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災害時の避難所問題 避難する側と受け入れる側それぞれの苦悩と問題

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2019年10月18日 12:32  おたくま経済新聞

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おたくま経済新聞

写真災害時の避難所問題 避難する側と受け入れる側それぞれの苦悩と問題
災害時の避難所問題 避難する側と受け入れる側それぞれの苦悩と問題

 未だ被害が尾を引いている状態の台風19号の大きな爪痕。一部の避難所では避難所自体が水害を受けるなどもありましたが、今取り沙汰されているのが、ホームレスの受け入れ拒否やペット同行避難の難しさに、利用時のマナー……。ネット上では様々な声があがっています。


【さらに詳しい元の記事はこちら】


■ 避難する側の苦悩と問題

 避難所は命を守る為に必要とされて開設されますが、その開設場所はさまざま。地域のコミュニティセンターや学校の体育館、さらに教室など、水害の心配の少ない公共施設がそれぞれの自治体によって決められ、災害時に開設されます。


 しかし、避難を要するということは緊急事態。大雨の中、靴のままで迎え入れる状態になってしまうこともあり、さらにペットがいると受け入れてくれる避難所も少ないのが現状。


 特に、大勢の人を一か所に収容できる場所では動物アレルギーや喘息などの持病がある人にとってはペット同行避難の人が近くにいると、アレルギー反応による健康被害もある一方、家族同然のペットはやはり一緒に連れて行きたいのも当然のこと。しかし、中にはペット同行が出来ない避難所ばかりで仕方なく家でペットとともに過ごしているうちに救助が必要となった、というケースも今回起きています。


 また、ホームレスが拒否されて問題となっているその裏には、清潔度の差が大きいこともさることながら、路上生活を続けていることによる健康差や病原菌保持の有無など、あちこちから指摘の声が上がっています。


 共通して言えることは、専用の避難スペースを確保しておくことですが、自治体によってその対応の温度差が大きいことも問題として指摘されています。


■ ネットに投稿された「避難所のその後」から見えてきた問題

 さらに、避難所は男女問わず受けいれているので、トイレの共用や生理用品の処理なども問題のひとつ。男女別にトイレが分けられているところが多いのですが、場合によっては不快な思いを体験してしまう人も。これらのことは避難した側、避難を考えている側から多く出ていますが、一方で受け入れ先になっている施設側でも避難者に対する問題を抱えています。


 ネットでは今回避難所となった学校の職員の方が「避難所のその後」を知らせ、避難所としての使用の仕方について問題点をあげています。


・泥だらけの土足で学校内を歩かれ、学校再開前後には職員がひたすら掃除・消毒することとなり、本来の業務に支障が出た


・本来ペット同行禁止の避難所だったが避難者の意見を聞き入れ受け入れた一部の教室が解放されたが、教室には抜け毛や糞尿が落ちたままとなっていた。このため掃除・消毒には手間取り、授業再開してからはアレルギーの子への影響を考えしばらく窓をあけたまま授業を行わざるを得なくなった


・ゴミが放置されていた/オムツなどの汚物が教室のゴミ箱に放置されていた


・掲示物や生徒の作品が壊された……など


■ 避難所利用のルール決めと周知……今後の課題

 最低限その場を使わせてもらう、ということに対する感謝やありがたみを感じていれば、マナー良く避難所を使えるはず。それが今回行われなかった理由は何なのか。緊急事態ということもあり、利用に対するルールが徹底されていなかったことも原因の一つと考えられます。


 これらの問題は、自治体とともに、民間企業などが協力し合うことはもちろん、地域住民が声をあげてそれぞれの地域に即したルールを決め、徹底して守っていく必要があると思われます。


 大雑把に「こことここが避難所です」と指定するだけでは、こういった問題は続くこととなります。体育館など大きなスペースを使う場合には、パーソナルスペースを確保できる区画を作る、ペット同行専用のスペースとアレルギーなどの持病がある人が避難するスペースを大きく離して設置する。ホームレスの人たちに対しても、専用のスペースを分けて設置する、など細かい指示、そして利用に対するルール決めと周知が必要となるでしょう。民営の大規模施設を活用する方向も考える必要があります。台風19号で実際に大きな立体駐車場を持った商業施設などが駐車スペースのみを開放した事例もあります。


 また、教室を開放する場合には、台風などあらかじめ被害が想定される場合は掲示物や展示物を外しておく、職員室や楽器類、備品が多い場所は立ち入り禁止区域として鍵を掛けておく、区域内で避難に来ると想定される収容人数に応じて、ペット同行OKの教室、風邪など感染症を持った人のための教室、子どもと避難するための教室など、きめ細かいくらいに区分けすることで二次被害防ぐことが出来るのではないでしょうか。


■ 避難する側と受け入れる側が最低限しておきたいこと

 避難する側も、ペット同行者は「避難所では放し飼いにはしない」を認識することがまず大事。猫や小型犬といえど、必ずペットをケージに入れる。大型犬でも専用のスペースを確保するための折り畳みケージを持参する、犬であれば服を着せる事もできる子が多いので、抜け毛対策として服を着せる、ペットシーツは多めに持っていき、糞尿対策をしっかり行うなどは最低限飼い主としてやるべきことです。


 また、全ての避難者たちは、施設側の指示に従い、ゴミの管理をきちんと行う。これは最低限やらなければならない大事なこと。捨てて良い場所が決められているなら、そこに。持ち帰りが指示されている、あるいは混乱のため不明ならばゴミ箱が近くにあってもゴミは持ち帰る。絶対、放置しない。というのは最低限守りたいマナー。


 風邪をひいていたり何らかの飛沫性の感染症がある人も、避難所に申告してどのスペースなら問題ないかを確認する必要があるでしょう。ホームレスの人も、同様にどの場所であれば避難先として入れるかを聞いておく必要がありますが、こういった人々にはなかなか情報が回らないことも多々あります。ラジオを持っている人は情報を入手できますが、実際にホームレスの人を受け入れてくれるかどうかまでは自治体と避難所となる側が相談し、考えていく必要があるでしょう。情報の伝達についても、今後考えるべき課題のひとつと言えます。


 そして、受け入れる側としては、避難所として解放された場合に、どういう利用をしてほしいか……。というのを、きちんと明確に行政とは密に連絡をとりあい、取り決めをしておく。また、いざという時に起きるであろうトラブルを想定して、対応策をあらかじめ決めておく。というのが、今後必要となってくるかと思われます。


 様々な人が一様に避難してくる避難所。避難する側も、受け入れる側も、どの程度でそれぞれがどういう状況で避難すべきか前もって準備をしておく必要がありますね。


(梓川みいな)


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  • 避難する側も最低限のモラルは守るべきだろう。権利ばかり主張する風潮の弊害とも言える。
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