10月16日、トヨタは小型車向けTNGAプラットフォームを初採用した新型コンパクトカー『ヤリス』を世界初公開した。新開発された1.5リットルエンジンを搭載する同モデルの日本での発売予定は2020年2月中旬だ。
1999年に初代が登場したヤリスは、1.0〜1.5リットルクラスのコンパクトハッチバック。長年、日本では『ヴィッツ』の名で親しまれてきたが、2017年にWRC世界ラリー選手権への復帰を果たしたTOYOTA GAZOO Racingでは、グローバルモデル名であるヤリスで活動中だ。
そんななかで登場した新型ヤリスは先代のヤリス(ヴィッツ)のフルモデルチェンジ版となっており、シャシーにトヨタのコンパクトカー向けTNGAプラットフォーム“GA-B”が初採用されているほか、新開発の1.5リットル3気筒TNGAエンジンなどが搭載される、まったく新しいグローバルモデルとなっている。
新型ではGA-Bを骨格に用いることで車両重量を50kg軽量化しながら、ねじり剛性も30%以上強化された。さらに、重心高を15mm下げたことに加えて、ゼロベースから作り上げたサスペンションによって優れた操縦性と安定性、上質な乗り心地を実現している。
パワートレインは新開発の直列3気筒1.5リットル・ダイナミックフォースエンジンと、改良型直列3気筒1.0リットルの2タイプをベースにCVT、6速マニュアル、ハイブリッドが用意された。この内ハイブリッドグレードでは、2WDに加えてトヨタのコンパクトカーでは初採用となる電気式4WDシステム“E-Four”仕様も設定されている。
『B-Dash!』をコンセプトとしたエクステリアデザインでは、鋭い加速で、弾丸のようにダッシュするイメージを表現。力を中央に凝縮させ、いまにも走り出しそうなデザインが目指されたという。
インテリアは無駄を削ぎ落とすことで広い室内空間が確保されたほか、コクピットでは小径ステアリングの採用によって室内をより広く、そしてスポーティな印象を与えるつくりになっている。また、ドライバーの目線移動を低減し、運転に集中できるレイアウトづくりの一環としてヘッドアップディスプレイ(HUD)が全車に標準装備されたことも特徴的だ。
この他、“Toyota Safety Sense”をはじめとした先進運転支援システムを備え、コネクテッドサービスにも対応する新型ヤリス。日本での発売は2020年2月中旬が予定されている。