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悔しすぎる… 聖地・鈴鹿が暴いたホンダの厳しい現状

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2019年10月16日 17:00  AERA dot.

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写真日本GP決勝で鈴鹿の市街地を背景に走るF1マシン。右は4位になったアレクサンダー・アルボン (c)朝日新聞社
日本GP決勝で鈴鹿の市街地を背景に走るF1マシン。右は4位になったアレクサンダー・アルボン (c)朝日新聞社
 台風19号の影響で土曜日のセッションが全て中止になり、日曜日に予選と決勝が行われた2019年F1日本GP。各チーム、各ドライバーにとって非常に濃密なレースとなった。金曜日のフリー走行1、フリー走行2は順調に行われたものの、土曜日はサーキット自体が完全に閉鎖された。非常に稀な出来事であるが、鈴鹿では2004年以来2回目。改めて日本が『台風の国』であることを認識させられた。

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 日曜日、チームは朝の5時から設営準備を始め、10時からの予選に臨んだ。予選ではフェラーリのセバスチャン・ベッテルが『パーフェクトラップ』を決めてポールポジションを奪い取った。2番手に同じくフェラーリのシャルル・ルクレール、2列目にはメルセデスのバルテリ・ボッタスとルイス・ハミルトン。3列目にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボンが1/1000秒でも全くの同タイムで並んだ。

 ルクレールに主役の座を奪われつつあったベッテルの『パーフェクトラップ』は、流石ワールドチャンピオン4連覇を果たしたドライバーの速さと強さだった。一方、メルセデス勢は安定した速さを見せた。レッドブル・ホンダは間を空けられ、若干の不安を思わせるスピードしか示せなかった。思うように差を詰められない、思うようにマシンが決まらない。残念ながらタイム以上に2強から離された印象だった。

 決勝ではオープニングラップでフェルスタッペンとルクレールが2コーナーで接触。ホンダのエースがいきなりリタイアする波乱の幕開けとなり、サーキットからは悲鳴が上がった。アルボンは自己最高位の4位、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーが粘りの走りで8位をもぎ取った。が、シーズン中盤に見せた『鋭い速さ』は影を潜めていた。

 3位ハミルトンと4位アルボンの差は約46秒。現役最強のドライバーと表彰台未経験のF1ルーキー。ドライバーは健闘はしたものの、まざまざと『チームとしての底力』を見せつけられた。まだレッドブルには速さが足りない。まだホンダにはパワーが足りない。現実に数字として表れてしまった。

 実際、レッドブルの車体は非常に神経質な性質で、シーズン序盤は思うような結果が残せなかった。新しいフロントウイングの投入でオーストリアとドイツで優勝したものの、サマーブレイク明けにはフェラーリの劇的な改善に対し、明らかに開発は停滞していた。ホンダPUのスペック4も期待値よりはパフォーマンスがないと言ってよいだろう。それを鈴鹿が如実に暴いてしまった。

 ホンダが築いた聖地・鈴鹿はホンダ自身に課題を課した。

 現在は第4期F1参戦という形だが、レッドブルとトロロッソへのWワークス供給で、しかも協働部分がマクラーレン時代よりかなり多い。参戦形態が全く異なるので事実上、今年からは第5期F1参戦と言ったほうが間違いないだろう。つまりは1年目ということだ。もちろん過去4年から継続しているのでノウハウもあるはずだが、結果に結びつかない。

 もちろんレースはスポーツである以上、筋書きのないドラマであり、思い通りにならないことのほうが断然に多い。フェルスタッペンもルクレールとの接触がなければ恐らく4位か5位に入り、メルセデスとの差もそれほどには開かなかっただろう。しかし、勝負事に“タラレバ”はない。アルボンも懸命に走ったが、46秒の差をつけられた。ガスリーはタイヤの消耗の関係もあったが、ルノーのダニエル・リカルドにあっさりとパスされて、17秒も差が付いた。これが現実だ。

 まだまだ、全てが足りない。

 言い訳ならいくらでもできる。今年のレギュレーション変更は、特にフロントウイング回りの空力でレッドブル陣営に不利だ。ドライバーの層も薄く、表彰台の経験があるのはフェルスタッペンとトロロッソのクビアトだけだ。チームへの細かいフィードバックが足りない部分もあるだろう。レッドブルも長年ルノーのエンジンとPUを使ってきて、ホンダは勝手が違うかもしれない。ホンダも今まで踏み込めなかった部分まで踏み込めるようになり、そのリソースの使い方に慣れていない部分もあるだろう。

 ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治氏は「今年は我々が目指していたような結果を得ることはできませんでした」とコメントしている。常にポーカーフェイスで、オーストリアの表彰台で目を赤くした時も「シャンパンが目に入っただけ」と話していたように常に現実的なコメントをしているが、鈴鹿でのこのコメントには大きな悔しさを感じる。

 今年の日本GPはレッドブル・ホンダの2勝を引っさげての凱旋だった。期待も大きく、例年以上に観客が入った。そしてホンダスピリッツの原点、聖地・鈴鹿。目指した結果を得られなかったことの悔しさは決して忘れないでほしい。

 レッドブル勢にもホンダにも大きなポテンシャルがある。それは間違いないことであり、ジョイント1年目で去年よりもドライバー層が薄くなったことは向かい風でもあるが、2勝はできた。だが、それだけでは継続して勝てないということを鈴鹿がホンダに示した。順位以上に直視しなければいけないことが、そこにはある。

 今回のレースでメルセデスが6年連続のコンストラクターズタイトルの偉業を成し遂げた。F1の歴史の中でもこれだけ長い期間『Top of the top』であり続けたチームは、1999年から2004年のフェラーリ以外にいない。モータースポーツ史に残る歴史的快挙だ。

 そのメルセデスの前身はロス・ブラウン率いる『ブラウンGP』で、その前身はリーマンショックで撤退した第3期ホンダF1だ。そんなメルセデスも最初は勝てない時期が続き、あの皇帝ミハエル・シューマッハですら未勝利で2回目の引退をした。

 レッドブル勢とホンダも悔しくて悔しくて仕方ないだろう。歯痒くて仕方ないだろう。それでも、それでも歩みは決して止めてはならない。いつか報われる日は必ず来る。アメリカで活躍するホンダのドライバーの言葉を思い出そう。

 “No attack, No chance”

 挑まねば挑戦できない。挑まねば勝つことはできない。ドライバーはやれるだけのことはやっている。残るはチームだ。怯まずに前を向いて、残り4戦、力の限り勝利を掴みに行ってほしい。次は54年前にホンダF1が初優勝を遂げたメキシコGPだ。(文・野村和司)

このニュースに関するつぶやき

  • 社会問題、時事はおろか、スポーツネタさえもキモゲロ汚物ネタにしかできないアエラ。さすが朝日のDQN雑誌。悪臭公害。
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  • 先日鈴鹿サーキットに行ってきましたが、バイクが競争していて、赤いランプと赤旗が振られていて、救急車が動いていました。爆音で頭痛しました。
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