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死への忌避感と生に対する執着で進化を遂げてきたエンバーミングとは?葬儀アドバイザーに聞いた

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2019年09月24日 18:12  教えて!goo ウォッチ

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写真死への忌避感と生に対する執着で進化を遂げてきたエンバーミングとは?葬儀アドバイザーに聞いた
死への忌避感と生に対する執着で進化を遂げてきたエンバーミングとは?葬儀アドバイザーに聞いた
エンバーミングとは、遺体の衛生を保つために滅菌防腐処理をして感染症リスクを下げ、傷や怪我を修復復元し、遺体の保全を行うことである。エンバーミングによって損傷は消え失せ、腐敗の進行は止まる。そして、長期間に渡って綺麗な状態で遺体を保存することが可能となる。

エンバーミング発展の大きなきっかけは戦争である。戦死した兵士の遺体を故郷に帰すのに時間がかかったためエンバーミングが活用されたという。日本では阪神淡路大震災で、遺体が損傷した被災死亡者に大きく役立ったという。

エンバーミングは葬儀における商業行為の一つだが、その存在意義は、生者のためにある。大切な人を亡くした悲しみを和らげるだけでなく、その悲しみから立ち上がらせ、前へと進ませるのだ。「教えて!goo」にも「エンバーミングは遺族の安全?」と、エンバーミングと遺族の関わり方への質問が寄せられていた。今回はこのエンバーミングについて全国で家族葬を執り行っているという「心に残る家族葬」の葬儀アドバイザーに話を聞いてきた。

■死に対する忌避感がエンバーミングを進化させた

生と死は、時間とともに徐々にその距離を空けてきた。人類は最大の天敵である「戦争・飢餓・疫病」を克服し、寿命を過去最高に伸ばしている。その結果、生と死は今、かつてないほど離れている。

「現代日本で死を身近に感じるのは葬儀くらいでしょうが、昔は時代によっては遺体が野ざらしにされていることも珍しくなかったため、今よりも日常に密着していました。ですから当時の人にとって『死』は概念ではなく、リアルな物体『死体』として捉えられていたと考えられます。当時の人は、腐敗によって変化していく見た目とその臭いが原因で、死に対する忌避感が強くなっていったと言われています」(葬儀アドバイザー)

死=死体に対する忌避感が強くなれば、それを遠ざけたり、隠したりしたくなるだろう。つまり、死=死体への忌避感がエンバーミング誕生の根源になったと考えても決して言い過ぎではない。

■生に対する執着もエンバーミング発展に一役買った

一方でエンバーミングには遺体を修復復元する技術も含まれている。大切なあの人が、何かの事情で、傷を負って亡くなれば、当然元の姿形に戻したくなるだろう。

「エンバーミングは傷を修復するだけでなく、皺を少なくしたり、肌に色艶があるように見せることも可能です。亡くなる直前のお顔やお体よりも、大分若返るので、経験された方のほとんどがその変化に感動します」(葬儀アドバイザー)

エンバーミングは綺麗だったころの故人との別れを実現する。これは遺族にとってかけがえのないことだろう。

「ただし、気をつけなければならないこともあります。エンバーミング技術が優れているがゆえのことですが、中には『故人(遺体)と別れたくない』という理由でエンバーミングを希望される方もいるようです。そのため国内のエンバーマーを管理する日本遺体衛生保全協会は、エンバーミングの処置は50日以内に埋葬(火葬)する確約を依頼者から得られなければエンバーミングをしてはならないという規定を設けています」(葬儀アドバイザー)

エンバーミングは生に対する執着によっても成立していることがわかるエピソードだろう。

■必要な人にとって、これ以上のサービスはない

愛する人の遺体が損傷していたら、遺族はショックを受けるだろう。また死後に感染症を起こしたら、遺族は遺体に触れることすら叶わず別れることになる。エンバーミングはそのようなことを回避し、遺族の悲しみをケアする。

法整備や養成機関の充実などまだまだこれからな部分も多いが、エンバーミングをしていればもっと救われた遺族がいたかもしれないことを思うと今後に期待せざるを得ない。

●専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー

家族葬こそが、故人との最後の時間を大切に過ごしたいという方に向いていると考え、従来の葬儀とは一線を画した、追加費用のかからない格安な家族葬を14万3000円から全国で執り行っている。

ライター o4o7

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)



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