見ず知らずの男女6人が、シェアハウスで共同生活する様子を記録したリアリティ番組『テラスハウス』。現在、Netflixにて「TOKYO 2019-2020」が配信中で、ファンは個性豊かな面々の恋愛模様を、一喜一憂しながら、固唾を呑んで見守っている。そんな『テラハ』を愛する“テラハウォッチャー”が、9月後半の配信分から、グッときた“名(珍)シーン”をピックアップし、思いのままにレビューする。
戦慄の流佳アート(テラスハウス第16話)
以前、イラストレーターの香織から画材を見繕ってもらっていたアルバイトの流佳。それを使っているシーンは一切なかったが、今回、新メンバーの大学生・愛華(えみか)から「描いた絵を見たい」と言われ、披露することになった。
「デッドプールと未来図を書きました」とA4ほどのスケッチブックを開いて見せると、そこに描かれていたのは、怪獣(デッドプール?)が、小さな生き物たち(人間?)の前に現れている(襲っている?)ような状況を、小学生男子の落書き風タッチで描いたものだった。メインの画材は黒ボールペンと思われる。21歳の男が本気100%で描いたと思うと、底知れぬ恐怖を感じる何かがそこにはあった。
しかし流佳は、あくまで真面目に「これパッと見、小学生(が描いた)みたいじゃないですか。けど、この中に一つひとつストーリーがあって、隠し絵もあって。宇宙から来たストーリーとか、ここから見た人はこういう生物だと思うけど、本当はこの人が操ってるみたいな、でも操ってる人を乗っ取るために侵入者がここにいるんで……」と、丁寧に解説。
戸惑う愛華を気にもせず、スケッチブックをめくっていき、赤いペンで「これからは、」と走り書きされたホラーなページも臆することなく見せていた。
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挙句の果てに、愛華のサインを勝手に考え、スケッチブックに書き出す流佳。「今すごいの気づいちゃった。(ひらがなで)『えみか』ってつなげて書いたんですよ、そしたら、ここに『るか』っていう字が出てきた!」と、笑顔で言い出したシーンを見た時は、鳥肌まで立った。
翌朝、そのテーブルの上には、流佳による「えみか」サインがぎっしり書かれたノートが残されていた。これをホラーと言わず、何と言おうか。
流佳の絵に、悪い意味での衝撃を受けた愛華。翌日、「絵見せてって言ったけど、反応に困っちゃった」と、イタリア人漫画家・ペッペにこぼした。
するとペッペ、流佳の絵を見て「アーティスト、だいたいそうなっちゃうヨネ!」「うまくなって、またヘタになる。勝手にヘタな感じで描く。ピカソとか、そうだった。『うまくなるのは簡単だったけど、ヘタになるのは一番大変だった』って、ピカソ言ってた」「スゴイ好き、こういうの」と、フォロー。言い方も押しつけがましくない。ペッペが、神のように見えた。
面食い男の独り花火(テラスハウス第16話)
今シーズンに何度か登場している、ハワイ編メンバーでウクレレ奏者(兼チェリーボーイ)のユースケ。女優の春花に恋をし、横浜で開催される花火大会にも誘ったが、案の定フラれてしまった。
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そこでユースケは、一人で花火大会へ。サザンオールスターズの名曲「LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜」が流れる中、花火に照らされたユースケの「くまのプーさん」似シルエットが夜空に浮かび上がるだけの映像が、なんと約2分20秒も放送された。
ハワイ編でも「テラハNo.1美女」との呼び声高いローレンにフラれていたユースケ。とりあえずそろそろ、面食いをあらためた方がいい。
春花から「もっと本音を出した方がいい」と言われて悩む香織は、俳優の翔平に「普通に生活してるつもりだったから、『どうしてそう思われちゃったんだろう?』っていうのが大きい」と相談を持ち掛けた。
さらに「すごい翔平のことが気になってたの、ずっと。でも春花に『本音でズバズバ言う人がいい』って言ってたから……」と‟プチ告白”まで持って行く。
すると翔平、「俺も最初、めちゃくちゃ香織のこと気になってたの。でも『(香織は)婚約者いるよ』って、いろんな人から聞いたの。で、俺はシュンって萎えちゃった」と、疑惑をぶつけた。
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香織はそれを否定して、元カレに仕事のマネジメントをしてもらっていただけと説明。「翔平のこと好きだったから、そう(まだ付き合っていると)思われたくなくて、マネジメントも辞めてもらった」とまで暴露。まさか、翔平のことが、そこまで好きだったとは。視聴者はもとより、テラハメンバーも気づいていなかったのではないか。春花に“もっと本音を出せ”と責められるわけも、少しわかった気がした。
「同じように『翔平は彼女いるよ』って聞いたこともあった」と質問をし返す香織。翔平は「彼女はいないけどね。セックスはしまくってるけどね」と笑顔で答えた。「また飲みに行こ(ハート)」「うん、一緒に行こ(ハート)」と、いい雰囲気で終了した第16話。いやいや、「セックスしまくってる」とヘラヘラ言う男は、「彼女がいる」男より恋愛対象から外すべきでは。意外と流されやすい香織の行く末が気になる。