妊娠期の魚介類摂取は子供の注意力を高める

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2019年10月07日 05:01  妊活・卵活ニュース

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妊娠初期の魚介類摂取による効果
バルセロナ・グローバルヘルス研究所(ISGlobal)は、「International Journal of Epidemiology」(10月3日掲載)にて、妊娠初期に母親が魚介類を非常に多く摂取した場合、子供の認知プロセスや注意力に肯定的な影響を与えると発表した。

妊娠初期の魚介類摂取量が非常に多い母親から誕生した誕生した子供は、魚介類摂取量が少ない母親の子供と比べ、5歳にて思考・記憶・判断・感情・意思決定を含む認知プロセスにおける改善が認められた。また、僅かではあったが自閉症スペクトラム障害の発症リスクは軽減した。

8歳では、妊娠期の魚介類摂取量が少ない母親の子供と比較すると注意力が高くなった。

妊娠初期の魚介類摂取と子供の認知機能における関係性
研究チームは、「Spanish INMA Environment and Childhood Project」から母子1600組以上を対象に、妊娠期の食生活と子供への影響を検証した。被験者の母親は、数回に亘って、妊娠期の食事に関するアンケート調査に回答した。

また、研究では、妊娠期の母親に摂取した魚介類の種類と子供の認知機能テスト結果における関係性にも着目している。

8歳を迎えた子供に対して認知機能テスト「注意ネットワークテスト(Attention Network Test)」を実施し、与えられた課題への注意力を測定したところ、妊娠期に多脂肪の魚(サバ、メカジキなど)を多量摂取した母親の子供は、テストスコアが高い傾向にあった。

多脂肪の魚には、ω-3脂肪酸(DHA)を含む長鎖多価不飽和脂肪酸(常温で凝固しにくく、血中の中性脂肪やコレステロール値を調整する働きがある)が多く含まれる。多脂肪の魚を多く摂取することにより、身体の重要な栄養素量は増加し、精神機能の改善に効果があるといわれる。

ω-3脂肪酸は、胎児脳や神経システムの正常な発達・成長において重要な要素となり、特に、胎児の神経発達の初期段階には不可欠とされる。それゆえ、妊娠初期の母親が魚介類を積極的に摂取することにより、胎児脳の成長は促進される。なお、研究チームは、妊娠初期の魚介類摂取量を1週間あたり340g限度に推奨している。

(画像はPixabayより)

International Journal of Epidemiology

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