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仕事と家事と子育てと…なんか私たち、曲芸師みたいじゃない?【浜田敬子×川崎貴子】

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2019年10月16日 21:01  ウートピ

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婚活サイト「キャリ婚」を主宰する川崎貴子さんが「令和の共働き婚」をテーマにそれぞれの分野で活躍するプロと対談する連載。第2回目のゲストは、前AERA編集長で、現在はBUSINESS INSIDER JAPAN統括編集長を務めている浜田敬子(はまだ・けいこ)さん(53)です。全3回。

夫婦は大玉に乗っているようなもの

川崎貴子さん(以下、川崎):人生100年時代と言われ、仕事も家族も人生のあり方を変えないといけない時代で、寿命が伸びた分、老後の経済的不安を抱えている人も多いです。そのせいか、20代〜30代前半の若者は共働き前提の早婚願望が増えている一方で、30代後半〜40代は、もっと強い理想を持ちながらも“なかなか結婚できない”と感じている人も多いというのが、私の実感です。そこで、幅広い世代の女性を取材してきた浜田さんとぜひ対談したいと思いました。

浜田敬子さん(以下、浜田):お声掛けありがとうございます。川崎さんと知り合ったのは、AERAの「はたらく夫婦カンケイ」という連載に登場していただいたのがきっかけでしたね。

川崎:もうすごく昔ですね。

浜田:川崎さんは起業家で、子育てや家事は夫の担当。当時、新しい夫婦のかたちとして面白いなと思って取材を申し込んだのを覚えています。

川崎:今もあまり変わってないんですけどね。

浜田:世代で言うと、私がバブル世代で川崎さんは氷河期世代の最初のほうですよね。私たちの世代は、まだまだ男が稼いで女が家事と子育てを担うという性別役割分担がはっきりしていたし、企業の両立支援制度も整っていなかったので、みんな働きたくても働けなかった世代なんです。寿退社が当たり前の世界でしたね。

だから、女性が大黒柱になるというのが単純にすごいなと思いました。だってそんな女性、同世代にはいなかったから。

川崎:ありがとうございます(笑)。確かに今も経済は私メイン、家事育児は夫メインなところはあるのですが、子供たちも成長していく中で、夫婦のバランスは変わっていかないとと思うようになりました。

浜田:どういうこと?

川崎:例えば、この前私が乳がんになったように、どちらかが病気になったり事故に遭ったりするかもしれない。そうなったときに、2人の子供を大学まで出すためには収入がどちらかに偏ってしまうのはリスクだと。お互いがお互いのセーフティーネットにならないとなあと思いましたね。

浜田:それを考えると、今まで男性はよく耐えていましたよね。社会的な制度や慣行、「男は女子供を養うもんだ」という意識で家族を養っていたけれど、「自分がその立場だったら……」と考えるとすごいプレッシャーだと思います。

川崎:私も大黒柱をやっていてつくづく思うのが、3対7でも2対8でもいいから、収入のバランスは夫婦で分散したほうがいい。というのは、大黒柱もプレッシャーでゆらゆら揺れる大玉に乗っているようなものなんですね。

子育てや家事を担うほうもジャグリングしながら大玉に乗っている。いろいろな玉を投げてなんとか均衡を保っているんですが、片方だけがジャグラーだと厳しくて「玉をいっぱい投げているけど、2個こっちに渡しなよ」とか「もういっぱいいっぱいだから2個は外注しちゃおうか」と言い合える夫婦関係がこれからの時代は大事になってくるんだろうなと思います。

浜田:自分たちで全部やろうとすると大変だけれど、「2個はお金で解決してもいいよね」とかね。

川崎:お互い一生懸命ゆらゆらしながら曲芸師をやっているわけで、2人で「回しているね」「頑張っているね」と話し合いながらできるのが一番いいんじゃないかな。

浜田:そのためにも一人で、あるいは子供と一緒に生きていけるだけの経済力を持っていることが大事というのはいくら言っても言い足りないくらい。

川崎:お互いに寄っかかり合わないってことですね。そもそも大玉に乗っているから寄っかかれないけれど……。

浜田:そうそう。私の世代は大学の同級生でも専業主婦になった人が多いんですが、離婚したいなと思ったときにまず困るのが経済力。みんな優秀だったんです。帰国子女だったり、大企業に入ったりして、もちろん自分の意思で家庭に入った子もいるけれど、それでもなかには夫の転勤で会社を辞めざるを得なかった人もいる。自分の人生を自由に選択するためにも経済力は必要だなと、最近の同級生の離婚ラッシュを見ていて痛感します。

