンでは、3枚のディスプレイにケーブルを繋ぎ、トリプルディスプレイにして作業をしていた。グラフィックボードからは2枚のディスプレイに映像を出力し、別途USB接続で1枚のディスプレイに映像を送ってのトリプルディスプレイだった。

 Windows 10 マシンへの買い換えに伴い、グラフィックボードからの出力だけでトリプルディスプレイにしたいと思った。ただ、ダブルからトリプルにディスプレイ数を増やすと、途端にコストパフォーマンスが悪くなって困った。けっこうお高くなるのである。

 世の中的には、1枚のディスプレイが標準で、サブ的な用途でもう1枚出力する使い方が多いようだ。最初からディスプレイを3枚繋ぐのは異端のようである。

 最終的に、3枚のディスプレイに出力可能なグラフィックボードを積んだのだが、少々困ったことが発生した。パソコン背面に付いている接続口が3つあったのだが、そのどれもが違う形状なのだ。

 購入したパソコンのグラフィックボードは、3種類の接続方法に対応しており、全て繋いでも性能的に出力可能ということらしい。

 性能をフルに発揮するには、3種類の方法でディスプレイに接続しないといけない。しかし、ディスプレイの方は全て HDMI なので、そのままでは1枚しか繋ぐことができない。

 変換コネクタが必要なのか……。半ば途方にくれながら、最近のディスプレイ事情について調べることになった。

◆D-Sub 15pin、DVI、HDMI、Display Port 各種類の特徴

 パソコンのディスプレイケーブルは、大きく分けるとアナログのものとデジタルのものがある(参照:ELECOM WEB SITE)。アナログのものは、ここ10年ぐらいは見かけていない。20年ぐらい前のパソコンは、全てアナログだったように記憶している。

◆ D-Sub 15pin

 まずは、アナログのディスプレイケーブルについて説明しよう。

 VGA端子(Video Graphics Array connector)、アナログRGB端子などと呼ばれるもので、「D-Sub 15pin」コネクタや、「ミニ D-Sub 15pin」コネクタなどがこの範疇に入る(参照:サンワサプライ株式会社)。映像のみを伝送するケーブルで、音声は別のケーブルが必要になる。

◆ DVI

 もう一方のデジタルのものは、大別すると3種類の方式があり、時代とともに新しいものが登場している。これらは液晶ディスプレイが主流になって以降の方式と言える。

 最も古いものは「DVI」(Digital Visual Interface)と呼ばれるものだ。「D-Sub 15pin」同様、映像のみを伝送する。

 DVI は、1999年に DDWG(Digital Display Working Group)が規格化した(参照:IT用語辞典 e-Words)。デジタル伝送をおこなう DVI-D、VGA互換の DVI-A、デジタル/アナログ兼用の DVI-I の3種類があり、それぞれコネクタの形状が違う。よく見るのは、DVI-D、DVI-Iの2種類だろう。

 また、対応解像度の違いにより、シングルリンクとデュアルリンクの2種類がある。シングルリンクは、1920×1200ピクセル以下(垂直同期周波数によって対応解像度は多少の増減あり)、デュアルリンクはそれ以上の解像度に対応している。ただ、4K解像度には対応しておらず、デジタル向けの規格とはいえ、古い印象は免れない。

◆ HDMI

 次に古いものは「HDMI」(Higi-Definition Multimedia Interface)になる。こちらは、映像、音声、制御の信号を伝送可能だ。DVI を発展させた仕様で、信号伝送方式が同じなど共通点が多い。コネクタの種類はAからEの5種類あるが、パソコンのディスプレイで使われるのはタイプAになる。タイプAのコネクタは、横に引き延ばした凸のような形状をしている。

 2002年に HDMI 1.0 が発表され、数年ごとにマイナーバージョンアップしていき、2013年には4K解像度に対応した HDMI 2.0 が発表された。ゲーム機など多くの家電で採用されており、ここ10年ぐらいはスタンダードな方式となっていた。

◆ Display Port

 最後は、ここ数年普及している「Display Port」だ。2006年に最初の 1.0 が発表されたこの規格は、過去の DVI や HDMI の不満を解消するために作られた。小型化、低コスト化、高速化などが図られており意欲的な規格になっている。

 ライセンス料が必要だった HDMI に対して、Display Port は無料になっている。また、複数のディスプレイを数珠繋ぎ(デイジーチェーン)にできるため、複数ディスプレイ環境を構築しやすい。

 さらに、複数ディスプレイ環境で映像データを一気に送ることを想定しているために、高解像度の映像データに耐えられる仕様になっている。端子も小さく、省スペースで機器にディスプレイポートを組み込むことができる。また、コネクタ形状は、長方形の一画を斜めに削ぎ落としたような形状になっている。

 最近のパソコンでは、ディスプレイへの出力に、この Display Port を採用しているものが増えている。

◆ディスプレイケーブル変換コネクタの世界

 このように、パソコンとディスプレイを接続する方式は複数ある。そして時期によって方式が徐々に変わっている。パソコンとディスプレイを同時に購入した場合には問題がないが、どちらか一方が壊れて、片方のみ買い換えた場合には接続方式が違うという問題が発生する。

 そうした際に役立つのはディスプレイケーブルの変換コネクタだ。コネクタをあいだに噛ませれば、形状が違っていても出力ができる。ただ、パソコンやディスプレイの買い換えが発生する度にこうしたものが必要になるため、どうしても変換コネクタが増えていってしまう。

 変換コネクタには、モバイル機器用の接続コネクタもあるため、その組み合わせは膨大だ。周辺機器を多く作っているサンワサプライ株式会社のページに、各種組み合わせの変換コネクタが掲載されているので、そのページを参照してみよう。

 パソコンから接続するケーブル用のオス、メスの組み合わせを、いくつか抜き出して税抜き価格順に表にしてみる。

 注意すべき点は、DisplayPort から他の方式に変換するコネクタは、製品の注意事項をよく読まなければならないことだ。以下のように注意書きが書かれていることが多い(サンワサプライ株式会社)。

「DisplayPortを搭載したパソコンをHDMIポートを持つディスプレイ・テレビに接続するときに使用する変換アダプタです。 ※ディスプレイモニタ側のDisplayPortをHDMIポートに変換することはできません。」

 DisplayPort は、これまでの方式と違い、パケット化してデータを転送する。そのため、端子側で変換処理が必要になる。

 ただ、まったく違う方式では、既存の規格を置き換えて普及させることはできない。そのため、DisplayPort は、古い規格への互換性が確保されている。

 そのため、DisplayPort から他の規格への変換は容易だが、逆は難しくなっている。そのため、上記のような注意書きが出てくるのだ。

 先に掲載した表は、きちんとしたメーカーの製品の値段だが、ノンブランドの格安のコネクタを探すと、もっと安いものもある。ただし、上手く動くかどうかは賭けになる。

 ディスプレイケーブルの変換コネクタは、どうしても必要になるシーンが多い。注意書きをよく読み、用途に応じて必要なコネクタを探して欲しい。

<文/柳井政和>

【柳井政和】

やない まさかず。クロノス・クラウン合同会社の代表社員。ゲームやアプリの開発、プログラミング系技術書や記事、マンガの執筆をおこなう。2001年オンラインソフト大賞に入賞した『めもりーくりーなー』は、累計500万ダウンロード以上。2016年、第23回松本清張賞応募作『バックドア』が最終候補となり、改題した『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』にて文藝春秋から小説家デビュー。近著は新潮社『レトロゲームファクトリー』。

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  • HDMIもリビジョンだの物理形状だのがどんどん増えてまさにカオス。
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