台風や豪雨などの災害に備える働き方を考えてみませんか?

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2019年10月11日 07:41  JIJICO

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あなたの仕事は会社に行かないと出来ない仕事でしたか?


今週末、台風19号が再び日本を直撃しそうです。ひと月前の台風15号では、交通機関の混乱で通常の何倍もの時間とエネルギーを費やして出社された方が、沢山いらっしゃると思います。台風の場合は事前に予報が出ますので、どうしても当日決まった時刻までに出社しなくてはならなかった方は、職場の徒歩圏内に前泊するなどの対応をした方もおられたと思います。


あなたの仕事は会社に行かないと出来ない仕事でしたか?台風15号では首都圏が被害を受けました。他の地域にお住いの方、もし同じような立場にあなたが置かれたらどうでしょうか?「何が会社以外で出来ない仕事なのか?」を考えてみてはいかがでしょうか?これは、あなたの仕事を洗い出し、働き方を振り返ることであり、あなたにとって大切な機会になると思います。


セキュリティに気をつけましょう


ここでは、会社以外の場で仕事をする場合、具体的には自宅、知り合いの家、カフェなどで仕事をする場合に注意をすべき点、主にセキュリティについて書きます。


1.仕事の情報は自分以外に聞かせない

仕事の内容を家族、親戚、知人、カフェなどにいる人に聞かせないことが重要です。電話やパソコン・タブレット・スマホなどでウェブ会議により画面共有しながら話をする場面が多くなると思います。競合会社の人、その仕事に興味のある人が近くにいる可能性があります。自分以外の人の声はヘッドセットを使うことで、自分以外に聞こえないようにできます。自分の声は周りに聞こえてしまいますので、不必要に大きな声で喋らないとか、機密度の高い情報は喋らずにチャットやメールにするなどの考慮が必要です。


2.仕事の情報は自分以外に見せない

パソコン・タブレット・スマホの画面は、家族、親戚、知人、カフェなどにいる人に、見られないようにすることが必要です。後ろから覗かれない席に座る、覗き見防止フィルターを使うなどの考慮が必要です。


3.自宅以外のwifi利用には気をつける

自宅のwifiのセキュリティは、皆さん気をつけておられると思います。自宅以外のwifi接続はセキュリティーが弱い場合がありますので、対策が必要です。自社のイントラネットに社外から接続できる会社であれば、既に対策が講じられていると思います。社外から接続できない会社の場合は、会社のIT担当部門にお尋ねになることをお勧めいたします。不用意に、会社のガイドに反したインターネット接続で、仕事をしないように気をつけましょう。


自分たちの運用ルールを決めてはいかがでしょうか?


災害や事故の影響で通勤に影響が出る場合、どんな仕事の場合は何処で仕事ができるのか・仕事をして良いのか、会社としての運用ルールが確立されていない会社にお勤めの場合、自分が所属するチーム内で話し合う場を持たれてはいかがでしょう?


1.当事者として運用ルール決定に関わることの提案

当事者として意見を出し合うことは大切です。ウェブ会議にはパソコンのカメラで自分を映すビデオ機能があります。例えば、自宅から参加する場合、すっぴんの顔を見られたくないとか、部屋干しの洗濯物が映ってしまうのは嫌とか、センシティブな点があります。パソコンのカメラにポストイットを貼っているアメリカ人女性の方を見たことがあります。


ウェブ会議のビデオ機能はネットワークに負荷をかけるので、画面がカクカクすることがあります。例えば、いつも顔を合わせているチーム内のミーティングの場合は、ビデオ機能は使わないというルールを決めることは良いと思います。


目的は、リアルタイムに画面を共有し活発に議論することであり、顔を見ることではないでしょうから。なお、実際に運用ルールを試す前に、社内の然るべき方々の助言を得ることは必須です。


2.運用ルール決定への具体的アプローチの提案

議論に長時間を費やすよりも、試験的に試す仕事を洗い出し、運用ルールを仮決めし、試行を通して、より良い運用ルールに練り上げていくというアプローチが良いと思います。私はファシリテーターですので、ファシリテーションを使って、運用ルールを合意形成することを提案いたします。安心安全な場で、自由闊達に話し合い、当事者として実施可能な合意を形成し、試行し、結果を振り返り課題点を話し合い、再度試行する、このようなサイクルを回すイメージです。


3.今のタイミングで話し合うことの提案

本稿の提案は全社的BCP(事業継続計画)というものではなく、より日常的なものです。あなたのチームで試行したルールが、他のチームへの展開、あるいは全社への展開への参考事例となるかもしれません。公共交通機関は計画運休するようになりました。連日の報道などにより、災害の記憶が新鮮なうちに、次の起こり得る災害に備えて、計画テレワークができるように、今のタイミングで話し合ってみてはいかがでしょうか?



(小川芳夫・ファシリテーター)

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