川崎:家事も育児も稼ぐのも2人が柔軟に対応できるというのが必要になってくるでしょうね。

管理職経験は子育てに役立つ

川崎:ただ、大玉に乗ってジャグリングする大変さを考えてか、管理職になりたがらない女性が多いみたいですね。私は考え方が逆で、ルールを作る立場になれるわけだから管理職になったほうが楽だよと声を大にして言いたい。

浜田:私も子供が生まれてから管理職をやるより、管理職の練習をやっておいたほうがいいと思います。

川崎:マネジメントって子育てに使えますからね。子育ても、全部自分でやるわけではなくて、いろいろな人の手を借りるものなんですよね。「みんながどうすれば気持ちよく働いてくれるか?」という視点に立ったとき、管理職経験はすごく子育てに役立ちましたね。

浜田:自分たちだけで何とかしようと思わないほうがいいですね。基本は夫婦自分たちだけで背負おうとしない。夫の親も自分の親もママ友も巻き込んだほうがいい。均等法世代は、環境が整っていなかったからありとあらゆる手を使わざるを得なかったからこそ、氷河期世代や下の世代を見ていると、環境が整いつつある中で全部自分たちでやろうとしているなあと感じます。

ただ、今はいろいろな環境や制度が整っているけれど、上司の意識は変わってない。それに保育園も入るのが厳しいといくつものハードルがあって、ぶち当たるたびに心が折れていく。それで夫から「お前のほうが年収低いんだから家事と子育てをやれ」と言われたらしんどすぎますよね。

川崎:やってられないですね。

浜田:「AERA」のときに取材したのですが、女性は復職後、1〜2年で退職するケースが結構多いんです。大企業ほど制度が整っているから当然のように保育園に預けて復職する。でも毎日会社を飛び出して保育園にお迎えに行き、一人でご飯から寝かしつけまでやって、そんな生活を実際にやってみたら、毎日を回すのに精一杯。それなのに職場では「時短を取っているから」と評価されない。そんなギリギリの毎日を送っていたら「一体、何のために働いてるの?」と思いますよね。

「夫は何をしているの?」と思われるかもしれないですが、夫は夫で長時間労働の職場で働いているから、夫の協力は得られない。夫も好きで長時間働いているわけではないので、夫に何かを言ったり、変えさせたりということもできなくて、結局自分でやるしかなくなって仕事を辞めてしまうというケースが多いんです。

川崎:せっかくキャリアを築いてきたのにもったいない。

浜田:なぜ辞めたのかを聞くと「夫が長時間労働の職場で、私が辞めてあげるしかなかった」と。

川崎:夫が転職すればいいのにって思いますけれどね。

浜田:もちろん、社会や企業が男性も含めた働き方改革を進めないといけないのですが、夫婦で話し合って職場を変えるなり、何か術(すべ)はあると思うんですよね。

日常のことでも対等に話せるかどうか

川崎:ワンオペ育児でヘトヘトになっている女性が多い世の中、一緒に生きていくパートナーを選ぶ上で大事なことは何だと思いますか?

浜田:もちろん家事や育児を一緒にやっていけるかを見極めるのも大事なのですが、大前提として日常のちょっとしたことでも対等に話せるかどうかですね。

川崎:それは基本ですね。

浜田:どちらかが一方を精神的に支配しちゃうと、対等に家事育児を担うのはすごく難しい。結婚する前に見極めるとしたら、自分以外の女性やお店の人に対する言動で、相手を力で支配しようとしていないか、力のない人に対して強い態度で出ていないか。よく観察した方がいいかもしれないですね。

川崎:やっぱり話し合いで2人のルールやライフスタイルを一から作っていくことができるかどうかですよね。自分は自分の人生をパートナーと一緒に作っていくんだと思える人なら、たとえ家事を一切やったことがなくても変われると思います。

(構成:ウートピ編集部:堀池沙知子)

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