人生100年時代に向け「VISION 100」がスタート。広報大使の和田アキ子さんが目の大切さを力説

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2019年10月15日 15:30  QLife(キューライフ)

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「いろいろなことを見て聞いて、楽しく暮らそう」シニア層にエール


「VISION 100」を象徴する文字を掲げる3人

 ノバルティス ファーマ株式会社は目の愛護デーである10月10日、目の健康に関する啓発活動「VISION 100」をスタート。広報大使にタレントの和田アキ子さんを迎え、その任命式が都内で開催されました。「VISION 100」は、人生100年時代に向け、目の健康に関する情報を伝えながらシニア層にエールを送る活動です。

 第1部の「大使からのメッセージ」で和田さんは、シニア層は健康への意識が高い割に目への危機感が低いことを指摘。自身が黄斑変性症、白内障、眼瞼下垂の手術を受けたことを振り返りながら、「目が健康でなければカンペが見えない。これはタレントにとって死活問題なので、きちんと目薬をさしています」と、目の大切さを訴えました。

 その後、和田さん、ノバルティスファーマ社長・綱場一成氏、東京女子医科大学眼科教授・飯田知弘先生が登壇し、それぞれが選定した「VISION 100」を象徴する一文字を披露。和田さんは「楽」を掲げ、「これからもいろいろなことを見て聞いて、楽しく暮らしたい。声が続く限り何歳になっても赤いマニキュアでブルースを歌い続けたい」と、述べました。綱場氏は「創」を掲げ、創薬の大切さを熱く語り、「今後もイノベーションを起こしていくことが必要であり、われわれのテーマだ」と、述べました。飯田先生は「瞳」を掲げ、「視覚は人間の楽しみの80%を占めている。これからも、目の健康に貢献していきたい」と、述べました。

治療継続に欠かせない「治療計画」の理解。わからないことは医師に質問を

 続く第2部では、飯田知弘先生が「シニアが気を付けるべき眼の疾患 〜人生100年時代の眼を守る〜」と題した講演を行いました。その中で飯田先生は、視力が悪い人は、健康な人に比べて2〜3倍も認知症になりやすいことを挙げ、特に重要なシニアの眼疾患である「白内障」「緑内障」「加齢黄斑変性」の早期発見・治療の重要性を述べました。

 近年では、白内障の手術がかなり安全に行えるようになり、加齢黄斑変性も「抗VEGF薬療法(硝子体内注射)」の登場で、失明の発生率が大きく改善(デンマークでは2000〜2010年で約半減)したそうです。しかし、抗VEGF薬療法を含む黄斑変性の治療は根治療法ではないため継続が必要で、そのためには患者さんの「治療計画」への理解が欠かせないとのこと。実際に、抗VEGF薬療法を中断している(していた)患者さんを対象とした調査結果では、「治療開始時の治療計画への理解度」が、その後の治療の中断・継続に影響していることがわかっているそうです。また、「抗VEGF薬療法を中断しないために必要だったこと」という質問では「失明の怖さについての説明」(37%)と回答した人が最も多く、「医療費等の経済的負担の軽減」(29%)、「抗VEGF薬療法の効果についての説明」(28%)などが続きました。

  飯田先生は「目の病気であるなしに関わらず、目の健康に対する意識の向上・啓蒙が必要。また、早期受診・継続的な検査が大切だ」と述べ、講演を締めくくりました。

参加者全員で目の健康の大切さを共有

  最後に、視力の重要性が体験できる「ダイン・イン・ザ・ダーク(暗闇での食事)」が開催されました。参加者たちはアイマスクをした状態で介添え人に手をひかれ、席に着くところからスタート。手探りでスプーンやフォークを探し、食事をするという体験をしました。「チキンのトマトソースペンネ」が提供されましたが、見えない状態だと食材の大きさがわからず、上手く口に運べずこぼす人、口の周りを汚してしまう人などが続出。改めて「見える」ことの大切さ、また、料理を目で楽しめないという「物足りなさ」を体験しました。一方で、「見えない分、近くの人とのコミュニケーションが多くなる」「味が鮮明になる」など、意外な気付きを得た人も。日常ではなかなかできない体験を通して、参加者全員が「目の健康の大切さ」を共有する貴重な時間となりました。

  目の疾患は、決してシニアだけの問題ではありません。それは、40代以上の5%が緑内障であることからも明らかです。生涯にわたり、目の健康を維持して自分らしい人生を楽しむこと、そして認知症予防のためにも、定期的な目の検査をしっかりと受けるようにしましょう。(QLife編集部)

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