ゴールデングラブ賞トリビア トロフィーは受賞者ごとに手作り お土産はクリームパン

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2019年09月30日 13:32  Techinsight Japan

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昨年の第47回三井ゴールデン・グラブ賞表彰式にて
セ・リーグは読売ジャイアンツ、パ・リーグは埼玉西武ライオンズが優勝を決めた今年のプロ野球。この後はクライマックスシリーズ、日本シリーズとファン待望の熱戦が繰り広げられる。選手の個人タイトルも気になる時期であるが、守備が優れている選手に贈られるタイトルにゴールデングラブ賞がある。この金色のグラブ型トロフィーのこだわりぶりが半端ない。

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まず「ゴールデングラブ賞」の名称だが正式には「三井ゴールデン・グラブ賞」という。1972年に「ダイヤモンドグラブ賞」としてスタートし、1986年に「三井ゴールデン・グラブ賞」という現在の名称に改名、今年で第48回を迎える半世紀近く続く歴史ある賞なのだ。同賞は守備に重点を置いているのが特徴で、卓越した守備によりチームに貢献し、プロの技術を発揮したプレーを基準として選出された「守備のベストナイン」を表彰するものだ。セ・パ両リーグからポジション別に選出されるため、通常18名が受賞する。海外で活躍している印象の強いイチローやダルビッシュ有、田中将大も日本でプレーしていた時代に受賞している。


同賞と言えば、その名前の通り、金色のグラブ型トロフィーを思い出す人もいるだろう。この金色に輝くグラブはどの選手も同じではなく、受賞者が決まってから各選手が愛用するグラブをかたどり、金色になめした皮革を用いて職人の手でひとつひとつ作られたこだわりの逸品。毎年約3週間かけて制作されているが、金色になめした皮革の質感にも妥協せず、小さな傷も見落とさないよう慎重にチェックしているため、ギリギリのスケジュールで作り直しになることもあるという。

このグラブ型トロフィーは表彰式で各選手に渡されるが、その重さは実に約4kg。ずっしりと重く両手でしっかりと支えなければならない重量感だが、日頃から鍛えている選手だからこそ難なく受け取れるのだ。熱いスポットライトに照らされながらトロフィーを持って撮影待ちをしている間に大量の汗をかいてしまう選手もなかにはいるが、このトロフィーの重さも一因かもしれない。ちなみにこのトロフィーは、選手の実家や縁のある店に寄贈したり、後援会に持っていったりするパターンが多いそうだ。

さらにこの表彰式はお土産もなかなかユニークだ。参加選手や関係者に配られるのは、オリジナルのグラブ型クリームパン。クリームパンはどのパン屋でもなぜかグラブのような形になっていることが多い。この特製クリームパンは、グラブでボールを捕ったかのように野球ボールを模した飾りもちょこんと付いたもの。表彰式のお土産に登場したのは6〜7年前からだが、これを楽しみにしている人は多く、家族や世話になった方へのお土産として持って帰る人や、控室ですぐに食べる選手もいるようだ。


2007年に行われた第36回の表彰式では森本稀哲選手が上下赤色のレザーの衣装で、マイケル・ジャクソンのようなメイクとファッションで登場したことが語り草になっている。今年はどの選手が受賞するのか楽しみだ。
(TechinsightJapan編集部 高沢みはる)
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